日立のデータサイエンティストが、世界的なデータ分析コンペ「Kaggle」の画像3D再構築分野で2年連続ソロ金メダルを獲得
株式会社 日立製作所

[画像1:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/67590/468/67590-468-ce4cb32e4e316f8e78a0f43d9c86c648-998x665.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
世界的なAIデータ分析コンペ「Kaggle」の画像認識AI分野でゴールドメダルを獲得した本美元伸
株式会社 日立製作所(以下、日立)のデータサイエンティスト集団であるデジタル事業開発統括本部Data & Design GenAIソリューション&ビジネスに所属する本美元伸(以下、本美)が、2025年4月2日~6月3日に開催された世界最大級のデータ分析コンペティションプラットフォーム「Kaggle(カグル)」の「Image Matching Challenge 2025」(以下、本コンペ)に個人で参加し、全943チーム1,176人中、11位のゴールドメダル*1を獲得しました。これは昨年に続く2年連続の快挙であり、世界トップレベルの技術力を証明するものです。
さらに、本美は、視覚的な分かりやすさ、丁寧な解説、再現性の高いコード設計に加え、教育的価値の高いコンテンツを継続的に発信したことがKaggleコミュニティから高く評価され、2024年11月にNotebooks Grandmasterに昇格しました。この称号は、世界中のKagglerの中でもごく一部の限られたユーザーにのみ授与されるものであり、技術力と知見共有の両面において国際的な貢献が認められた証です。また、本美は本コンペ期間中にも自身のコードを積極的に公開し、他の参加者の学習を支援しました。
本コンペは、コンピュータービジョン*3分野で大きな影響力をもつ国際会議「Computer Vision and Pattern Recognition(CVPR)」のワークショップの一環として行われ、2022年以降Kaggleのプラットフォーム上で毎年開催されています。
今年のテーマは、「無秩序に混在した画像群から、関連性のある画像を分類・統合し、3Dシーンを再構築するAIモデルの開発」でした。参加者は、視覚的に類似した画像が混在する約200枚の画像コレクションを解析し、正確なグルーピングと3次元構造の復元を行うという、高度な課題に挑みました。本美は、画像間の関係性を可視化するペア分類アルゴリズムと、小規模モデルを統合する独自のマージ手法を組み合わせることで、被写体ごとの構造を高精度に再構築しました。このアプローチが高く評価され、上位1%以内の成績でゴールドメダルを獲得しました。
[画像2:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/67590/468/67590-468-5ef015ee9146a3df8690c0e9f0b079e8-385x339.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像3:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/67590/468/67590-468-ccfe1ece2482eff2a6ede3087685ad54-680x314.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図:「Image Matching Challenge 2025」の競技概要 無秩序に混在した画像群から、関連性のある画像をグルーピングし、3Dシーンを再構築する精度を競う
日立では、長年AIを活用した画像・映像解析の研究開発を行っており、複数のソリューションを展開しています。本美が本コンペを通じて培った高度な画像分類・3D再構築技術は、こうした取り組みをさらに加速させるものであり、医療現場、都市開発、自動運転など幅広い分野における応用が期待されます。日立は今後も、複雑化する社会課題に対して、AIとデータの力を融合した先進的なソリューションを提供します。
Lumada Data Science Lab.では、Kaggleなどの国際コンペティションへの参加を通じて、実践的なスキルの習得と最先端技術への理解を深めることを推奨しています。今後も、データとテクノロジーで新たな価値を創出し、社会やお客さまのさまざまな課題を解決できるよう、優れたデータサイエンティストの育成・技術力強化に積極的に取り組んでいきます。
本コンペの詳細は以下からご覧いただけます。
https://www.kaggle.com/competitions/image-matching-challenge-2025/overview
*1コンペの参加チーム数に応じて金メダルを獲得できるチーム数が変わり、250チーム未満の場合は上位10チーム、250チーム以上の場合は上位10チーム+0.2%に与えられる。今回のコンペでは、上位11チームに金メダルが付与された
(参考 :
https://www.kaggle.com/progression/ )
*2 Kaggleにおけるノートブック部門の最高位称号で、データ分析や機械学習の手法をJupyter Notebook形式で公開し、他のユーザーから高い評価(Upvote)を得た上位ユーザーに授与されます。全世界のKaggleユーザーの中でもわずか数百人しか到達していない希少な称号
*3コンピューターが画像や動画などから視覚的な情報を導き出す人工知能(AI)の分野
2年連続でKaggleの画像3次元再構築のコンペで金メダルを獲得できたことを、大変光栄に思います。この成果は、私の技術への情熱と、絶え間ない挑戦の結果だと考えています。
3次元再構築技術は、近年のディープラーニングの進歩により急速に発展している分野であり、都市計画や災害対策、設備メンテナンス、仮想現実体験の向上などを通じて私たちの生活を大きく変える可能性を秘めています。そのような社会的インパクトの大きい分野に貢献できることが、私の最大のモチベーションです。
本コンペでは、大量の画像から正確な3Dモデルを構築するために不可欠な被写体の識別に取り組みました。私は最新の画像認識技術やモデル再構成技術を駆使し、効率的かつ高精度なアルゴリズムの開発に試みました。
しかし、技術の進歩に終わりはありません。この成果を足がかりに、さらなる革新をめざします。特に、CPS(サイバーフィジカルシステム)やメタバースといった先端分野への応用に注力したいと考えています。没入感のある映像体験を通じて、人々の生活をより豊かにすることが私の究極の目標です。これからも最先端の技術に挑戦し続け、社会に貢献できるソリューションを生み出していきます。
[画像4:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/67590/468/67590-468-404ab06d955df3d84d57663a0906666e-643x429.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
株式会社日立製作所
AIソフトウェアサービスビジネスユニット
Data & Design GenAIソリューション&ビジネスAIエキスパート
2019年に日立製作所へ入社。前職では半導体製造製品の機械学習エンジニアとしてアプリケーション開発を担当。現在は社会インフラ(電力など)や建設業界の顧客に向けたデータサイエンティスト業務に従事。専門分野は画像処理や生成AI。
・Lumada Data Science Lab.:協創アプローチ|Lumada:日立 (
hitachi.co.jp)
https://www.hitachi.co.jp/products/it/lumada/about/ai/ldsl/index.html
・Master 2冠を達成!日立のデータサイエンティストが、世界的なデータ分析コンペ「Kaggle」の画像3D再構築分野でソロ金メダル獲得
https://digital-highlights.hitachi.co.jp/_ct/17708869
以上
プレスリリース提供:PR TIMES



記事提供:PRTimes