ライオン、JICAと協働でバングラデシュ人民共和国の衛生教育支援を5万人に拡大 アジアの清潔・衛生の習慣づくりに貢献
ライオン株式会社
ライオン株式会社（代表取締役兼社長執行役員：竹森 征之）は、独立行政法人国際協力機構（理事長：田中 明彦、以下JICA）を通して、バングラデシュの小学校の児童や教員をはじめ、保護者や地域住民等への衛生教育を支援する合意書を、2025年6月5日（木）に締結しました。今回の締結により本活動は3年目となります。
バングラデシュでは、安全で清潔な水が不足していることなど、生活環境の衛生状態が原因で様々な感染症が深刻な社会問題となっています。当社は一昨年より約2年間、JICAを通じて、バングラデシュの2管区3県にある全小学校2,088校の計7万6千人の児童に対し、食品衛生と安全に関する正しい知識や手洗い方法の指導を実施しました。この度、当社は衛生教育支援の地域や規模をさらに拡大し、継続的な取り組みを行うため新たな合意書を締結しました。これからも、バングラデシュにおける正しい衛生知識の理解と浸透を推進し、清潔で衛生的な生活習慣の形成に貢献してまいります。
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合意書への署名 左：ライオン株式会社東南・南アジア事業本部第2事業推進部長 坂田 真、右：独立行政法人国際協力機構（JICA）経済開発部 部長 斉藤 幹也氏
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合意書締結の様子
■締結の背景
当社グループは、「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する（ReDesign）」というパーパス（存在意義）を起点に、「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」を経営ビジョンに掲げ、企業活動を行っています。
本年から開始した中期経営計画「Ｖｉｓｉｏｎ２０３０ ２ｎｄ ＳＴＡＧＥ」（※）では、2030年に向けたサステナビリティ最重要課題のひとつとして「生活者一人ひとりのQOL向上への貢献」を掲げ、非財務指標として、「オーラルヘルスケア習慣」「清潔・衛生習慣」をそれぞれ5億人に対して提供することを目指しています。
バングラデシュでは、高温多湿な気候に加え、水インフラなど衛生環境の課題も多く、様々な感染症リスクがあると言われています。そこで当社は、JICAが主導する、バングラデシュ食品安全庁査察・規制・調整機能強化プロジェクトの活動に賛同し、2024年も前年に引き続きJICAと合意書を締結。2024年9月～2025年1月にJICAを通じて、バングラデシュのナラヤンガンジ県にラルモニルハット県を加えた2県のすべての小学校約1,500校の教員と児童約5万人を対象に、清潔・衛生習慣の普及啓発活動を行いました。
指導の前後に、食品衛生・食品安全の手洗い方法の正しい知識を問うクイズを実施したところ、実施後の正解率が平均94.7％以上と、実施前平均77.8％と比較し大きく向上しました。事後調査でも満足度が99.9％と高く、実践的であり学びやすいとの声があがっています。
（※）中期経営計画「Vision2030 2nd STAGE」（2025-2027）
https://www.lion.co.jp/ja/company/vision/
■合意書締結の概要
JICAが実施する「バングラデシュ食品安全庁査察・規制・調整機能強化プロジェクトへの寄附について」の合意書を新たに締結いたしました。衛生教育支援の対象校を過去最大規模と同等の規模で実施することを予定しています。
＜協力事項＞
バングラデシュの小学校の児童や教員をはじめ、保護者や地域住民等に対し、正しい衛生知識の理解と浸透のためのノウハウや教材などの提供。
＜対象＞
ダッカ管区近郊およびその他地域の小学校 約1,400校（児童約5万人）
＜締結期間＞
2025年6月5日（木）～2026年3月31日（火）
■コメント
・JICA
今般、ライオン株式会社より、バングラデシュにおける衛生改善活動貢献を目的とした寄附をいただき、心より感謝申し上げます。本寄附金は、現在実施中の技術協力「バングラデシュにおける食品安全庁査察・規制・調整機能強化プロジェクト」において、小学生の手洗啓発活動（食品安全に係る紙芝居等）に活用する予定です。
一昨年度、昨年度の2年間にわたりライオン株式会社の協力を得ながら手洗い啓発活動を行ってまいりました。その結果、児童のみならず、教員や家族など周囲の行動変容も生み出しており、本活動はバングラデシュの人々の食品安全や環境衛生の意識向上に貢献していると考えております。
ライオン株式会社の「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する」というパーパスとJICAの「信頼で世界をつなぐ」というビジョンのもと、人々が明るい未来を信じ多様な可能性を追求できる社会を目指してまいります。
・ライオン株式会社
当社は、JICAを通じて、バングラデシュにおける小学生・教員・保護者・地域住民等への衛生教育を支援いたします。本取り組みは、当社のサステナビリティ重要課題の一つである「生活者一人ひとりのQOL向上への貢献」を具現化する活動として実施するものです。正しい衛生知識の理解とその日常生活への定着を促すことで、現地での清潔・衛生の習慣化の支援および、地域全体の健康意識の向上に寄与してまいります。実施にあたっては、「大切な人を守る清潔・衛生行動」を定着化させるために、他企業や自治体等とも連携しながら、啓発活動を推進していく予定です。今後も当社は、このような取り組みを中心に、清潔・衛生習慣の5億人への提供を目指してまいります。
■2024年の活動結果
＜衛生教育の概要＞
対象：ダッカ管区 ガジプール県の全小学校776校の児童約2万4千人
ロンプール管区 ラルモニルハット県の全小学校773校の児童約2万8千人
期間：2024年9月～2025年1月
方法：対象小学校の教員へ衛生に関する研修を行った後、その教員が各学校に戻り衛生教育を実施することにより、県内の全小学校への啓発活動を実現いたしました。
内容：専用の紙芝居・ピクチャーカードを利用して食品衛生・安全の正しい知識や手洗い方法を指導
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カード教材を用いた学習の様子。食に関する生活のいくつかの場面で、良い事例と悪い事例を描いた絵を比べて、良いところと悪いところを子どもたちが自ら考えてお互いに意見を出し合いながら学びました。
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カードで扱った良い事例と悪い事例を紙芝居で見せながら先生が解説。先生が次々と投げかける問いに対し、子どもたちからも次々と答えが返ってきました。
＜結果＞
児童・教員ともに研修への満足度が99.9％と非常に高く、教員からは、「効果的な手洗いの方法を学ぶことができる実践的なセッションであり、生徒も効果的に手洗いを学ぶことができた。」などの感想が得られました。研修後、啓発活動を受けた児童の99.0％に、食事前やトイレ後の手洗い頻度が増加するなどの行動変容が見られました。さらに、研修を通じて学んだ内容を99.5％の児童が家族や周囲に共有し、家庭内外にわたる衛生リテラシーの向上、衛生習慣の定着に貢献しています。
また、教員もこの啓発活動を機に、児童の衛生確保のため積極的に行動を起こしています。具体例として、学校にスナックを販売しに来る屋台に対し、食品にカバーをかけ、食品をお皿に載せて提供するよう働きかけを行った結果、学校環境の改善が実現しました。
当社は今後も、生活者ならびに関係団体の皆様とともに、誰もが清潔で衛生的な環境を享受でき、安心して健康でいられる世の中の実現に貢献してまいります。
【関連情報】
当社はバングラデシュに合弁会社を設立し、同国の市場においても衣料用洗剤などの事業を展開しています。
・2022年5月31日発表資料：
バングラデシュ人民共和国における合弁会社（連結子会社）設立に関するお知らせ
・2023年2月28日発表資料：
バングラデシュ人民共和国における合弁会社（連結子会社）の増資引受に関するお知らせ
・2023年10月30日発表資料：
バングラデシュ人民共和国における合弁会社（連結子会社）の増資引受および新工場建設に関するお知らせ
・2023年3月8日発表資料：
ライオン、JICAを通して バングラデシュの子どもたちの衛生教育を支援
・2024年6月17日発表資料：
ライオン、JICAと協働でバングラデシュの衛生教育支援を強化 バングラデシュの清潔・衛生の習慣づくりに貢献プレスリリース提供：PR TIMES
記事提供：PRTimes
