【6/21はがん支えあいの日 セミナー実施レポート】 がん治療と上手に付き合うために!無理なく続けられる運動と、診察時に“伝わる”体調記録のコツ
株式会社DUMSCO

株式会社DUMSCO(所在地:東京都港区、代表取締役CEO 西池成資、以下 当社)は、2025年6月16日(月)、がん患者さんやご家族の方を対象にオンラインセミナーを開催しました。本イベントは、毎年6月21日に定められている「がん支えあいの日」に先立ち実施され、「医師が患者さんに知ってほしい、診察時に“伝わる”体調記録のコツ」をテーマに京都大学大学院医学研究科の東山希実先生が、また「がん治療中にも無理なく続けられる運動のコツ」について株式会社ルネサンスのスペシャリストリーダーで、大阪国際がんセンター認定がん専門運動指導士の石野田 神さんが、それぞれの専門的視点から実践的なアドバイスを提供しました。本レポートでは、当日の講演内容の一部をご紹介します。
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~医師が患者さんに知ってほしい、診察時に“伝わる”体調記録のコツ~
(京都大学大学院医学研究科 東山希実先生の講演より)
がん患者さんの多くが抱える「診察でうまく体調を伝えられない」という悩みについて、東山先生が具体例とともに解説しました。患者と医師の間で情報が正確に共有されない背景には、診察時間の制約や、数字で表しにくい症状(疲労・吐き気・気分の落ち込みなど)を医療者が過小評価しやすい傾向があることが指摘されました。
その上で、伝わる体調記録の3つのコツとして以下のポイントが紹介されました。
1.「一番つらい症状」をメモの先頭に書く
→ 日常生活を妨げている症状を優先して伝えることが治療のヒントになる。
2.「いつ・どこで・どのように・どれくらい」を意識して伝える
→ 症状の程度についてはCTCAEのような医学的指標に沿って整理することで、医師が判断しやすくなる。
3.グラフや写真を活用して「見える化」する
→ 症状の推移や視覚的な変化(むくみ、脱毛など)を記録・共有することで伝わりやすくなる。
また、当社が開発したアプリである「ハカルテ」では、こうした情報をスマートに記録できる機能(タグ付け、グラフ、写真、印刷機能など)が充実しており、治療満足度の向上、異常の早期発見、患者自身の安心感やQOLの改善に役立つと紹介されました。
参加者からは、「医師側の目線がわかってよかった」、「今後の診察時の伝え方の参考になった」といった声が多く寄せられました。
~がん治療中にも無理なく続けられる運動のコツ~
(株式会社ルネサンス 商品開発部 がんリハビリ事業研究チーム スペシャリストリーダー
大阪国際がんセンター認定がん専門運動指導士 石野田 神 さんのご講演より)
がん治療中の体力低下や倦怠感に悩む患者さんに向けて、「無理なく続けられる運動の始め方と続け方」について、“運動指導の専門家”の立場から実践的なアドバイスをいただきました。がんの罹患後、疲れや食欲不振などから日常生活の活動量が低下し、筋力や体力が落ちていくと、「疲れる→動けない→もっと疲れやすくなる」という悪循環に陥りがちです。こうしたサイクルを断ち切るために、“少しでも動けること”を見つけて継続することが大切であると強調されました。その上で、日常で運動を取り入れるための下記のポイントが紹介されました。
無理なく続けるためのコツ
・がっつりした運動でなくてもOK!
→ 買い物や掃除などの生活活動、座ってできるストレッチも「身体活動」の一つ。
・短時間から始める
→ たとえば、30秒の肩の上下運動、椅子に座ってかかとの上げ下げなど。
・「ながら運動」がおすすめ
→ テレビを見ながら腕を動かす、階段を使うなど日常に取り入れやすい工夫。
・座りっぱなしを防ぐ
→ 2階へ上がる、お茶を取りに行くなど小さな動作を意識的に行う。
・外に出てみる
→ 散歩などで外の刺激を受けることは、身体や心にも良い影響を与える。
・誰かと一緒にやると続けやすい
→ 家族や友人と一緒に運動するとモチベーションが保ちやすい。
安全に運動するための注意点
・主治医に相談を
→ 骨転移、しびれ、骨髄抑制、術後、リンパ浮腫など個別の制限に注意。
・安全なスペースを確保
→ 転倒や衝突のリスクがない環境を整える。
・体調に合わせて調整を
→ 不調や痛みを感じるときは無理をせず、軽めの運動にとどめる。
3つの基本運動
・ストレッチ:呼吸を止めず、心地よい程度で行う。意識を向けることが大切。
・筋力トレーニング:大きな筋肉(胸・脚・背中・お腹)を中心に。自体重でも十分。
・有酸素運動:会話ができる程度の「ややきつい」レベルで十分。
セミナーでは、実際にその場でできる肩の上下げや、座ったままでの簡単な運動も紹介され、参加者の方々が「今日からできること」を体感できる時間となりました。
京都大学大学院医学研究科婦人科学産科学
東山 希実 先生
大阪市立大学医学部医学科卒業後、京都大学医学附属病院、三菱京都病院、大阪赤十字病院勤務などを経て、京都大学医学部附属病院にてがん治療中やがんサバイバーの方のサポーティブケアを行う、がんサポーティブケア外来を担当。また、がん患者さんのQOL(生活の質)向上を目指した研究を行う。病気になっても病気になる前と同じ生活ができる世界を目標に、臨床・研究両面から、がん患者さんをサポートする。
東山先生インタビュー
がんになったら「体調記録」「運動」「規則正しい生活」!がんサポーティブケア外来の医師が語る”QOL向上に大切なこと”
https://note.com/hakarute/n/n3af97e742bdf
株式会社ルネサンス 商品開発部
がんリハビリ事業研究チーム 石野田 神 様
大阪国際がんセンター認定がん専門運動指導士
株式会社ルネサンス 商品開発部 がんリハビリ事業研究チーム
スペシャリストリーダー がん特化型運動施設ルネサンス運動支援センター
大手スポーツクラブ・中~小規模スポーツクラブ・フリーランスのフィジカルトレーナーなどを経て現職。自身のスポーツ傷害経験をベースに、コンディショニング指導やフィットネスリハビリテーション領域を中心に活動し、2019年より「がんリハビリテーションプロジェクト」に参画。様々なフィットネスプログラムの開発やそれに伴なう指導人材の教育業務で20年以上の経験を持つ。
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「ハカルテ」はスマホで簡単に体調を測定・記録でき、がん患者が医療者に心身の状態を伝える手助けをするアプリです。がん患者が自分の状態を知り、より主体的に治療やケアを受けられるようサポートすることで、がん患者の自己効力感を高め、QOL(生活の質)向上に寄与します。
詳細は下記をご確認ください。
ハカルテWebサイト
https://hakarute.com/
ハカルテ公式note
https://note.com/hakarute/
SNS(がん患者さんに役立つ情報を発信しています)
https://www.instagram.com/hakarute/
https://x.com/hakarute
「持続可能なパフォーマンスをデザインする」をミッションに、データ分析とテクノロジーで課題を解決するべくサービス開発や企業向け生産性向上コンサルティングを提供しています。
ハカルテ事業にとどまらず、前身アプリが300万DLを突破しリニューアル後もユーザー数を伸ばしているセルフコンディショニングアプリ「Habitone」、toB向けストレス測定アプリ「ANBAI」、ポーラメディカルと共同開発している熱中症リスク判定AIカメラ「カオカラ」など、さまざまな事業を展開しています。
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記事提供:PRTimes