ISSB基準を取り入れ統合的な環境経営情報を開示した「環境報告書2025」を公開
キリンホールディングス株式会社
キリンホールディングス株式会社(社長COO 南方 健志)は、2025年6月30日(月)に「環境報告書2025」を公開しました。
【本年の主な開示概要】
■複数の開示フレームワーク(ISSB基準・TNFD提言)に基づいた統合的な環境経営情報を開示
キリングループは、環境課題の相互関連性とトレードオフを考慮し、統合的な環境経営情報を開示することに注力しています。本年は、これまでも準拠してきたTCFD※1提言やTNFD※2提言に加えて、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が2023年に公表したグローバルなサステナビリティ開示基準であるIFRS S1号およびS2号も参照し、国際的な開示枠組みを積極的に取り入れました。グループのビジネスが短期、中期、長期に直面する環境関連のリスク・機会とその対応戦略、活動内容と成果を一貫して理解いただける構成へと「環境報告書2025」を刷新しました。
※1 The Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの略
※2 Taskforce on Nature-related Financial Disclosuresの略。自然資本に関するリスクと機会について企業が報告し行動するための、リスク管理に向けた情報開示の枠組みである自然関連財務情報開示タスクフォース
■気候変動の影響がキリングループの事業に及ぼす影響を再認識
昨今の気候変動はキリングループの事業活動にも大きな影響を及ぼしています。2024年は、北米のクラフトビール会社であるNew Belgium BrewingのAsheville醸造所がハリケーン被害を受け、オレンジの主要な原料生産地であるブラジルでは連続した熱波の影響でオレンジの供給が長期かつ大幅に停滞しました。キリングループが取り組んできた生物資源・水資源・容器包装・気候変動といった環境課題に関する統合的な取り組みと、ポジティブインパクトの創出がこれまで以上に求められています。
■キリングループの事業を通じた環境課題解決に向けた取り組み事例
キリンビールは、2024年に「氷結(R)mottainaiプロジェクト」を立ち上げ、「キリン 氷結(R)mottainai 浜なし(期間限定)」と「キリン 氷結(R)mottainai ぽんかん(期間限定)」を発売しました。当取り組みを通じて、「浜なし」約34,000個分と「高知県産ぽんかん」約20万個分のフードロス削減に貢献しました。
Scope3のGHG排出量削減に向けては、オーストラリアのLion(ライオン)傘下の「Stone & Wood」は、Visy、Novelis、Rio Tintoといったサプライヤーとともに、オーストラリアにおける持続可能な容器包装を目指す「Re-In-Can Ation」プロジェクト※3を2025年に立ち上げました。リサイクルアルミニウムと低炭素の一次アルミニウムを使用した缶を採用することで、GHG排出量削減を目指します。
また、キリングループは、2024年より「キリンサプライチェーン環境プログラム※4」を開始し、自社のみならずサプライチェーン全体でGHG排出量削減に向けた取り組みを開始しています。2024年の成果としては、当プログラムに賛同いただいたサプライヤー20社とGHG実排出量を相互把握できるようになり、より精緻なGHG排出量削減に向けた取り組みを進められるようになりました。
今後もキリングループは、複合的に発生し相互に関連する環境課題(生物資源・水資源・容器包装・気候変動)に統合的に取り組み、豊かな地球の恵みを将来にわたって享受し引き継ぎたいという思いをバリューチェーンに関わるすべての人々とともにつなぐべく、自然と人に「ポジティブインパクト」を与えるさまざまな取り組みを積極的に進めていきます。
※3 Stone & Wood spearheads cross-industry alliance to transform sustainable packaging in Australia
https://www.lionco.com/2025/03/19/stone-wood-spearheads-cross-industry-alliance-to-transform-sustainable-packaging-in-australia/
※4 「キリンサプライチェーン環境プログラム」をスタート
https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2024/0424_01.html
■キリングループ「環境報告書2025」
https://www.kirinholdings.com/jp/investors/sustainability/env_report/
<参考>
・「キリングループ持続可能な生物資源利用行動計画」改訂
https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2021/0903_02.html
・「キリングループ環境ビジョン 2050」
https://www.kirinholdings.com/jp/impact/env/mission/プレスリリース提供:PR TIMES
記事提供:PRTimes