愛媛RWD 構想、県内一般病床シェア45%を超えて拡大中 -次世代医療基盤法に基づく協力医療情報取扱事業者数、愛媛県が全国最多-
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社

国立大学法人愛媛大学(愛媛県松山市、以下愛媛大学)、一般財団法人日本医師会医療情報管理機構(東京都文京区、以下J-MIMO)、およびロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(東京都港区、ロシュ・ダイアグノスティックス)は、「愛媛リアルワールドデータ(RWD)構想」への参画医療機関が19 施設(一般病床シェア45%超)になったことをお知らせします。次世代医療基盤法に協力する医療情報取扱事業者数においては、愛媛県が全国最多となります。
「愛媛RWD構想」は、愛媛県内の医療機関、自治体、健診機関等から収集される多様な医療情報を統合したデータプラットフォーム「愛媛RWDプラットフォーム」を構築し、利活用を推進することで、愛媛県内の健康増進に寄与することを目的とする取り組みです。愛媛大学とロシュ・ダイアグノスティックスによる産学協働講座「ヘルスケアデータサイエンス講座」が運営の中心となり、J-MIMOは、次世代医療基盤法*¹に基づく認定作成業者*²として、医療情報の収集から匿名/仮名加工、そしてデータプラットフォームへの提供を担っています。3者はこれまで、セミナーやシンポジウムを通じて、県内の医療機関等に参画を呼びかけてきました。
この度、本構想に賛同、参画する医療機関が2025年7月時点で19施設となりました。一般病床数では県内総数の約45%相当*³の規模となり、本構想への高い期待が示されました。これらの施設は、政府が進める次世代医療基盤法に基づく協力医療情報取扱事業者として登録されます。これにより愛媛県内の同登録施設数は全国最多*⁴となる見込みです。
参画する医療機関は、「愛媛RWDプラットフォーム」に統合された電子カルテ情報を含む医療アウトカムデータ、DPC、レセプト、特定健診、コホート研究のデータを利用できるようになります。自施設だけでは不十分な医療データが補完され、臨床研究の可能性が大きく広がります。
「ヘルスケアデータサイエンス講座」では、参画の呼びかけと並行して、「愛媛RWDプラットフォーム」の医療情報を活用した研究活動にも積極的に取り組んでいます。具体的には、後ろ向き研究による新たな診療方法の確立、疾患罹患リスク探索、医療政策・経営施策の立案など、多岐にわたる活動を進めています。
愛媛大学、J-MIMO、ロシュ・ダイアグノスティックスは、今後も本構想の実現のため、医療機関にとどまらず自治体や健診機関等とのデータ連携も進め、地域医療の発展と愛媛県民の健康増進のために邁進してまいります。
【愛媛RWD構想について】
愛媛大学、一般財団法人日本医師会医療情報管理機構(J-MIMO)、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社が推進する取り組みです。愛媛県内の医療機関、自治体、健診機関等から収集される多様な医療情報を統合・分析し、リアルワールドエビデンス(RWE)を創出することを通じて、愛媛県民の健康増進に大きく貢献することを目的としています。また、疾患マネジメントに貢献するデジタルソリューションの社会実装や、愛媛県民の健康寿命延伸も目指しています。
2024年2月に愛媛大学大学院医学系研究科に開設されたロシュ・ダイアグノスティックスとの産学協働講座「ヘルスケアデータサイエンス講座」(
https://hds.m.ehime-u.ac.jp/)が本構想の運営を担い、J-MIMOが次世代医療基盤法に基づく認定作成事業者として、医療情報の収集、匿名加工を行い、データプラットフォーム「愛媛RWDプラットフォーム」に提供します。
取り組み例
- 新たな診療方法の確立、および疾患罹患リスク探索- 臨床研究におけるヒストリカルコントロール群としての使用- 医療政策・経営施策の立案- 医療以外のデータとの統合による新たな研究分野の開拓
*¹. 次世代医療基盤法(医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する法律)
医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関し、国の責務、基本方針の策定、匿名加工医療情報作成事業を行う者及び仮名加工医療情報作成事業を行う者の認定、医療情報、匿名加工医療情報、仮名加工医療情報等の取扱いに関する規制等について定めることにより、健康・医療に関する先端的研究開発及び新産業創出を促進し、もって健康長寿社会の形成に資することを目的として平成30年5月に施行された法律。
*². 認定作成事業者
次世代医療基盤法に基づく匿名加工・仮名加工医療情報の作成事業を行うことができる事業者として国から認定された者。2025年6月末現在、わが国にはJ-MIMOを含めて3つの認定作成事業者がある。
*³. 四国厚生局データに基づく、病床数のある病院のうち、休止中および診療所除く、当該構想に参画している病院のカバー率
*⁴. 内閣府ホームページ>内閣府の政策>健康・医療>
協力医療情報取扱事業者一覧(2025年7月時点の情報に基づく)
愛媛大学について
愛媛大学は、法文学部、教育学部、社会共創学部、理学部、医学部、工学部、農学部の7学部と大学院6研究科、2学環からなる約1万人の学生が在籍する四国最大の総合大学として成長し、2024年には、開学75周年を迎えました。
愛媛大学は「学生中心の大学」「地域とともに輝く大学」「世界とつながる大学」の創造を基本理念として掲げており、地域を牽引し、グローバルな視野で社会に貢献する教育・研究・社会活動を展開しています。地域に立脚した大学として、地域産業への参画、多様な働き方への支援、知的財産の活用、地域文化の再評価と発信など、地域創生に向けた様々な取り組みにより、持続可能でレジリエントな社会構築に貢献し、地域における知の拠点として価値観や社会の在り方を示すことを目指しています。
詳細はホームページ
https://www.ehime-u.ac.jp/ をご覧ください。
一般財団法人日本医師会医療情報管理機構(J-MIMO)について
一般財団法人日本医師会医療情報管理機構(J-MIMO
https://www.j-mimo.or.jp/)は公益社団法人日本医師会の100%拠出により設立された法人であり、次世代医療基盤法に基づく「認定作成事業者」として 2020年6月に国の認定を受けました。その認定基準は極めて厳格なものであり、J-MIMOは徹底した情報の安全管理のもと医療情報の収集、加工、提供に取り組んでいます。
患者様の貴重な情報を安全にお預かりし、匿名加工・仮名加工医療情報を利活用者の皆様に提供していくことにより、わが国の医療の発展、健康長寿社会の実現に貢献してまいります。医療情報の提供による成果が最終的に患者様に還元され、患者様や医療機関が医療ビッグデータの利活用に協力する意義を感じられるような取組に発展するように、愛媛大学をはじめ地域の関係者の皆様を継続的に支援させていただきます。
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社について
ロシュは、1896 年にスイスのバーゼルで創業した、150 以上の国や地域に拠点を持つ世界最大級のヘルスケアカンパニーです。医薬品と診断薬を併せ持ち、医療従事者や患者さんの最適な治療選択や意思決定をサポートしています。ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社は、ロシュ診断薬事業部門の日本法人です。検査を通じて自分自身の今を知ることで、人生において自分らしい決断ができる、という信念のもと、革新的な診断ソリューションの提供を通して、予防・診断・治療・予後のすべてのステージで人々に寄り添い続けています。2025 年7月現在、全国 8 都市にオフィスを有し、体外診断用医薬品・医療機器事業、研究用試薬・機器事業などを幅広い疾患領域で展開しています。
詳細はホームページ
http://www.roche-diagnostics.jp をご覧ください。
プレスリリース提供:PR TIMES


記事提供:PRTimes