【事例インタビュー】会員基盤から体験価値の創造へ。アガットがMGRe導入で実現したデータ活用とCRM革新
メグリ株式会社

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株式会社エーアンドエス(以下、A&S)は、ジュエリーブランド「agete(アガット)」をはじめ、NOJESS(ノジェス)、BELLESIORA(ベルシオラ)、LAMBDA(ラムダ)といった複数のブランドを展開しています。今後ブランドがより多くのお客様に喜んでいただくために、会員基盤やCRM、データ活用を重視しなければならず、旧来のアプリでは会員証機能に特化していたため、顧客体験や社内でのデータ活用に限界を感じていました。そこで、伴走型の支援を担う株式会社サザビーリーグアウルスケープ(以下、アウルスケープ)と協力し、モバイルアプリプラットフォーム「MGRe(メグリ)」を導入。RFP設計や要件定義段階からアウルスケープが並走し、会員ID統合やMA連携、ネイティブ化によるUX向上など、さまざまな施策を実現。導入背景から具体的な成果、今後の展望までを深掘りします。
01 会員証特化アプリから顧客体験アプリへ
アプリをリプレイスしようと思われた背景について教えてください。
-----飯塚さん(A&S)
旧来のアプリは会員証機能に特化していたため、顧客体験の向上やデータ活用の面で課題が顕在化していました。ちょうどその頃、アウルスケープの伴走支援のもとでMA(マーケティングオートメーション)の導入が進行しており、アプリとMAを連携させることが必須条件になったのです。 各社の管理画面や機能・店舗での運用の側面も含めて比較検討した結果、MGReはMAツールとの連動実績があり、コスト面・機能面の両方で採用価値が高いと判断しました。
実現したかったことの一つが、ジオフェンスを活用した店舗送客です。当社では売上の約9割を実店舗が占めるため、店舗スタッフにもアプリを活用してもらい、ユーザーに店舗フォローや店舗ニュースの閲覧を促す仕組みを構築したいと考えていました。また、MAと連携することで、プッシュ通知やポップアップを定量データに基づきパーソナライズ配信できる点も大きな魅力でした。
アウルスケープの役割はどのようなものでしたか。
-----飯塚さん
アプリ選定からMA連携、基幹会員システムとの接続まで、アウルスケープにはテクニカル面を中心に支援していただきました。具体的には、RFP設計や要件定義を一緒に行い、社内課題を可視化しながら最適なパートナーを見極める役割で、このサポートがなければ、このプロジェクトを完遂できなかったと思います。
02 MA連携×マルチブランド対応。MGRe選定の決め手は「実績」と「拡張性」
MGRe採用の決め手を教えてください。
-----相川さん(アウルスケープ)
先行導入していたMAとCDP(カスタマーデータプラットフォーム)との連携が最大の要件でした。コンペには大手ベンダーを含む4社が参加しましたが、MGReはこれら基盤との連携実績が豊富で、連携後に実行できるアクションも具体的にイメージできた点を高く評価し、最終的に採用を決定しました。
また、MGReはSaaSでありながらブランドごとのこだわりを反映しやすく、スマートフォンOSのアップデートにも継続的に対応していることも高評価につながりました。
-----飯塚さん
ブランド横断で全体戦略を描きつつ、各ブランドのポジションやシェアを細かく見ながら進めていたため、マルチブランド機能があるMGReはまさに私たちのニーズに合致していました。
03 ID統合とPM支援──難航したアプリ導入を乗り越えたチームの伴走力
サポートでよかった点は?
-----飯塚さん
MGReチームは導入フローを段階的に整理し、要所ごとにタスクを割り振ってくれたため、調整がスムーズに進みました。旧環境ではゲスト購入が多く、会員IDが分散していましたが、MGReは基幹会員システムとの連携実績が豊富なため、膨大な会員データを一元管理できるようになりました。ゲスト購入を廃止したことにより約50%だった会員化率を約80%まで上げることができました。
-----相川さん
プロジェクトマネジメントの手厚い支援です。当社はCRM領域の知見はありましたが、ネイティブアプリの導入経験は限られていました。MGReによるPM支援は心強く、要件定義から開発工程まで迷わず進められたことが非常に助けになりました。ECサイトはアプリ連携を前提に設計されておらず、さらにMAも同時に連携させる必要がありました。EC・MA・アプリを同時に最適化する調整は難航しましたが、MGReのリードのもとで乗り越えることができました。
04 UGCと位置データ活用で体験価値を高める施策へ
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現在取り組んでいる施策と、その効果について教えてください。
-----飯塚さん
当初は多くのメニューをWebViewで構築していましたが、MGReの「カセットレイアウト」を活用してスクラッチで実装し、アプリネイティブ化に踏み切りました。その結果、商品検索や閲覧のスピード感が格段に向上し、Webサイトで証明済みだった回遊性の高さをアプリでも再現できています。体感としては「速度の概念がなくなった」と言えるほどスムーズで、ユーザーからも好評です。
またお客様が複数アイテムを掛け合わせて楽しむスタイリング提案を大切にしており、UGC(ユーザー生成コンテンツ)を表示できる機能をアプリに実装しました。熱心なファン層が多いので、UGCの活用によって大きな成長が期待できると考えています。例えば、お客様自身のコーディネートがアガットのアプリに掲載されれば、満足度やエンゲージメントがさらに高まるのではないかと考えております。
また、店舗ニュースでスタッフのスタイリングを掲載していますが、今後はこれをさらに際立たせ、スタッフの価値向上や店舗のファン化を促進したいと考えています。店舗のスタイリングを気に入ったお客様がフォローにつながるような動線を整え、成功事例を他店舗にも共有することで、売上向上につなげていく予定です。 実際に店舗ニュースやスタイリングを投稿すると、MGReの位置情報データと連携して売上・購買データを照合。たとえば、あるニュースを投稿すると、その閲覧者がどれだけ来店し、どれだけ購買しているかまで把握し、効果を具体的に体感できるようにしています。
05 「見える化」で動く組織。BI導入で実現した顧客カルテ
独自のBIダッシュボードを導入された背景とプロセスを教えてください。
-----飯塚さん
Excelを試行錯誤していた段階から、アウルスケープの提案でBIを導入しました。最初はテンプレートをベースにカスタマイズしてもらい、ブランドごとに運用を開始しています。特に重視しているのは「特定の会員ID取り込みできるBI=顧客カルテ」です。施策実施後、特定IDに何が起きたかを経過観察するクラスタ分析が不可欠でしたが、マンパワーでは限界があったため、アウルスケープに要件を提示し、任意の会員IDを取り込むことでその後の購買動向を取得・分析できる仕組みを構築しました。
-----相川さん
当初は複数ブランド共通で汎用的なレポートを作成し、その後Power BIやLooker Studio(GA4データ可視化)などへ展開しました。カスタマイズ性を高めることで、各ブランド固有の課題にも対応できるようにしています。
DM施策を支援するダッシュボードについて教えてください。
-----飯塚さん
店舗スタッフはDMを送る対象者数を把握しづらく、リスト抽出に時間がかかるという課題がありました。対象者数を即座に算出できるダッシュボードを開発し、「対象条件に合致する顧客は自店舗に何人いるのか」「売上にどの程度つながるのか」といった情報を可視化し、DMのPDCAを効率的に回せる体制を整えました。 DMは「送れば良い」ものではありません。事前に対象者規模と期待効果をクリアにし、効率的にPDCAを回せるよう、今後店舗でも活用できるダッシュボードも展開していきたいと考えています。
06 ブランドの「内側」を知るパートナー
ブランドカルチャーを踏まえた支援について感じたことを教えてください。
-----飯塚さん
当社の担当者はブランドを何より大切にしており、「内側をわかっている外部」として並走してくれたことで、ブランドカルチャーが強い当社でも安心できました。
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-----相川さん
私たちが重要視しているのは、「複雑化したブランド戦略をシンプルにする」という企業理念にもとづき、ブランドの状態に合わせて背伸びしない、分かりやすい支援を行うこと。また「BEYOND CLEAR」──“クリアの先へ”として、課題を解決するだけでなく、お客様自身も気づいていない“半歩先”の課題を発見し、提案すること。これはサザビーリーグの精神「半歩先のライフスタイル」そのものです。行き過ぎず、しかし確実に前進する支援を目指しています。
07 顧客体験を深化させる行動データ活用の次なる一手
今後の取り組みについてお聞かせください。
-----飯塚さん
アプリ経由の売上拡大を優先課題としています。そのためには、お客様の体験価値を高めることが不可欠です。ECサイトと比べてアプリのコンバージョン率は約5倍高いため、アプリ上で質の高い接客環境を整え、最適な提案を行えば売上が着実に伸びることはアナリティクスでも明らかになっています。そのため、メンバーズプログラムのさらなる進化を図りたいと思っています。お客様にとってのリアルな体験価値を高め、「使うモーメント」をさらに磨き込むため、現在相当な力を入れて準備を進めています。
-----相川さん
行動データをより詳細に連携し、お客様像の解像度を高められるよう、私たちも協力していきます。ブランド誕生から35年愛され続けているのは、お客様と真摯に向き合ってきた証です。今後も定性・定量の両面で声を拾い、分析し、理解したうえでアプローチを進化させていきたいと考えています。
プレスリリース提供:PR TIMES


記事提供:PRTimes