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海藻や付着生物が育ちやすい“有機体ブロック”を発表

株式会社環境内水面資源研究所

海藻や付着生物が育ちやすい“有機体ブロック”を発表

― 再生資源を活用した環境配慮型の人工構造材(魚礁)で、豊かな藻場と海の再生を目指す ―


[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/165132/4/165132-4-b053167216937117623f01dfd3f33a37-1536x1024.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
有機体ブロック、海中設置のイメージ図

 株式会社環境内水面資源研究所(本社:山形県鶴岡市、代表取締役:佐藤 嘉)は、海藻や付着生物が優先的に定着しやすい性質を持つ、再生資源を活用した環境配慮型の人工構造材:「有機体ブロック」(人工魚礁)を開発し、このたび発表いたしました。沿岸域における藻場の再生や、生物多様性の回復を目的とした本製品は、磯焼けによって失われつつある海藻の生える場所や、小魚・稚貝が育つ“海のすみか”を取り戻すための、新たなソリューションを提供します。2023年3月より山形県酒田港北港においてブルーインフラ実証実験を行っており、石坂産業株式会社(本社:埼玉県入間郡三芳町、代表取締役:石坂 典子)と共同で進めています。

実証実験の背景 ~藻場の再生と海の循環を取り戻すために~
 近年、全国の沿岸域では磯焼けによる藻場の消失が深刻化し、稚魚や貝類などの海の生き物が育つ環境が失われつつあります。このような変化は、水産資源の減少や地域漁業の衰退だけでなく、海藻による炭素吸収(ブルーカーボン)機能の低下にもつながっています。
 こうした課題に対し、株式会社環境内水面資源研究所では、海藻や貝類の生育特性や着生条件に関する知見をもとに、自然素材と循環性にこだわった再生基材「有機体ブロック」を開発しました。地元企業から出る未利用の自然素材や再生資源などを活用し、“生き物が戻る海”の実現を目指しています。
再生資源×生物誘導で、自然と共生するブロックへ
 「有機体ブロック」は、食品残渣・腐葉土・石材などの再生資源を活用し、微生物や海藻が定着しやすい形状・質感・構造に設計された環境配慮型の人工構造材です。セメントをほとんど使用せず、海水中でもpHバランスに優れた適応性を持ち、ゆるやかに分解されながら最終的には砂や栄養塩として自然に還る循環型の素材です。
 表面には藻類やフジツボ、シロボヤなどの初期付着生物が着生しやすい微細な凹凸を設けており、その後の海藻(アカモクやワカメなど)の胞子の定着を促進。その結果、藻場の形成を早期に実現します。さらに、配置を工夫することで小魚や稚貝の隠れ家となる空間構造も備えており、炭素吸収と生物多様性の回復を両立する海の再生基材として期待されています。
製品の主な特徴
▶ pHが中性に近く、海藻や付着生物が定着しやすい
 従来のコンクリートは海水中で高pH(アルカリ性)を維持し、生物定着に時間がかかることが課題でした。今回開発した「有機体ブロック」は、水中で速やかに中性~弱アルカリ性に調整されるため、初期藻類、フジツボ、シロボヤ、そして海藻の胞子などが早期に定着しやすくなります。特にワカメ、アカモク、アオサなどの褐藻・緑藻類において、胞子の発芽が観察されやすい環境が整います。

▶ 初期定着生物を支援し、生態系の遷移を促進
 「有機体ブロック」の表面には微細な凹凸構造と空隙が多数設けられており、微生物や珪藻によるバイオフィルムの形成を助けます。これにより、フジツボやシロボヤといった初期付着生物の群生が進み、結果としてその空間には海藻類が定着しやすい足場が生まれます。この「生態系の段階的遷移(ecological succession; エコロジカル・サクセッション)」のプロセスの加速が、大きな特長です。

▶ 経年で砂に還る、環境循環型設計
 「有機体ブロック」は使用開始から約3~5年の間に、表面が徐々に崩解・分解し、最終的には砂状成分として環境中に同化される設計です。これは、人工構造物としての役割を果たした後に、自然に還元されることを意図した「分解性ブルーインフラ素材」としての機能を持ちます。従来のコンクリート構造物では、表面の石灰化や硬化により、清掃をしないと生物の再定着が進みにくいという課題がありました。「有機体ブロック」はその課題を克服した、自然環境と調和しながら役割を終える、新しいタイプの人工構造材です。

▶ 牡蠣棚や海底構造物にも応用可能
 本製品は、牡蠣養殖用の支柱としても応用可能です。実証試験では、従来のコンクリートよりも早く生物膜が形成されることで、牡蠣の産卵時期とブロック体の投入時期が重なり、岩牡蠣の自然着生が多数見受けられました。六角形の形状は、海流の少ない(水の動きが少ない)閉鎖環境において、潮汐流を上手く活用できる形状となっています。ブロック体表面は常に新鮮な水と入れ替わることで、牡蠣の稚貝や浮遊性の藻類も自然定着しやすくなり、成長促進や水質浄化の波及効果も期待できます。

▶ 配合は非公開(ブラックボックス)ながら、安全性と持続性を両立
 「有機体ブロック」の組成は、独自配合のため非公開としていますが、使用される成分はすべて海洋環境に配慮したものであり、有害物質を一切含みません。研究所内には暴露(溶出)試験用の水槽を完備し、試作したブロック体から溶出する成分を、定期的に分析する体制を整えています。
実証実験の詳細
 2025年7月、私たちは次世代の再生基材として「有機体ブロック」の開発とこれまでの実証結果を発表いたしました。海洋への投入時期は、2023年9月となります。本製品は独自の有用成分を含み、海藻や生物の定着を促すために最適化された特殊ブロックです。ベースとなる素材は、アイエスエンジニアリング株式会社(本社:埼玉県所沢市、代表取締役:石坂 靖子)が有するリサイクル盛土材「NS-10(エヌエス-テン)」(建設技術審査証明書取得済)。水中での使用を前提とし、特に牡蠣棚や藻場造成など、主に沿岸域や海洋の多様な現場に対応できる設計となっています。

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付着藻類とフジツボの定着
投入から51日経過

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シロボヤの群生と初期の植生
投入から226日経過

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牡蠣の自然定着と群集
投入から371日経過

[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/165132/4/165132-4-9b8c4cbd932b8270db4a8781ae2d219f-3900x2925.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
海藻類の定着
投入から500日経過


[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/165132/4/165132-4-2047b616226d04d99f14f36a694fa329-3900x2925.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
投入から408日経過後 付近の魚群(メジナ、イシダイ、アジなど)

実証実験の期待効果
 本実証実験では、「有機体ブロック」を通じて、磯焼けによって失われた藻場を再生し、稚魚や稚貝のすみかとなる環境の回復を目指しています。特に酒田では、ホンダワラ類(主にアカモク)の藻場が形成されることで、ハタハタの卵塊(ブリコ)の着生場所が確保され、漁業資源の回復にもつながると期待されます。
 さらに、再生資源を活用した循環型の構造材として、地域の未利用素材の有効活用を促すとともに、海藻による炭素吸収(ブルーカーボン)効果も検証対象となっています。最終的には、自然に還る素材として環境負荷を残さず、持続可能な沿岸生態系の再生と地域漁業の活性化への貢献が期待されています。
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/165132/4/165132-4-ebd80c8870edfc018a9349a3af02564c-3900x2925.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
投入から535日の様子(2025年3月) 紅藻類なども目立つ


実証実験の協力・参画企業・団体
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/165132/4/165132-4-ce4507ee5b785e666b6452c0d7929194-3900x1146.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
石坂産業株式会社


[画像9: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/165132/4/165132-4-01d87f2d93b2d62573bab994585962e6-1200x300.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
アイエスエンジニアリング株式会社



 石坂産業株式会社をはじめとする複数の企業がこの実証実験に参加しており、それぞれが専門分野の技術を提供しています。

今後の展望
 この「有機体ブロック」は、これまで海藻が自然定着しにくかったコンクリート構造物に対し、新たな選択肢を提供するものです。海藻類や微細生物の定着を支援しながら、生態系を底辺から再構築するための“生きた足場”として活用可能です。特に藻場の再生としての、アカモクやワカメといった海藻の繁茂は、大気中CO2固定や水質改善に資する大きな可能性を秘めています。

今後は、
・ 藻場造成や磯焼け対策への導入実験
・ 牡蠣養殖等との複合利用
・ 沿岸生態系の保全
といった幅広い応用展開を目指し、さらに詳細なモニタリングと実証を進めてまいります。
 
 より多様な生態系に対応する仕組みづくりや、海外の海域への展開も視野に入れ、持続可能な沿岸環境の構築に貢献してまいります。地域ごとの環境(地形や潮流など)に合わせた設計、地域資源を最大限活用し、地産地消としての素材を取り入れた多種多様なブロック体を開発予定。ブルーカーボン政策に対応したモデルの導入も視野に入れ、「循環」「効率」「共創」を軸にした海洋再生技術の確立を目指してまいります。

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社環境内水面資源研究所
担当:佐藤
Mail:satoyo.tsuruoka.nct@gmail.com
Website:https://bio-tope.jp/

アイエスエンジニアリング株式会社
担当:田口
Mail:n.taguchi@is-engineering.co.jp
Website:https://www.is-engineering.co.jp/

プレスリリース提供:PR TIMES

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記事提供:PRTimes

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