島根県立大学ハントリーゼミが「一憶ハウス」で体験型学習を実施【島根県立大学】
公立大学法人島根県立大学

島根県立大学国際関係学部・国際コミュニケーションコースに所属するハントリー講師のゼミでは、3・4年次の学生13名が合同で活動を行っています。地域の子どもたちを対象とした英語学習の支援や、Web会議ツールを活用した海外の学生との交流を通じて、地域に根ざしながら国際的な視野を広げる取り組みを行っています。
その活動の一つとして、2025年6月25日(水)に、学生たちが江津市桜江町にある「一憶ハウス」を訪問しました。「一憶ハウス」は、舞台芸術家・Kimi Maeda(キミ・マエダ)さんのプロジェクトの拠点として再生された空き家です。かつて日系アメリカ人家族が暮らしていたこの家は、戦時中には子どもたちの疎開先としても利用されていました。時の流れとともに空き家となっていましたが、Maedaさんが家に残された記憶や歴史に着目し、芸術活動の場として再生しました。
[画像1:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/88950/202/88950-202-9653032e569ad9bb57aea2acfb712eab-2194x2925.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
当日はあいにくの雨模様でしたが、苔むした坂道を上った先で、Maedaさんが温かく私たちを出迎えてくださいました。家の中には、昭和・平成期の生活用品、日本人形、写真など、かつての住人の暮らしを偲ばせる品々がそのまま残されており、学生たちは自由に見学しながら当時の様子に思いを馳せました。また、Maedaさんの作品として、石州和紙に印刷された写真と古い襖を融合させた作品も展示されており、過去と現在が交錯する空間に触れる貴重な体験となりました。
見学の終盤、Maedaさんから「印象に残ったものは?」と問われた際、ある学生は「日本人形が印象的だった」と答え、「幼い頃におばあちゃんの家で見た日本人形が怖かった記憶と、今感じる懐かしさが入り混じった不思議な気持ちがする」と語りました。それに対しMaedaさんは、「一つの物でも人によってそれぞれの思い出がある。ここを“一憶ハウス”と名付けたのも、空き家になってしまったこの家にも数えきれない思い出が刻まれているという考えから。受け継がれるものについて我々がそれでなにをするのか考えさせる機会になると思う」と話され、受け継がれるものについて考えるきっかけとなりました。
[画像2:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/88950/202/88950-202-9a034b339f5973d8ed59f3ddd3da0dbc-2194x2925.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
9月には、この「一憶ハウス」を舞台に、Maedaさんによる小規模なパフォーマンスが予定されています。ハントリーゼミの学生たちも今後、数か月にわたりこのプロジェクトを支援し、活動を行っていきます。
プレスリリース提供:PR TIMES

記事提供:PRTimes