奈良美智の代表作《Pinky》が9月、フィリップス・オークション香港イブニングセールのハイライトとして登場
Phillips Auctioneers Limited

2000年、奈良の転機の年に制作された本作が、今秋ついにオークション初出品
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奈良美智; 《Pinky》, 2000年; アクリル・キャンバス 160 x 145 cm; 予想落札価格:US$7,690,000-10,260,000 (約11億6千万円 - 15億4千万円)
フィリップス・オークションは、2025年9月28日に開催される香港モダン&コンテンポラリーアート イブニングセールにおいて、奈良美智の重要作品《Pinky》(2000年)を出品することを発表しました。本作は今回が初のオークション出品であり、奈良にとって転機となった2000年を象徴する傑作として位置づけられます。この年、奈良は12年間のドイツ滞在を経て日本に帰国し、国際的な評価が飛躍的に高まるとともに、世界各地で展覧会が開催されるなど、現代美術界における地位を確固たるものとしました。2000年に制作された奈良の絵画33点のうち、「顔と肩」の構図を採る作品はわずか11点しかなく、《Pinky》もそのひとつです。淡いブルーの服をまとい、静かにこちらを見つめる少女の姿は、1990年代以降繰り返し描かれてきたモチーフであり、純真さと静かな哀愁を内包しています。本作に用いられたブルーは、記憶の中でやさしく色褪せていくような感触をもたらします。
フィリップス・オークション アジア モダン&コンテンポラリーアート部門統括責任者のメイリン・リーは、次のように述べています。「奈良美智が2000年に制作した《Pinky》を今回のセールでご紹介できることを大変光栄に思います。同年は奈良のオークションにおける過去最高額を記録した2作品の制作年でもあり、本作は作家のカタログ・レゾネ第1巻に収録されている「Pinky」シリーズの中でも、最初に位置づけられた作品です。シリーズ全体でも4点しか存在せず、奈良が一貫して探求してきた“孤独”というテーマを最も純粋なかたちで体現した一点といえるでしょう。現在、奈良にとって過去最大規模となる欧州回顧展がロンドンのヘイワード・ギャラリーで開催されており、本作はその注目の展覧会とも呼応する重要な出品作となります。アジア進出10周年という節目を迎えるフィリップスの特別なセールにふさわしい作品として、奈良作品の新たな記録を打ち立てられることを楽しみにしています。」
一見するとシンプルな構成に見える《Pinky》ですが、幾層にも重ねられたアクリル絵具による描写には、作家の筆致と感情の起伏が如実に表れています。ピーター・ドイグを彷彿とさせる空気感のある背景や、絵肌に滲むように浮かび上がるフューシャピンクの色調には、創作の葛藤や内面の揺らぎが感じられます。また本作には、パンクロックの激しさから、ニック・ドレイクやピンク・フロイドに代表される内省的な音楽へと作家の感性が変遷していった軌跡も映し出されています。《Pinky》というタイトルには、幼少期の純真さとパンク的な反骨精神、その両方が込められています。
近年、フィリップス・オークションは奈良美智作品のオークションマーケットを牽引する地位を確立しています。これまでに《Baby Blue》(約4,500万香港ドル/580万米ドル)、《No Means No》(約6,550万香港ドル/836万米ドル)、《Lookin' for a Treasure》(約8,400万香港ドル/1,100万米ドル)、《Hothouse Doll》(約1億300万香港ドル/1,300万米ドル)、そして作家史上2番目の高額落札となった《Missing in Action》(約1億2,370万香港ドル/1,600万米ドル)など、数々の注目作の販売実績を誇っています。
*《Pinky》は、2025年8月4日~14日の期間中、ロンドン・バークレー・スクエアにあるフィリップス・オークションのギャラリーにて展示予定。(8月4~14日,月-金 午前10時~午後6時)
モダン&コンテンポラリーアート 香港イブニングセール
開催日:2025年9月28日 会
場:香港九龍西九文化区 オースティンロード・ウエスト8番地 WKCDAタワー1階
詳細はこちら:
https://www.phillips.com/auction/HK010825
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