臨海副都心の既存オフィスビル 「テレコムセンタービル」でフィルム型ペロブスカイト太陽電池(次世代型ソーラーセル)を内窓に用いた建材一体型太陽光発電の実装検証を開始
YKK AP株式会社

YKK AP株式会社(本社:東京都千代田区、社長:魚津 彰)は、建材一体型太陽光発電(BIPV:
Building Integrated Photovoltaics)の早期社会実装に向け、東京都 臨海副都心 青海地区の「テレコムセンタービル」で、フィルム型ペロブスカイト太陽電池(次世代型ソーラーセル)を用いた実装検証を開始しましたので、お知らせします。
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建材一体型太陽光発電 実装検証(写真左上:テレコムセンタービル 写真右上/下:室内のBIPV内
YKK APは、株式会社関電工(本社:東京都港区、社長:田母神 博文)との業務提携により、窓や壁面を活用する建材一体型太陽光発電の開発を進めています。これまでに、秋葉原での実証実験ハウス(昨年7月~10月)、さっぽろ雪まつりでの実証実験ハウス(2月)、羽田イノベーションシティ敷地内での実証実験ラボ(4月~)、清水マリンビルでの導入実証(6月~)を実施。ペロブスカイト太陽電池などを用いた内窓の発電データだけでなく、ビルなどに囲まれた環境下におけるデータの傾向や積雪条件下における垂直設置の有効性なども確認してまいりました。
このたび、YKK APは、東京都港湾局・東芝エネルギーシステムズ株式会社・株式会社関電工・株式会社東京テレポートセンターとの5者による協定に基づき、建材一体型太陽光発電の早期社会実装に向けて、臨海副都心 青海地区の「テレコムセンタービル」にて、8月5日から実装検証(※1)を開始しました。
今回は実験ハウスやラボではなく、実際に使用されている既存オフィスビルでの制約をクリアしながらの実装検証となり、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を用いた内窓(以下「BIPV内窓」)を取り付けるという新たな試みにもなります。検証の目的は、熱線反射ガラス越しでの発電確認や、社会実装に向けた既存オフィスビルへのBIPV内窓の取り付け方法の検討など多岐にわたります。
【本実装検証の主な目的】
1.1990年代頃まで、多くのビルのガラスに採用されてきた熱線反射ガラス(※2)を使用したオフィスビルに対する発電検証として、どの程度、発電に影響を受けるかの確認
2.社会実装(長期使用)を目指したフィルム型太陽電池の設置方法検討
⇒内窓に、フィルム型ペロブスカイト太陽電池付きのフラップパネルを装着する構造を採用することで、内窓のガラスに直接貼らずに、フィルム型の太陽電池を設置(下図参照)
[画像2:
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フィルム型ペロブスカイト太陽電池を用いた建材一体型太陽光発電の内窓(BIPV内窓)イメージ図
3.実装検証として、既存オフィスビルへのBIPV内窓の取り付け方法を検討
4.複数のBIPV内窓を取り付けることにより、方位違いや角度違いなどの発電データ取得
5.札幌での実証実験で確認した、雪上からの反射光効果を再現させる方法を検討 など
当社はこれらの取り組みにより、引き続き、これまで進めてきた「窓で断熱」(省エネ)に「窓で発電」(創エネ)を加え、カーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。
※1: 本検証は東京都環境局による開発事業者向け支援事業「次世代型ソーラーセル社会実装推進事業」の助成を受けています
※2: 太陽光を反射して熱の透過を抑え、冷房負荷を軽減する省エネ効果のある窓ガラス
【テレコムセンタービル実装検証の概要】
期間:2025年8月5日(火)~2026年1月20日(火)[予定]
場所:東京都江東区青海二丁目5番地内 臨海副都心 青海地区「テレコムセンタービル」室内
(一般公開はしておりません)
太陽電池:12枚(期間内に2枚追加、最終的には14枚予定)
フィルム型ペロブスカイト太陽電池 幅:約1,100mm×高さ:約300mm 9枚
幅:約900mm×高さ:約300mm 1枚
フィルム型シリコン太陽電池 幅:約1,200mm×高さ:約600mm 2枚(比較用)
(期間内に比較用として、ガラス型ペロブスカイト太陽電池を2枚追加予定)
製作内窓:13窓(期間内に2窓追加、最終的には15窓予定)
BIPV内窓 12窓
内窓のみ 1窓(比較用)
(期間内にBIPV内窓2窓追加予定)
実装検証する部屋の室内面積:360.34平方メートル (109坪)
プレスリリース提供:PR TIMES

記事提供:PRTimes