国内の「おうち透析(腹膜透析)」を支えるヴァンティブ宮崎工場・設立35周年地域社会への貢献と、大規模災害への備えを”企業・行政・医療”で強化ヴァンティブ×宮崎市「災害時における包括連携協定」を締結
株式会社ヴァンティブ

株式会社ヴァンティブ(本社:東京都港区、代表取締役社長:河野行成、以下ヴァンティブ)は70年におよぶ腎臓ケアへのリーダーシップとイノベーションを基盤として、新たに生命維持に重要な臓器療法の分野に取り組むため、設立されたグローバル・ヘルスケアカンパニーの日本法人です。ヴァンティブ初年度・宮崎工場35周年を記念して、2025年8月7日、宮崎県宮崎市(市長:清山知憲氏)と、同市清武町に所在する宮崎工場を対象とした「災害時における包括連携協定」を締結しました。ヴァンティブは本協定に基づき、宮崎市における大規模災害の発生時に、宮崎工場の施設一部を避難所として提供し、被災者に向けて食料品や生活インフラの支援を行うなど、今後も地域社会へ貢献してまいります。
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ヴァンティブ宮崎工場は、1990年の操業から2025年で35周年を迎えました。当工場は宮崎の良質で豊かな水資源を活かし、国内の「おうち透析(腹膜透析)」患者さんの使用する透析液を製造し、ご自宅までお届けしています。また、治療に使用される医療機器の管理・修理や24時間365日の電話サポートを設置しており、腹膜透析患者さんの命を支える重要な医療インフラの役割を担っています。
■患者さんの安心・安全を支える工場の資産を地域社会にも還元を
当工場の広大な敷地は自然災害のリスクが低い*2、高台に位置しています。医薬品の安定的な製造にあたり、上水は18トン、工業用水は600トンを貯水していることに加え、ろ過装置、イオン交換機やボイラーなどの煮沸の設備があるため、上水道の使用が難しくなった場合も工業用水から飲料水を確保することができます。2024年には温室効果ガス排出量の削減を目的として、太陽光発電システムを導入し一部の電力について自家発電を開始しました。約340名の従業員の健康とウェルビーイングのため、敷地内にはテニス・バスケットボールコート、シャワールームや食堂などもあります。
ヴァンティブは有事の際にはこの工場の資産を可能な限り市民の皆さまへ提供することで支えたいと考え、宮崎市との災害時における避難所機能・物資支援などを盛り込んだ「包括連携協定」を締結するに至りました。
■「災害時における包括連携協定」に基づく協力内容
- 食料品および飲料水などの生活物資の提供- 電気、生活用水、シャワー、トイレなどの生活インフラの提供- 避難場所・ヘリポート・物資輸送拠点・救助部隊拠点・仮設住宅地として、工場施設内並びに工場保有敷地のスペースを提供その他、災害対策上必要があると認めた場合の協力 など
<宮崎県宮崎市長 清山知憲氏 コメント>
本日、宮崎市はヴァンティブと「災害時における包括連携協定」を締結しました。
今回の協定締結は、近年、激甚化する自然災害の脅威があるなかで市民の安全・安心を確保する大きな一歩となります。ヴァンティブ宮崎工場の敷地は広大かつ津波の被害を受けない高台に位置し、災害時には宮崎市の有用な拠点となるため、非常に心強く感じています。今後、ヴァンティブとは、平時からの情報交換や防災イベントなどを積極的に行い地域社会全体で防災力を向上させ、災害時発生時には迅速かつ効果的な連携で市民生活を早期に復旧にできるよう、緊密な協力関係を築きたいと考えています。
<株式会社ヴァンティブ 代表取締役社長 河野行成 コメント>
ヴァンティブ初年度、そして宮崎工場35周年の2025年、当社は初の自治体との包括連携協定の締結に至ったことを誇りに思います。宮崎市の皆さんのおかげで、私たちは全国の患者さんの安心・安全な治療を支援し続けることができており、感謝をこのような形でお伝えできることをとても嬉しく感じております。ヴァンティブとして新たなスタートを切った私たちは「人生に寄り添い、希望の未来へ」というミッションを掲げ、国内の「おうち透析(腹膜透析)」患者さんの安心・安全に貢献することはもちろんのこと、今後は宮崎市と連携することで、市民の皆さんが安心して暮らせるまちづくりにも協力・貢献してまいります。
■透析の2つの選択肢
末期腎不全の患者さんが体内の毒素や余分な水分を排出するために行う透析には主に2つの選択肢があります。
「おうち透析(腹膜透析)」
患者さんの腹部へ予め留置したカテーテルから腹腔内へ透析液を入れて、一定時間貯留することで毒素や余分な水分を透析液へ移動させ排液する方法です。日中に数回の治療を手動で行う連続携行式腹膜透析(CAPD)と、就寝時などに機械が自動で透析液の出し入れを行う自動腹膜透析(APD)があり、いずれも患者さんやご家族などが毎日自宅などで行い、通院は月に1回程度です。
「通院透析(血液透析)」
血液を体外循環させ、ダイアライザー(透析器)を通して毒素や余分な水分をろ過し体内に戻す方法です。治療は医療機関で行われ、通院は週に3回程度です。
■災害時に患者さんの治療継続を支援する『おうち透析(腹膜透析)』
災害時は水や電気、そして交通網への影響などにより医療機関へアクセスができなくなることがあります。CAPDは治療に水や電気を要さず患者さんやご家族などが行うことができ、APDはCAPDへの切換えが可能です。また、治療に使われる腹膜透析液は、各患者さんが平時から1週間以上は備蓄していますが、必要に応じて避難所などへの緊急配送の手配が行われます。医療機器に関する問い合わせは平時と同様に24時間365日の電話サポートを提供しています。ヴァンティブは2024年1月能登半島地震の発生直後に被災地域の腹膜透析患者さんひとり一人の状況に応じたサポートを行い、医療従事者と連携しながら安全に治療を継続できる環境の整備を支援しました。
国内で「おうち透析(腹膜透析)」の患者さんは3%に留まるものの、香港では67.9%、カナダ・デンマークでは20%以上の方々が行う治療選択肢です*3。
「おうち透析(腹膜透析)」を含む治療選択肢については、疾患啓発ウェブサイト「
いっしょに考える腎臓病」、およびYouTube「
透析病院ドットコム」をご覧ください。なお、「おうち透析(腹膜透析)」を含む
腎不全治療の選択肢について相談できるお近くの病院はこちらから検索できます。
Vantiveについて
Vantiveは世界中の患者さんおよび医療者の「人生に寄り添い、希望の未来へ」導くことをミッションとして掲げる、生命維持に重要な臓器療法を提供する企業です。70年にわたり腎臓ケアにおけるイノベーションを推進してまいりました。
現在では、ヴァンティブの社員、製品およびサービスは日々100万人を超える世界中の患者さんとのタッチポイントを有しています。私たちは歴史を基盤としながら、デジタルソリューションと高度なサービスを通じた透析の治療体験向上、そして腎臓ケアのその先を見据えた生命維持に重要な臓器療法への変革に注力します。患者さんをケアする医療者の治療管理の柔軟性と効率性の向上と共に、患者さんのより長く、より充実した人生の実現への貢献を目指しています。
詳しくは、
www.vantive.comをご覧ください。また、
LinkedIn、
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Facebook、
Instagram 、
YouTubeでも発信しています。
会社概要
株式会社ヴァンティブ
設立:1969年3月27日(2025年2月に世界規模でBaxterの腎臓ケア事業はVantiveとして独立)
代表者:河野行成
本社:東京都港区芝浦3丁目4番1号 グランパークタワー30階
宮崎工場:宮崎県宮崎市清武町木原4584番1号
物流:セントラルディストリビューションセンター、大阪流通センター、札幌流通センター、宮崎流通センター
【問い合わせ先】
株式会社ヴァンティブ
広報部
Mail: japan.shs.communication@vantive.com
*1「おうち透析」とは、ヴァンティブが在宅での治療となる腹膜透析及び在宅血液透析をより多くの患者さんに認知していただくために名付けたものです。また「通院透析」は「おうち透析」に対して、医療機関など施設に通院して行う透析のこととして区別しています。
*2 国土交通省の重ねるハザードマップポータルサイトにより、「洪水、高潮、土砂災害、津波による被害の危険性が想定されている場所ではない」と表示
*3 United States Renal Data System (USRDS). 2023 USRDS Annual Data Report: Epidemiology of kidney disease in the United States. End Stage Renal Disease, Chapter 11: International Comparisons.2023;. Accessed 26 September 2024.
プレスリリース提供:PR TIMES
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