プラン・インターナショナル、ユース女性が描く希望の未来 『彼女たちが描く、新しい世界』をリリース&関連イベント開催
国際NGOプラン・インターナショナル

未来を変える15の物語で綴る報告書リリース、イベントも開催
本日8月19日は「世界人道デー」。紛争や災害などの人道危機に直面する人々と救援活動に身を投じる人道支援者への連帯と行動を呼びかけるこの日に、国際NGOプラン・インターナショナル(東京都世田谷区 理事長:池上清子、以下プラン)は、思春期の女の子とユース女性15人が描く希望の未来をまとめた報告書『彼女たちが描く、新しい世界』をリリースします。もし彼女たちの提言が政府や政策立案者に採用されれば、30年後の2055年には暴力も差別もない社会で、すべての若者が尊厳と機会を享受できる――そんなビジョンを提示しています。世界人道デーにあたり、私たちは今こそ若い世代、とりわけ女の子たちの声に耳を傾け、より良い未来のためのアクションに踏み出すことを呼びかけます。
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https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12939/272/12939-272-6f4d511b8a5990827709653dea5c92c0-1241x1754.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
この報告書は、2055年の望ましい世界を舞台にした希望に満ちた物語集であり、「変化を提唱するのであれば、未来の女の子が望む世界を想像しなければいけません」というルワンダのJoselyne(25歳)の言葉が示唆するように、女の子やユース女性の夢が実現することに人々が尽力すれば世界がどうなるかという、希望と創造の光を見出すことができます。一方で、すべての物語がユートピアを描いているわけではなく、私たちの最善の努力をもってしても30年後に彼女たちが直面するであろう闘いを、かなり現実的に描写しているものも含まれています。
報告書の作者であるユースたちは、1995年の北京宣言と行動綱領の採択以来30年間で、女の子と女性にとってのプラスの変化とマイナスの変化を特定し、物語の背景に反映させています。
プランは、このような女の子の声を届けるイベントを開催いたします:
●8/20 TICAD9でナイジェリアから18歳のユース女性が来日!危機状況下における教育についてスピーチ
―詳しくは
こちら:
https://www.plan-international.jp/press/2025_0805/
●8/30 当報告書も参考に日本のユースが~声をつなげて未来を変える~ストーリーセッション(共催)
―詳しくは
こちら:
https://www.plan-international.jp/eventcalendar/202508girl-goals/
※ユースの声を聴き、未来についての行動を考える貴重な機会となりますので、ぜひイベントのご取材をご検討ください。また、登壇者への個別インタビューも可能です。取材のご希望は広報担当までご連絡ください。
この報告書で女の子が見たい2055年の世界として描かれる主なビジョンは下記になります。
教育とテクノロジー:
すべての女の子とユース女性が、全教育段階で無料かつ質の高い教育を十分に受けられる。学校カリキュラムにジェンダー平等と包括的性教育(CSE)が含まれ、家事やケア労働が平等に分担されることで学習時間が確保される。職業選択が自由になり、STEM分野でも平等に活躍し、等しく賃金を受け取る。女の子や女性によって、人間中心で環境にやさしいテクノロジーが生み出される。
GBV(ジェンダーに基づく暴力):
女の子と女性へのいかなる暴力も社会的に容認されない。有害なジェンダー規範や行動は奨励されない。ジェンダー平等と保護を促進する強力な法律が存在する。あらゆる形態のオンライン暴力が防止・規制・処罰され、女の子と女性が安全にテクノロジーを利用できる。
SRHR(性と生殖に関する健康と権利):
SRHRは学校カリキュラムに含まれ、家庭や学校で自由に議論される。月経中の女の子が清潔で安全な設備と無料の月経用品を備えた学校に通える。無料の避妊具や安全な妊娠中絶を含む、質の高いSRHRサービスがすべての人に提供される。CEFMU(早すぎる強制された結婚)とFGM(女性性器切除)が世界から根絶される。
危機下の女の子(武力衝突と気候変動):
女の子と女性は、気候変動の不均衡な影響の予防・軽減・適応に関して全面的な支援を受ける。女性が影響を受けるコミュニティのニーズを優先し、紛争解決と平和構築を主導することで、武力衝突が劇的に減少する。
女の子のリーダーシップ:
女の子は、あらゆる分野でリーダーシップを発揮する機会を得ている。女の子と女性が、政治を含むあらゆる次元の意思決定に平等かつ有意義に参加している。世界中の議会や行政職において、ジェンダー平等が保たれる。
物語の登場人物である未来の女の子たちには、多様性の受容、自由、リーダーシップ資質、生涯学習者であること、提唱活動をライフスタイルとすること、世代間の意識、集団的関与、そしてコミュニティを強みとすることといった共通の要素が見られます。
一方、気候変動、GBV、社会規範に深く根付いた性差別など根強い課題も描かれます。伝統的な指導者の抵抗や男の子の保守的な考えの台頭、ジェンダー平等の未達成、達成された成果が政府や社会の変化で損なわれる可能性も示唆され、対話による合意形成、世論の圧力、政府の強い役割が不可欠とされています。
報告書は読者に「この物語を、どうか読んでください。そして、私たちの声に心を傾け、私たちが描く未来を、ありありと想像してほしいのです」と呼びかけます。ペルーのAngela(18歳)は「変化は、未来の話ではありません。“今”この瞬間から始まるものです。もし、誰もがチャンスを手にし、平等に生きられる、そんな希望に満ちた未来を望むのなら、今行動を起こさなければなりません」と訴えています。
未来はまだ形成されておらず、私たちには物語以上に素晴らしい未来を創造する力がある──報告書はその責任を真剣に受け止め、今すぐ行動するよう求めています。
本報告書は、プラン・インターナショナルのウェブサイトで公開されています。ぜひご一読ください。
報告書PDF:
https://www.plan-international.jp/about/libraries/data/pdf/2505_CSW-Report.pdf
※ 当リリース、および当報告書には、個人情報保護のため、一部に仮名が用いられています。
国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに世界80カ国以上で活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。
https://www.plan-international.jp/プレスリリース提供:PR TIMES
記事提供:PRTimes