個人の腸内環境のタイプに合ったプレバイオティクスグラノーラの摂食で、短鎖脂肪酸の増加・気分の改善効果を初めて確認 ~カルビー×メタジェン 共同研究~
カルビー株式会社

カルビー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長兼CEO:江原 信、以下カルビー)と株式会社メタジェン(本社:山形県鶴岡市、代表取締役社長CEO 福田 真嗣、以下メタジェン)の共同研究で、個人の腸内フローラに合わせて最適なプレバイオティクス(*1)を配合したグラノーラの摂食が、腸内細菌由来の有用な代謝物質である短鎖脂肪酸(*2)を増加させ、気分を改善することを明らかにしました。さらにその効果は個人の腸内フローラのタイプによって異なることも示唆されました。その研究成果が2025年7月25日(金)に国際的なオンライン学術誌「Frontiers in Microbiology」に掲載されたことをお知らせします。
詳細は下記のURLをご覧ください。
https://www.frontiersin.org/journals/microbiology/articles/10.3389/fmicb.2025.1607918/full
(*1)プレバイオティクス:腸内細菌のエサとなる食品成分。腸内細菌ごとに積極的に代謝できる成分は異なっており、個々人の持つ腸内フローラに適した複数のプレバイオティクスの組み合わせがあると考えられています。
(*2)短鎖脂肪酸:大腸内の腸内細菌が食物繊維やオリゴ糖などを発酵することで産生される物質。近年の研究では、免疫機能の増強や基礎代謝の向上、便通の改善といった多くの機能を有していることがわかってきています。
【研究概要】
ヒトの大腸に約40兆個生息するといわれている腸内細菌が水溶性食物繊維やオリゴ糖などを代謝して作り出す短鎖脂肪酸は、免疫機能の増強や持久力の向上、抗肥満効果などが報告されており、健康維持に重要な役割を果たす代謝物質です。また、腸内環境は生活習慣や食生活によって規定されるため、個々人によって異なることが知られています。本研究では、健康な成人男女93名を対象に腸内フローラ検査を実施し、各々の腸内環境のタイプに合ったプレバイオティクスを含むグラノーラを8週間毎日朝食として摂食することで、短鎖脂肪酸産生が促進されるかを検証しました。その結果、便通の改善効果などが報告されているBifidobacterium(ビフィズス菌)および有機酸の一種であるカプロン酸が増加したほか、短鎖脂肪酸の一種である酢酸に増加傾向が認められました。また、総合的な気分状態の改善が示されました。腸内フローラをタイプ別に分析したところ、増加する有機酸の種類と気分状態の改善項目がタイプによって異なっており、個々人の腸内環境に応じた効果の違いが示唆されました。
本研究は、個人の腸内フローラに基づいた層別化シリアル食品が、腸内環境や心身の健康を効果的に改善する可能性を具体的に示したものです。今後は精密栄養学(precision nutrition)の一環として、腸内環境に基づいたパーソナライズな食の提案によるヘルスケアをより強固に進めていく必要があると考えています。
これからもカルビーとメタジェンは、個人の腸内環境を考慮し、腸内環境の層別化・最適化に着目した研究開発やサービスを促進することで人々の健やかなくらしに貢献できるよう邁進してまいります。
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■カルビーグループについて1949年の創立以来、私たちは、自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしへの貢献を実践してきました。変わらぬ企業理念のもと、100年を超えてなお挑戦を続ける企業になるべく、さまざまな社会課題の解決に取り組んでいます。カルビーグループは、次なる成長に向けた変革に踏みだすことで、新たな食の未来を創造します。(
https://www.calbee.co.jp/)
プレスリリース提供:PR TIMES
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