医療機関のBCP対策に対する独自調査|約6割弱の医療機関が未整備の結果に
エムネス

「防災の日」に考える、災害に備える医療現場の現状とクラウドがもたらす可能性とは
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クラウド型医療情報管理共有システム「LOOKREC(※1)」を提供する株式会社エムネス(所在地:広島県広島市、代表取締役社長:阿部 伸一)は、全国の20歳以上の医療関係者(開業医・勤務医・技師・経営層・事務長・医療情報/システム部門)の男女443名を対象に調査「BCP(事業継続計画)対策に関する意識調査」を実施しました。
詳細URL
https://mnes-lookrec.com/medical-info/survey_BCP
調査実施の背景・目的
近年、地震・豪雨・台風などの自然災害が各地で頻発する中、医療機関における災害時の事業継続計画(BCP)の整備は喫緊の課題となっています。本調査は、9月1日の「防災の日」にあわせて、医療現場でのBCP対策がどの程度浸透しているのかについて実態調査を行いました。医療機関が災害時にも継続して医療を提供できる体制の整備や実施されている対策、またBCP対策におけるクラウドシステムの有効性について可視化に至りました。
【調査サマリー】医療機関のBCP(事業継続計画)対策に関する実態調査
⚫︎災害時を想定したBCP対策の策定は、全国の医療機関で3割強に留まる。策定予定を含めても約半数を割る結果となった。特にクリニックでは、対策を実施している件数は2割を割る結果に。
⚫︎BCP対策で最も不安視されるのは「医療従事者の出勤・体制維持」(53.2%)、次いで「電力の確保」(49.9%)。
⚫︎データ保全策としては「院内サーバー利用」が最多(52.2%)だが、大規模病院やドック・健診センターなど扱うデータ量が増えてくるにつれ「クラウド型システム導入」が台頭。
⚫︎回答者の約8割が、BCP対策にクラウド型システムが有効だと回答。今後強化・導入したいものとして「通信・ネットワークの冗長性」や「クラウド型の医療情報システム」が上位に挙がり、災害に強い医療体制構築にはクラウド活用が有効な手立てであることが示唆された。
調査概要
[表:
https://prtimes.jp/data/corp/46248/table/55_1_8cf8bf4fbc42f8697072f377935ccc98.jpg?v=202508261217 ]
今回の回答者の詳細:クリニック勤務が3割弱、中小規模病院が約4割、大規模病院が1割強
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調査結果
「あなたの勤務先では、災害時を想定した「BCP(事業継続計画)対策」を策定していますか」という問いに対し、「BCP対策を行っている」と回答した医療機関は35.5%、「現状は対策をおこなっていないが策定中、あるいは策定予定がある」と回答した医療機関は12.2%にのぼった。
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なお、回答者の勤務形態別におけるBCP対策の策定状況をクロス集計したところ以下の通りとなった。
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クリニックでは「BCP対策を行っておらず、かつ策定予定もない」との回答が46.6%と最多となった一方、病院は規模が大きくなるにつれBCP対策を行っている結果となり、500床以上の大規模病院においては過半数以上がBCP対策を行っている結果となった。
前問にて「BCP対策を実施している」「策定中あるいは策定予定がある」と回答した方に絞り、災害発生時の対策として実施または準備(予定も含む)している内容を複数回答可で質問したところ、以下の通りとなった。
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なお、医療機関別における対策は以下の通りである。
クリニック
第1位 紙カルテ・紙媒体の保管/防災訓練の定期実施(年1回以上)が同率
第3位 自家発電・非常用電源の整備
中小病院(~499床) ※200床未満、201~499床で同傾向のためまとめて記載
第1位 自家発電・非常用電源の整備
第2位 防災訓練の定期実施(年1回以上)
第3位 患者受け入れ・避難対応マニュアルの整備
大病院(500床以上)
第1位 自家発電・非常用電源の整備
第2位 院内サーバーへのバックアップ
第3位 患者受け入れ・避難対応マニュアルの整備
ドック・健診センター ※3位が同率多数のため割愛
第1位 データのクラウドバックアップ
第2位 自家発電・非常用電源の整備
前々問にて「BCP対策を実施している」「策定中あるいは策定予定がある」と回答した方に絞り、電子カルテや画像診断データなどの情報について災害時のデータ保全策として実施項目を質問したところ、以下の通りとなった。
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なお、医療機関別における対策は以下の通りである。
扱うデータ数が多くなる医療機関程、紙や院内サーバーではなく、クラウドシステムを導入することでデータ保全対策を行っていることが見受けられる結果となった。
クリニック
第1位 紙媒体で保管している
第2位 院内サーバーを利用し、定期的にバックアップを取得している
中小病院(~200床)
第1位 院内サーバーを利用し、定期的にバックアップを取得している
第2位 紙媒体で保管している
中小病院(201~499床)・ 大病院(500床以上)※同傾向のためまとめて記載
第1位 院内サーバーを利用し、定期的にバックアップを取得している
第2位 クラウド型システムを導入している
ドック・健診センター ※3位が同率多数のため割愛
第1位 クラウド型システムを導入している
第2位 院内サーバーを利用し、定期的にバックアップを取得している
続いて、BCP対策の実施有無に関わらず回答者全員に対し、災害時の診療継続において不安に感じる点を質問したところ、以下の結果となった。
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なお、フリーアンサーの回答欄では、「東日本震災の時は水の確保が大変でした」「水没による医療機器破損」といった医療従事者のコメントが見受けられた。
「クラウド型システム(画像・カルテ・連携ツール等)はBCP対策に有効だと思いますか」の問いに対して、「非常に有効だと思う」「どちらかといえば有効だと思う」と回答した方は全体の約8割強にのぼった。(※「わからない・答えられない」の回答は除外して集計)多くの医療従事者がクラウド型システムが、BCP対策に有効だと感じていることが伺える結果となった。
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最後に全回答者に対し、今後BCP対策として強化・導入したいものを質問したところ、以下の通りとなった。
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◼︎本調査結果を受けてのコメント
今回の調査で、BCP対策を策定済みの医療機関は3割強、特にクリニックでは2割未満という結果が出ました。これは、BCP対策に必要な人的リソースの確保が難しい、という小規模医療機関の課題が浮き彫りになったと言えます。一方で、データ保全においては、クラウドの有効性を8割の回答者が評価しており、クラウドは単なるバックアップツールではなく、BCP対策の策定を阻む人的リソース不足を解決するソリューションにもなり得ると考えられます。
当社のLOOKRECは、クリニックでも導入しやすい経済的なクラウドPACSとして、また信頼性の高いバックアップシステムとして、BCP対策の課題解決をサポートします。今後も、LOOKRECをはじめとするクラウドの普及を通して、医療業界の発展に貢献してまいります。
(株式会社エムネス 営業・ビジネスディベロップメント本部ソリューションエンジニアリング部 診療放射線技師・医療情報技師・医用画像情報専門技師 須藤 優)
株式会社エムネスについて
エムネスは「身体の状況をありのままに正確にリアルタイムに伝えて世界中の医師や医療従事者が連携して、患者のために理想の医療を提供できるようにすること」というミッションのもと、医療機関向けの遠隔画像診断支援サービスに加え、医用画像を中心とするデータの管理・共有のためのクラウド型医療情報管理共有システム LOOKREC (※1)を提供しています。
LOOKRECは診療のデジタル化を加速し、場所にとらわれないあらたな医療のあり方や医師の働き方改革の実現、病病・病診連携や集学的な研究などの組織の壁を超えた医療連携に貢献しており、1,500施設(2025年7月現在)を超える施設で利用されています。
所在地 :広島県広島市南区東雲本町1-2-27
代表者 :代表取締役社長 阿部 伸一
事業内容 :医療支援クラウドサービス、遠隔画像診断サービス
ウェブサイト:
https://mnes-lookrec.com/
※1 クラウド型医療情報管理共有システム「LOOKREC」について
LOOKRECは、CTやMRI等の検査装置から撮影された医用画像をクラウド上にアップロードし、医療機関、医療従事者がリアルタイムに画像を管理・共有できるプラットフォームサービスです。
クラウドへの保存容量に制限がないため機器の増設は不要で、また、物理的なサーバを持たないためソフトウェアの追加購入、メンテナンスも不要です。インターネット接続端末があればどこでも安全に利用することができるため、経済的かつ簡単に導入することが可能です。
医療機器販売名 : ルックレック 医療機器認証番号: 227AGBZX00096000
プレスリリース提供:PR TIMES





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