「奈良監獄ミュージアム」が2026年4月27日開館。コンセプトは「美しき監獄からの問いかけ」
星野リゾート

~重要文化財「旧奈良監獄」が生まれ変わります~
[画像1:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-7f66b2ac0885c52b7edaa058bfe9b7b5-3740x2493.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
旧奈良監獄 表門
「旅を楽しくする」をテーマに、旅の目的や過ごし方に合わせた滞在を提案する星野リゾートは、重要文化財「旧奈良監獄」の保存活用事業として、2026年4月27日に奈良県・奈良市で「奈良監獄ミュージアム」を開館します。旧奈良監獄は、明治政府によって計画された五大監獄(*)のうち、唯一現存する貴重な建築物です。 当ミュージアムは、この歴史的建造物の保存を担うとともに、その建築美や歴史的価値を未来へと継承していくための拠点となることを目指します。コンセプトは「美しき監獄からの問いかけ」。訪れる人が、自らと対話し、生き方をも見つめ直すきっかけを提供する、新たなミュージアムのあり方を目指します。
*明治五大監獄とは:明治期に竣工された五つの監獄のこと。1901年に建築がスタートした旧奈良監獄を皮切りに、「長崎監獄」、「金沢監獄」、「千葉監獄」、「鹿児島監獄」が次々と竣工された。
■旧奈良監獄とは
旧奈良監獄は、1908年(明治41年)に近代化を目指した国の一大プロジェクトとして誕生しました。設計者は、数多くの裁判所や監獄の建設に関与した山下啓次郎(けいじろう)氏です。1946年(昭和21)年には「奈良少年刑務所」と改名し、社会復帰と更生教育を重視する矯正施設として貢献しました。その後、歴史的価値と美しい建築の意匠が高く評価され、2017年(平成29年)に、国の重要文化財に指定されています。
[画像2:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-fc7eb5834c74e16866ab1b41af6b1450-709x498.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
上空写真(平成31年時点)
■敷地内における事業展開について
旧奈良監獄の敷地内では、奈良監獄ミュージアムと付帯のホテル事業を展開します。当ミュージアムは、第三寮や看守所など、当時の状態を残した「保存エリア」に加え、三つの展示棟、また、カフェとショップが併設された「展示エリア」に分かれています。
当ミュージアムでは、明治時代における近代化の背景と美しい建築と共に、監獄という「規律」が支配する空間での「問いかけ」を受けて、自由について考えを巡らす体験を提供したいという思いから、コンセプトを「美しき監獄からの問いかけ」にいたしました。
[画像3:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-350ed6ee47321f789258dd757dc84974-3840x2160.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
展示エリア イメージ
[画像4:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-644b21cb4fb402527f27b19a3c5466ac-959x545.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
外観
1. 建築そのものが最大の展示物
旧奈良監獄の最大の特徴は、西洋の装飾様式を取り入れた建築。その佇まいには、重厚さと美しさが際立ちます。敷地内の赤レンガは、当時の被収容者が刑務作業の一環として職人と共に作り上げ、室内は、天井から光を取り入れた明るい空間で、人権を配慮したデザインが実現されています。当ミュージアムに訪れる人は、建物美と共に、空間の中に刻まれた歴史の息遣いを感じることができます。
[画像5:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-25db4d9663cde40decf17631ab2e4eb0-3900x2601.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
外観
[画像6:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-49cf2aeff439470902e9f1ebecce3eee-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
中央看守所
2. 世界的クリエイターが監修、アートディレクションを担当
星野リゾート初のミュージアム事業の展開、また、監獄というテーマを深く掘り下げる施設の設立にあたり、世界で活躍するクリエーターに参画を依頼しました。「旅を楽しくする」をテーマにした星野リゾートとクリエーター、それぞれの専門性を生かした表現により、この場所が持つ本質的な価値を伝える、唯一無二のミュージアムが誕生します。
・アートディレクター
佐藤卓 氏/TSDO
東京藝術大学デザイン科卒業、同大学院修了。「ロッテ キシリトールガム」「明治おいしい牛乳」のパッケージデザインをはじめ、ポスターなどのグラフィック、商品や施設のブランディング、企業の CI を中心に活動。NHK E テレ「デザインあ」「デザインあneo」の総合指導、21_21 DESIGN SIGHT ディレクター兼館長を務め、展覧会も多数企画・開催。京都芸術大学学長を務める。
毎日デザイン賞、芸術選奨文部科学大臣賞、紫綬褒章他受賞。
[画像7:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-833c38f6a770464d91ec85d866900eec-1863x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
佐藤卓 氏
<制作にあたって メッセージ>
魅力的で貴重な建築として残る奈良監獄をミュージアムにすると
いう企画の面白さにまず惹き込まれました。
私が長年取り組んできたデザインの視点で物事を解剖する手法も取り入れながら、時間を掛けて内容を詰めてきました。
罪と罰を考察すると、自由とは何かという深い世界にも触れることになり、さまざまな角度から試行錯誤を繰り返してきました。
そして現代の刑務所もあるべき姿を模索し続けていることをこの仕事で知りました。来館者の皆様に、さまざまな問い掛けをする展示になっていれば幸いです。
[画像8:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-20d7fa1754ad63d7315fcda769ed8af7-2060x1887.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
奈良監獄ミュージアム シンボルマーク
・Museography Supervisor
Adrien Gardere(アドリアン ガルデール)氏
トロントのアガ・カーンミュージアム(設計:槇文彦氏)や、ルーヴル美術館ランス別館(設計:SANAA)、ロンドンのロイヤル・アカデミー(設計:デヴィッド・チッパーフィールド氏)など、世界13か所以上の美術館の常設展示デザインを手がける。
※写真提供:yuz museum shanghai_estate Giacometti_Photo by Tony Wu
[画像9:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-ba9d7a2f743655435dabae6a90d27c89-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
Adrien Gardere 氏
<制作にあたって メッセージ>
これまでの知見を余すことなく活用して、奈良監獄のコンテキストを読み解き、そして紡ぎながら「建築遺産」を「ミュージアム」として生まれ変わらせることに取り組みました。世界に展開したハビランドシステムの歴史、刑務所での被収容者の体験を知り想像することは、人々の普遍的なテーマについて考える糸口を提供し、それらを巡るジャーニーは訪れる皆様を惹きつける体験になるでしょう。皆様の来館を心よりお待ちしております。
※写真提供:Philippe Chancel/SANAA/Studio Adrien Gardere
[画像10:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-b873a7c12e60fb85c4a61f5fa258da24-1280x960.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ルーヴル美術館ランス別館
3. 三つの棟を巡り、多角的な「問い」に出会う展示構成
三つのテーマを設定した展示棟を巡り、多角的な視点から「問い」を深めていきます。
A棟:歴史と建築
赤レンガに刻まれた記憶に思いを馳せ、日本の行刑や奈良監獄の建築的特徴を知るエリアです。
B棟:身体と心
被収容者の視点で刑務所での生活やルールを紹介します。規律に縛られた刑務所の生活を知り、想像し、客観的に見つめることで、自分自身の生き方に通じる「問い」に迫るエリアです。
C棟:監獄と社会
「監獄」をさまざまな価値観や切り口で表現するエリアです。開館時には、国内外で活動するアーティストが、監獄から受けたインスピレーションとそれぞれの感性で制作した作品を展開する予定です。
[画像11:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-4abf5464d5c3f8336277447cbcd1bcff-2636x1757.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
A棟 イメージ
[画像12:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-c4c5efe992195ed4aa15758b1f1fa3c1-2522x1681.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
B棟 イメージ
カフェでは、明治時代の洋食文化を反映したオリジナルのカレーパンやチーズケーキ、ご当地ソーダ等を提供。ショップでは、オリジナルグッズをはじめ、全国の刑務所で作られた刑務所作業品のギャラリーを併設し、販売します。
[画像13:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-e569702777607c765d204ba6501b6538-2160x1440.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
オリジナルカレーパンとご当地ソーダ
[画像14:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-7374a904bcb4691fda1a25ca8874a5ce-1024x683.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
オリジナルグッズ イメージ
【参考情報】
■「星野リゾート」と「旧奈良監獄保存活用株式会社」による協定書の締結について
旧奈良監獄保存活用株式会社は、平成29年12月に国(法務省)との間で締結した「公共施設等運営事業実施契約」に基づき、旧奈良監獄の⾚煉瓦建造物の耐震改修工事、ミュージアム事業とホテル事業の開業準備を進めています。2026年中には、ラグジュアリーホテル「星のや奈良監獄」の開業を予定しています。
■旧奈良監獄の歩み
1908年 奈良監獄 竣工
1922年 「奈良監獄」が「奈良刑務所」に改称
1946年 「奈良刑務所」が「奈良少年刑務所」に改称
1991年 第一回「奈良矯正展」の開催、以降定期的に開催されるように
2008年 設立100周年
2017年 重要文化財に指定、3月31日をもって廃庁
■設計者 山下啓次郎 氏について
1868年に現在の鹿児島市に生まれた山下は、帝国大学造家学科(現在の東京大学工学部建築学科)を卒業後、警視庁に入り、巣鴨監獄建設に携わりました。その後1897年(明治30年)5月に司法省営繕の業務に携わることになり、旧奈良監獄の着工前には、欧米約8カ国を歴訪し、 約30の監獄建築を視察。その知見を活かし、帰国後に明治五大監獄をはじめ、数多くの裁判所、監獄の建設に関与しました。明治五大監獄の設計から退官する昭和3年まで、司法省営繕課長の職につき、司法省建築全般に指導力を示しました。
[画像15:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33064/1798/33064-1798-60ecec20bb84be8f79826de4f638992d-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
山下啓次郎 氏
施設名称 :奈良監獄ミュージアム
所在地 :奈良県奈良市般若寺町(はんにゃじちょう)18
開館時間 :9:00~17:00(最終入館 16:00)
定休日 :なし ※メンテナンス休館あり
料金 :大人 2,500円~
付帯施設 :カフェ&ショップ
アクセス :近鉄奈良駅からバスで約13分、「般若寺」バス停下車徒歩約5分
URL :
https://hoshinoresorts.com/nara-prison-museum/ja
開業日 :2026年4月27日
チケット販売開始日:2026年2月(予定)
計画概要
奈良監獄ミュージアム(保存棟及び展示エリア)
建築面積 :1,860平方メートル
延床面積 :2,463平方メートル
敷地面積 :100,478.80平方メートル (星のや奈良監獄を含む)
耐震対策工事 技術指導 :文化財保存計画協会
耐震対策工事 設計監理(総括) :安井建築設計事務所
耐震対策工事 設計監理(耐震補強):飯島建築事務所
ランドスケープデザイン :オンサイト計画設計事務所
耐震対策工事 工事請負 :戸田建設株式会社(大阪支店)
内装、展示設計・施工 :乃村工藝社
プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes