アストラゼネカの一般女性に対する乳がん・婦人科がん調査42%が乳がん検診・婦人科検診を 「受けたことがない」と回答
アストラゼネカ株式会社

乳がん検診・婦人科検診を受けない理由は「必要性を感じない」がトップ 不正出血があっても、36%は医療機関を受診していなかった
アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:堀井 貴史、以下、アストラゼネカ)は20~60代のがんに罹患したことのない一般女性1,000名(医療従事者を除く)を対象に、乳がん・婦人科がん(子宮頸がん、卵巣がん、子宮体がん)の検査の受診状況、婦人科系の医療機関受診状況と不正出血の経験の有無および乳がん・婦人科がんに対する認識および知識の実態について調べるインターネット調査(以下、本調査)を実施しました。本調査から、乳がん検診・婦人科検診*の受診状況は十分とは言えず、また乳がん・婦人科がんのなかで、とくに子宮体がんについてはそのリスク要因や自覚症状に関する知識が不足している可能性が示唆されました。
*乳がん、婦人科がん(子宮頸がん、卵巣がん、子宮体がん)を調べる検査のうち、公的な予防対策として行われる検診は、乳がん検診、子宮頸がん検診のみであり、卵巣がん、子宮体がんの検査は含まれていません。
≪調査結果サマリー≫
1. 乳がん検診・婦人科検診の頻度では、全体の42%が検診を 「受けたことがない」と回答した。
2. 検査を受けていない理由は「必要性を感じないため」と回答した割合が29%と最も高く、次いで「検査に費用がかかる/費用が高い」の25%であった。検査を受けない理由を年代別にみると、40~50代では「検査の痛みが不安・嫌だから」と回答した割合が最も高かった。
3. 婦人科がんの症状として考えられる不調を感じた際に受診する診療科としては、月経異常では90%、不正出血では88%が「婦人科」を選択したが、それ以外の婦人科がんの症状として考えられる不調で婦人科を選択した人は半数以下であった。
4. 不正出血があっても、36%は医療機関を受診していなかった。年代別でみると20代の46%が最も高く、次いで40代の41%であった。不正出血があった際に受診しなかった理由としては、「様子をみたが、その後症状がなくなった」の割合が60%で最も高く、次いで「受診が必要だと感じなかった」の30%であった。
5. 子宮体がんのリスク要因について「わからない」と回答した割合は60%で、比較したがん種の中で最も高く、いずれのリスク要因についても認知されている割合は15%以下であった。
6. 不正出血が婦人科がんの自覚症状と認知されていたのは、子宮頸がん(37%)、卵巣がん(28%)、子宮体がん(35%)であった。
1. 乳がん検診・婦人科検診の頻度では、全体の42%が検診を 「受けたことがない」と回答した。
年代別にみると、乳がん検診・婦人科検診を「受けたことがない」と回答した割合は20代で71%、30代56%、40代35%、50代26%、60代以上25%となり、一般的にがんの罹患率が高くなりはじめる40代以降(1)においても25~35%が受けたことがないと回答しました。なお、乳がん・婦人科がんにかかっているかを調べる検診のうち、子宮頸がん検診(20歳以上が対象)、乳がん検診(40歳以上が対象)は、公的な予防対策として推奨され検診費用が補助されることがあります(2)。
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2. 検査を受けていない理由は「必要性を感じないため」と回答した割合が29%と最も高く、次いで「検査に費用がかかる/費用が高い」の25%であった。検査を受けない理由を年代別にみると、40~50代では「検査の痛みが不安・嫌だから」と回答した割合が最も高かった。
乳がん検診・婦人科検診を受けていない理由は、全体では「必要性を感じないため」と回答した割合が29%と最も高く、次いで「検査に費用がかかる/費用が高い」の25%、「検査の痛みが不安・嫌だから」の22%でした。検査を受けない理由で年代別に最も割合が高かったのは、20~30代では「必要性を感じないため」(20代31%、30代30%)、40~50代では「検査の痛みが不安・嫌だから」(40代33%、50代31%)でした。60代以上での割合が最も高かった「体調の不調・健康に不安を感じていないため」(40%)は、この項目を選択した人の割合が最も低い40代では9%であり、年代間で最も大きな差(31ポイント)が見られました。
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3. 婦人科がんの症状として考えられる不調を感じた際に受診する診療科としては、月経異常では90%、不正出血では88%が「婦人科」を選択したが、それ以外の婦人科がんの症状として考えられる不調で婦人科を選択した人は半数以下であった。
今回、乳がん・婦人科がんに関連が深い「乳房のしこり」「おなかの張り」「腹痛」「月経異常」「不正出血」「排尿時の違和感」「腰痛」について、それぞれの不調を感じた際に受診する診療科を選択してもらったところ(乳腺科、外科、内科、婦人科、泌尿器科、その他)、すべての症状と診療科の組合せ中、「月経異常」で「婦人科」の割合が最も高く90%、次いで「不正出血」で「婦人科」88%でした。
「乳房のしこり」を感じた際に受診する診療科では、選択した人の割合が最も高かったのは「乳腺科」52%でしたが、次いで「婦人科」が48%でした。婦人科では子宮や卵巣に関連する疾患の診断や治療を行っており、しこり含め乳房の変化に気づいた場合は、乳がんの早期発見・診断・治療につなげるため、なるべく早く乳腺科または乳腺外科を受診することが大切です(3)。また、40歳以降は定期的に乳がん検診を受けることも重要です(2)。
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4. 不正出血があっても、36%は医療機関を受診していなかった。年代別でみると、20代の46%が最も高く、次いで40代の41%であった。不正出血があった際に受診しなかった理由では、「様子をみたが、その後症状がなくなった」の割合が60%で最も高く、次いで「受診が必要だと感じなかった」の30%であった。
不正出血の経験を年代別にみると、20代27%、30代27%、40代25%、50代31%、60代以上9%が「ある」と回答しました(全体24%)。一方で、「不正出血があった際に、医療機関は受診しましたか」に対し「受診しなかった」と回答した人の割合は、20代46%、30代39%、40代41%、50代21%、60代以上29%でした(全体36%)。不正出血があった際に受診しなかった理由では、「様子をみたが、その後症状がなくなった」と回答した割合が60%で最も高く、次いで「受診が必要だと感じなかった」30%でした。
不正出血は、子宮や卵巣、腟、血液凝固の異常、妊娠等がおもな原因となりますが、膀胱や尿道、肛門から出血していることもあります(4)。何らかの病気やがんにより起こる場合があるため、月経時以外で出血を繰り返す場合には、少量であっても放置せずに早めに医療機関を受診することが重要です(4)。
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5. 子宮体がんのリスク要因について「わからない」と回答した割合は60%で、比較したがん種の中で最も高く、いずれのリスク要因についても認知されている割合は15%以下であった。
乳がん、子宮頸がん、卵巣がん、子宮体がんのリスク要因のなかで、最も認知されていた割合が高かったのは乳がんの「血縁者に乳がんになった人がいる」の37%であり、次いで、卵巣がんの「血縁者に卵巣がんになった人がいる」31%、子宮頸がんの「ヒトパピローマウイルスの感染」24%でした。
一方、子宮体がんのリスク要因については、「わからない」と回答した割合が比較したがん種の中で最も高く(60%)、また「わからない」以外について、いずれの選択肢についても選択した人の割合は15%以下でした。
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6. 不正出血が婦人科がんの自覚症状と認知されていたのは子宮頸がん(37%)、卵巣がん(28%)、子宮体がん(35%)であった。
乳がん・婦人科がんの自覚症状のなかで、最も認知されていたものは乳がんの「乳房やわきの下のしこり」の56%であり、最も認知が低かったのは卵巣がん、子宮体がんの 「足のむくみ」の5%でした。
子宮頸がん、卵巣がん、子宮体がんでは、その自覚症状について「わからない」を選択した人の割合が最も高く、それぞれ、子宮頸がん(44%)、卵巣がん(48%)、子宮体がん(47%)でした。また、いずれも次に「不正出血」を選択した人の割合が高く、それぞれ、子宮頸がん(37%)、卵巣がん(28%)、子宮体がん(35%)でした。
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調査概要:一般女性における、乳がん・婦人科がんの検査の受診状況、婦人科系の医療機関受診状況と不正出血の経験の有無の把握および乳がん・婦人科がんに対する認識および知識を把握するためのインターネット調査
調査期間:2025年1月17日~ 1月20日
調査対象:20~60代のがんに罹患したことのない女性 1,000名(医療従事者を除く)
調査方法:インターネット調査(調査委託先:株式会社メディリード)
調査監修:株式会社リサ・サーナ
調査結果の詳細は、こちらのURLよりご確認ください
https://www.astrazeneca.co.jp/content/dam/az-jp/press-releases/pdf/202510_wc.pdf
以上
*****
乳がんについて
乳がんは世界で2番目に多いがんであり、がん関連死の主要な原因の1つとなっています(5)。2022年には200万人以上の患者さんが乳がんと診断され、世界中で66万5000人以上が亡くなりました(5)。早期乳がんと診断された患者さんの生存率は高いものの、転移を有する疾患と診断された患者さんや転移を有する疾患に進行した患者さんのうち、診断後5年間生存するのは約30%にすぎないと推定されています(6)。
子宮頸がんについて
子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頸部に発生するがんで、日本では毎年約1万人が診断されています(7)。子宮頸がんの発生には、多くの場合でヒトパピローマウイルス(HPV:Human Papillomavirus)の感染が関連しており、HPVが免疫により排除されず感染が続くことによって、前がん病変や子宮頸がんが発生すると考えられています(8)。20歳以上は2年に1回、子宮頸がん検診を受けることが推奨されていますが、多くの市町村が検診費用を公費で負担しており、一部の自己負担で受けることができます(2)。
卵巣がんについて
日本において毎年新たに卵巣がんと診断される患者さんは約1万3000人です(9)。初期の卵巣がんは自覚症状がほとんどないため、診断された時には進行していることが多いといわれています(10)。また、健康診断において、乳がんや子宮頸がんが乳腺や婦人科検診といったオプション検査で早期発見される可能性があるのに対し、現在のところ、卵巣がんに対して検診が有効であるという研究報告はなく、国が指針として定める検診はありません(11)。卵巣がんは、検診で早期発見することが難しいがんといえます。
子宮体がんについて
子宮体がんは、子宮の内膜組織から発生する極めて不均一な疾患であり、日本では50~60歳の女性に多くみられます(12-15)。子宮体がん患者さんの大部分は、がんが子宮に限局している早期段階で診断されます(16)。これらの患者さんは、概して手術および/または放射線療法による治療を受け、高い5 年生存率(約80~90%)を示しています(12)。進行した病期(III~IV 期)の患者さんは、通常予後はより不良で、5 年生存率は20%未満に低下します(17)。
アストラゼネカの乳がん・婦人科がん患者さん向け情報サイト
アストラゼネカでは、「乳がん.jp」
https://www.nyugan.jp/ 「婦人科がん.jp」
https://www.az-gynecologic-cancer.jp/を通じて、早期発見のための検査や自覚症状の紹介、疾患情報・治療についての分かりやすい説明に加え、暮らしのヒント等患者さんに寄り添った情報を提供しています。これらのほかにも、さまざまながんの情報サイトを運営しています。がん全般(「がんになっても」
https://www.az-oncology.jp/)、肺がん(「肺がんとともに生きる」
https://www.haigan-tomoni.jp/)、前立腺がん(「What’s? 前立腺がん」
https://www.zenritsusen.jp)、慢性リンパ性白血病(「CLLライフ」
https://www.cll-life.jp/)、肝臓がん(「肝臓がんと『自分らしく』」
https://www.az-oncology.jp/kanzogan/、胆道がん(「教えて、胆道がん」
https://www.az-oncology.jp/tandogan/)、マントル細胞リンパ腫(「MCLライフ」(
https://www.az-oncology.jp/mcl-life/)、膀胱がん(「膀胱がん、それでも。」
https://www.az-oncology.jp/boukougan/)
アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカは、あらゆる種類のがんに対して治療法を提供するという高い目標を掲げ、がんとその発見にいたるまでの複雑さを科学に基づいて理解し、患者さんの人生を変革する医薬品の開発および提供を通じて、オンコロジー領域の変革をけん引していきます。
アストラゼネカは治療困難ながん種に注力しています。当社は持続的なイノベーションにより、医療活動および患者さんの医療経験を一変させる可能性のある、製薬業界で多様なポートフォリオと開発パイプラインを構築しています。
アストラゼネカは、がん治療を再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社の革新的な医薬品は125カ国以上で販売されており、世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については
https://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア
@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。
日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、呼吸器・免疫疾患およびワクチン・免疫療法を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社については
https://www.astrazeneca.co.jp/をご覧ください。アストラゼネカの
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References
1.
国立がん研究センター がん情報サービス グラフデータベース「年齢階級別罹患率(全国推計値)2015年」 (2025年9月アクセス時)
2.
厚生労働省 がん検診
3. 日本乳癌学会
患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版 Q1 乳がん検診について教えてください(2025年9月アクセス時)
4. 日本産科婦人科学会
異常子宮出血と不正性器出血 (2025年9月アクセス時)
5. Bray F, et al. Global cancer statistics 2022: GLOBOCAN estimates of incidence and mortality worldwide for 36 cancers in 185 countries. CA Cancer J Clin. 2024 Apr 4. doi: 10.3322/caac.21834.
6. National Cancer Institute.
Cancer Stat facts: Female breast cancer subtypes. Accessed September 2025.
7. 公益社団法人日本産科婦人科学会
産科・婦人科の病気「子宮頸がん」 (2025年9月アクセス時)
8. 国立がん研究センター
がん情報サービス 子宮頸がん 予防・検診 (2025年9月アクセス時)
9. 国立がん研究センター
がん情報サービス 全国がん罹患データ(2016年~2021年)(2025年9月アクセス時)
10. National Cancer Institute.
Cancer Stat Facts: Ovarian Cancer. Accessed September 2025.
11. 国立がん研究センター
がん情報サービス 卵巣がん・卵管がん 予防・検診 (2025年9月アクセス時)
12. Oakin A, et al. Endometrial cancer: ESMO clinical practice guidelines for diagnosis, treatment and follow-up. Annals of Oncology. 2022;33(9):860-877.
13. Dork T, et al. Genetic susceptibility to endometrial cancer: Risk factors and clinical management. Cancers.2020;12(9):2407.
14. American Cancer Society.
What is endometrial cancer? Accessed September 2025.
15. 国立がん研究センター
がん情報サービス 子宮体部 (2025年9月アクセス時)
16. National Cancer Institute:
Surveillance, Epidemiology, and End Results Program. Cancer stat facts: Uterine cancer. Accessed September 2025.
17. Cao SY, et al. Recurrence and survival of patients with stage III endometrial cancer after radical surgery followed by adjuvant chemo- or chemoradiotherapy: A systematic review and meta-analysis. BMC Cancer. 2023;23(1):31.
プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes