Green Carbon株式会社、フィリピン・タルラック州農業およびタルラック州立大学との戦略パートナーシップを締結
グリーンカーボン

~稲作からのメタン排出量を削減、地域全体での持続可能な農業慣行の育成を目指す~
ネイチャーベースのカーボンクレジット創出・販売事業を展開するGreen Carbon株式会社(代表取締役:大北潤、以下Green Carbon(グリーンカーボン))は、フィリピン共和国タルラック州農業局およびタルラック州立大学(Tarlac Agricultural University, 以下TAU)とパートナーシップを締結したことをお知らせいたします。
これらのパートナーシップを通じ、タルラック州における「間断灌漑(AWD)農法」(※1)を導入し、温室効果ガス(GHG)排出量の削減とカーボンクレジットの創出を目指します。Green Carbonはタラク州政府と連携し、州内約6万ヘクタールの水田を対象とした大規模AWDプロジェクトを推進します。TAUとの合意では、プロジェクト資金の拠出を条件に3年間有効となり、タルラック州の農家コミュニティにおけるAWD農法の普及を支援します。
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〇本リリース及び詳細に関する問い合わせはこちら
https://green-carbon.co.jp/contact/
○Green Carbon株式会社会社概要のダウンロードはこちら
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Green Carbonは、東南アジアを中心に自然由来のカーボンクレジット創出に取り組んでおり、森林保全、水田、マングローブ植林、牛のゲップ削減、バイオ炭プロジェクトなど幅広い分野でのプロジェクトを展開しています。各地域の自然資源の特性に適したカーボンクレジット創出プロジェクトの開発を行うとともに、衛星データを活用した適地選定とモニタリングにより、効率的かつ透明性の高いプロジェクト運営を実現しています。
中でもフィリピンは大規模に展開しておりますが、フィリピン農業分野の現状として、温室効果ガス(GHG)排出量は年間約5,400万トンに達しています(※2)。そのうち水田からの排出量は約1,300万トン(農業由来の約25%(※3))を占めており、排出量の削減が求められています。このような状況を背景として、Green Carbonは2023年度より、現地研究機関と連携し、AWDを活用した水田からのメタンガス排出量削減プロジェクトの開発に着手しました。
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○TAUとのMoA締結の様子
タルラック州はフィリピン中部ルソン地域における主要なコメ産地であり、2024年の年間米生産量は619,899メトリックトン、収穫面積は140,687ヘクタール、1ヘクタールあたりの平均収量は4.41トンとなっています(※4)。また、2025年第1四半期には中央ルソン地域全体のパレイ生産量808,600メトリックトンのうち22.3%を占めており(※5)、同地域における稲作の中心的役割を担っています。稲作は小規模農業が中心で、多くの農家は2ヘクタール未満の農地しか所有していません。米は主食として雨季・乾季の両方で栽培されますが、収量は季節によって変動します。さらに、地域の土壌はリン不足や酸性度の高さといった課題を抱えており (※6)、その対策として有機肥料の施用や稲わらなどのバイオマスのすき込みが求められています。
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○タルラック州の位置(赤丸)
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https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/117956/211/117956-211-066bce291793bfc7f19ef6115c215153-328x582.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
○タルラック圃場の様子
フィリピン・タルラック州カミリンに位置するタラク州立大学は、農業および環境科学分野で高く評価されている州立大学です。研究、技術普及、および地域社会への貢献に尽力し、持続可能な発展を推進する取り組みに積極的に参加しています。
URL:
https://www.tsu.edu.ph/
○本件に関する公式発表はこちら
https://www.facebook.com/hashtag/verdecarboncapture
Green Carbonは東南アジアで多岐にわたる事業を展開する中で、フィリピンにおいてはAWD導入による水田のメタンガス削減のJCMプロジェクトに注力をしており、2025年2月初旬に承認された方法論に基づきプロジェクト組成を進めています。また日本で、JCMクレジットがGX-ETS(※7)上で企業の排出量報告超過分の削減に適用可能となることが決定し、その需要は今後さらに高まると予想されています。このような状況を踏まえ、プロジェクトの経済性を確保しつつ、フィリピンと日本両国の脱炭素化に貢献していきます。
今後、タラク州農業局およびタラク州立大学と連携し、タラク州の農家コミュニティでAWD技術を導入・普及させることで、稲作からのメタン排出量を削減し、地域全体で持続可能な農業慣行を育成することを目指します。
※1:間断灌漑(AWD)
間断灌漑(AWD)は水田の水位を目安に、数日おきに入水と自然乾燥を繰り返すという手法。間断灌漑(AWD)の場合、連続的な入水に比べ、水使用量を削減することができ、水資源の保全にも寄与。
※2:フィリピンの農業分野における年間GHG排出量
参照:フィリピン環境天然資源省(2023)
https://niccdies.climate.gov.ph/files/documents/The%20Philippines-%20NDC%20Implementation%20Plan%20-%20072024.pdf
※3:フィリピンにおける水田由来のGHG排出量
参照:Journal of Food, Agriculture and Environment(2016)
https://www.researchgate.net/publication/273636139_Greenhouse_gas_emissions_from_rice_production_in_the_Philippines_based_on_life-cycle_inventory_analysis
※4:タルラック州の年間もみ米生産量、収穫面積、および1ヘクタールあたりの平均収量
参照:PhilRice Ricelytics(フィリピン稲研究所)
https://ricelytics.philrice.gov.ph/rice_industry?location=69&locType=2&locationText=Tarlac
※5:タルラック州における2025年第1四半期の米生産量
参照:Philippine Statistics Authority
https://rsso03.psa.gov.ph/content/volume-palay-production-central-luzon-first-quarter-2025?utm_source=chatgpt.com
※6:タラク州における小規模農業の特徴と収穫変動、土壌リン不足・酸性度の課題
参照:Productivity Hot Spots and Cold Spots: Setting Geographic Priorities for Achieving Food Production Targets
https://www.frontiersin.org/journals/sustainable-food-systems/articles/10.3389/fsufs.2021.727484/full?utm_source=chatgpt.com
※7:排出量取引制度。日本政府が進める成長志向型カーボンプライシング構想に基づき、企業が政府の定める排出上限のもとで排出削減や排出枠の取引を行う仕組み
◆Green Carbon 株式会社
代表者 :代表取締役 大北 潤
所在地 :東京都千代田区麹町2-3-2 半蔵門PREX North 9F
設立 :2019年12月
事業内容 :カーボンクレジット創出販売事業、農業関連事業、環境関連事業、その他、関連する事業及びESGコンサルティング事業
URL :
https://green-carbon.co.jp/
◆Green Carbon事業紹介
Green Carbonは、「生命の力で、地球を救う」をビジョンとして掲げ、国内外において自然由来のカーボンクレジット創出・登録・販売までを一気通貫してサポートする事業を展開しており、その他にも、農業関連事業、研究開発事業、ESGコンサルティング事業なども展開しております。
事業展開領域は日本、東南アジアを中心にオーストラリア、南米まで拡大しており、自然由来のカーボンクレジット(水田、バイオ炭、森林保全、カーボンファーミング、マングローブ植林、牛のゲップなど)を創出しています。国内の水田においては、2023年度日本初・最大級(約6,220t)で水田のJ-クレジットの認証を取得しており、2024年度は約40,000ha(約80,000t)に拡大していく予定です。また、クレジット登録・申請・販売までをワンプラットフォームで完結するサービス「Agreen(アグリーン)」を提供しており、クレジットの申請登録時にかかる手続きや書類作成などを簡略化し、クレジット創出者の工数を削減しています。
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note :
https://note.com/green_carbon/プレスリリース提供:PR TIMES



記事提供:PRTimes