MOLCURE、ベーリンガーインゲルハイムと提携 - AI創薬プラットフォーム技術を活用し、複数の標的に対する革新的な抗体医薬品の創製・開発を目指す-
株式会社MOLCURE

株式会社MOLCURE(本社:神奈川県川崎市、代表取締役CEO兼CSO:玉木 聡志、以下「MOLCURE」)は、ベーリンガーインゲルハイムと、MOLCURE独自のAI創薬プラットフォーム技術を活用した複数の標的に対する革新的な抗体医薬品の創製を目的とする、複数年にわたる戦略的共同研究契約を締結しましたので、お知らせします。
抗体医薬品(モノクローナル抗体、mAb)は、特にがん、自己免疫疾患、感染症の分野において現代医療の要となっています。すでに世界中の数百万人の患者さんが抗体医薬品による治療の恩恵を受けており、新たな標的や適応症の研究が進むことで、さらに多くの患者さんに治療の可能性が広がると期待されています(注1)。その一方で、従来の手法による抗体医薬品の探索・開発は、依然として複雑で時間を要するという課題があります。
今回の提携は、両社の強みを組み合わせることで、抗体医薬品の創製における新たな可能性を切り拓くことを目指しています。従来手法では、広大な抗体設計空間のごく一部しか探索できていませんでした。抗体創薬プロセスにAIを統合することで、抗体候補分子の探索と最適化を、より広範かつ迅速に、そして効率的に進めることが可能となります。
MOLCUREは、抗体工学に特化して設計された独自の大規模言語モデル(LLM)を中核とするAI創薬プラットフォームを開発しています。MOLCUREは、LLMを抗体探索ワークフローに統合する専門性を活かし、ベーリンガーインゲルハイムが創出するハイスループット実験データを活用し、カスタマイズされた抗体LLMを組み合わせて共同研究を推進します。このウェットラボデータと in silico modeling を融合したハイブリッドアプローチにより、従来の手法では同定が困難であった抗体候補を含む新規抗体配列の設計が可能になると期待されます。
当社の代表取締役CEO兼CSOである玉木 聡志は次のように述べています。「ベーリンガーインゲルハイムが、限られたデータからでも強力な結果を導き出す私たちのAI技術を評価し、パートナーに選んでくださったことを大変嬉しく思います。ベーリンガーインゲルハイムの研究者の皆様と共に、当社の革新的な抗体のAI創薬プラットフォームをさらに進化させ、同社の創薬プログラムに大きく貢献できることを楽しみにしています。今回の提携を通じて、世界中の患者さんの予後や生活の質を改善する新たな治療法が生み出されることを願っています。」
今回の提携は、患者さんの生活を変革するファースト・イン・クラスの治療薬を提供するというベーリンガーインゲルハイムの目標と合致するものです。両社は、AIとバイオロジーというお互いの強みを融合させることで、次世代抗体医薬品の開発を加速させることを目指しています。
(注1)Front. Drug Discov., 03 September 2024, Sec. In silico Methods and Artificial Intelligence for Drug Discovery, Volume 4 - 2024 |
https://doi.org/10.3389/fddsv.2024.1447867
株式会社MOLCUREについて
MOLCUREは、2013年に設立され、AIを活用した抗体およびペプチドの創薬において最前線を走る企業です。MOLCUREのAI創薬プラットフォームは、独自に開発した先進的な大規模言語モデル、物理ベースのシミュレーション、自社バイオラボで得られる高品質な実験データに基づいて構築されています。この革新的なプラットフォームにより、従来技術では困難とされたターゲットに対して、効果的かつ安全なバイオ医薬品の発見が可能となります。MOLCUREは、世界をリードする製薬会社を含む先進的なパートナーと提携し、研究開発の加速を実現することで、世界中の患者さんに画期的な新しい治療法を届けることに貢献しています。本社は日本の川崎市に、バイオラボは山形県鶴岡市に構えています。詳細については、
https://molcure.com をご覧ください。
当プレスリリースについて
この資料は、MOLCUREが10月7日に発表した英語のプレスリリースをもとに日本語に翻訳したものです。一部、削除、改変または追記している部分があります。この資料の内容および解釈については英語のオリジナルが優先することをご了承ください。
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根岸奈津美/ Natsumi Negishi
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