安田容昌氏からのご寄附により「東京藝術大学取手キャンパス 安田容昌・安田祥子基金(Yosuke and Sachiko Yasuda Fund for Toride Campus)」を設置
東京藝術大学

東京藝術大学取手キャンパスを再生し、「地域と共にある」芸術文化の新たな創造拠点としての発展を目指します
このたび、安田容昌氏のご寄附10億円により、国立大学法人東京藝術大学(学長:日比野克彦)は、東京藝術大学取手キャンパス(住所:茨城県取手市小文間5000番地)の施設設備等を再生し、同キャンパスと周辺地域が一体となって活性化する環境を創出し、芸術文化の新たな創造拠点として発展させることを目的として、「東京藝術大学取手キャンパス 安田容昌・安田祥子基金(Yosuke and Sachiko Yasuda Fund for Toride Campus)」(以下「取手キャンパス安田基金」という。)を設置いたしました。
1)取手キャンパス安田基金の目的
東京藝術大学が持つ最大面積である取手キャンパスの潜在能力を引き出し、地域社会との連携をさらに進化・加速させることにより、同キャンパス及び周辺地域を、地域に根差した、世界に開かれた芸術文化の新たな創造拠点として発展させ、未来の日本社会に向けた文化的な地域創生のモデルを構築することを目的とする。
2)取手キャンパス安田基金を活用した事業及び奨学金
○取手キャンパスの未来への投資とした施設整備及びインフラ再生、同キャンパス及び周辺地域への世界的に著名な芸術家等の招聘(7億円)
○「未来創造継承センター」の機能強化と取手キャンパスの展開(2億円)
○取手キャンパスで地域と学生を繋ぐ奨学金制度の設立(1億円)
3)基金の名称
東京藝術大学取手キャンパス 安田容昌・安田祥子基金
(Yosuke and Sachiko Yasuda Fund for Toride Campus)
4)寄附者
安田 容昌(やすだ ようすけ) ※令和7年9月4日ご逝去。
元 パブリックコンサルタント株式会社 代表取締役会長
5)寄附額
10億円
◎安田容昌氏からのコメント
私自身、生涯を捧げた社会資本整備事業を通じて、人々が暮らす「場」の持つ力を信じてまいりました。インフラが人々の生活の『骨格』であるならば、芸術文化は暮らしに豊かさと彩りを与える『血肉』であると、この齢に至り強く感じております。
貴学が広大なキャンパスを構える茨城県取手市小文間は、都市と農村の両方の側面を併せ持ち、少子高齢化という課題を抱えながらも、既に学生と地域の方々による素晴らしい連携活動が芽吹いている、可能性に満ちた「場」です。この尊い動きを加速させ、未だ十分に活用されていないキャンパスを、学部や専攻を問わず、より多くの未来の芸術家たちが集い、地域と共に新たな価値を創造する土壌へと再生させること。それは、貴学の未来にとって喫緊の課題であると同時に、芸術界ひいては我が国の新たな発展と繁栄のモデルに繋げる千載一遇の好機であると確信しております。
これまで日本の発展は、とかく都市を中心に語られてきました。しかし、真に新しい価値は、しばしば周縁から生まれます。取手キャンパスには、素晴らしい施設に加え、土の匂いと、川の風と、地域に暮らす人々の息遣いがあります。そしてこの「場」の力と、若く、アイデアにあふれた学生たちのエネルギーが融合した時、私たちは誰も見たことのない芸術の形を目撃するでしょう。私の寄附が、常識を覆す若者たちの挑戦を支える、ささやかな礎となれば望外の喜びです。
芸術に触れる機会が都市部に集中している現状において、この取手キャンパスから、日本の新たな文化のうねりを起こすことができると信じてやみません。地方で事業を成し、その恩恵を受けてきた者として、次世代のために文化的な社会資本を築くことこそが、私にできる最後の恩返しです。
この基金が、取手キャンパスの地に蒔かれた一粒の種となり、若き才能を育み、やがて日本中を、そして世界を豊かにする大樹となることを心より願っております。
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安田容昌氏
◎日比野克彦 東京藝術大学長からのコメント
安田容昌様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、安田様から生前にいただいたご支援に、教職員を代表して心より厚く感謝申し上げます。
取手キャンパスは、1980年に「芸術総合研究所構想」として出発し、1991年には専門教育棟が竣工され、美術学部絵画科油画専攻とデザイン科、大学院美術研究科の一部の学科・専攻・研究室等が移転し、その後、幾度かの変遷を経て、現在は美術学部先端芸術表現科、大学院美術研究科グローバルアートプラクティス(GAP)専攻のほか同学部・研究科の一部の研究室等を配置しております。
また、1994年には大学美術館取手館が竣工され、その後、2024年に大学美術館取手収蔵棟を新たに建設し、芸術資料の活用促進と地域連携・芸術振興の推進を目的に「魅せる収蔵庫」を増設しました。また、取手市と共に展開している取手アートプロジェクトは26年目を迎え、キャンパス内外で取手市民や近隣の市民の方々と一緒に「半農半芸」プロジェクトや駅ビルでの「たいけん美じゅつ場VIVA」などで、アートと社会の接続による、まちの新しい魅力づくりに取り組んでいます。
一方、取手キャンパスの建物の約4分の3が建築後25年以上経過し、老朽化が進行しています。
取手キャンパス安田基金では、取手キャンパスにおける将来的な教育研究の機能強化と更なる地域・社会・世界への貢献を目指すとともに、取手キャンパスに学ぶ学生たちの夢を支え、存分に学び、挑戦できる環境を整えるため計画的・持続的に大切に活用させていただきます。芸術教育をより良く充実させるためには教育研究環境の継続的な整備と新しい挑戦が必要です。今回の安田様の多大なるご支援は、私たちの活動にとって大きな支えとなり、学生たちの未来を切り拓き、今後の日本の文化芸術を継承、発展していくための大きな力となります。
改めまして、多大なるご支援を賜り、心より厚く感謝申し上げます。
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日比野克彦学長
<東京藝術大学 取手キャンパスの建物配置図>
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<東京藝術大学 取手キャンパスへのアクセス>
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住所:茨城県取手市小文間5000番地
交通手段:JR取手駅東口から大利根交通バスで約15分
<東京藝術大学取手キャンパスとその周辺地域>
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<参考資料>
東京藝術大学キャンパスマスタープラン 取手キャンパス編(PDF)
<問合せ先>
東京藝術大学基金室 神永
電話 050-5525-2464
E-mail geidaifund@ml.geidai.ac.jp
プレスリリース提供:PR TIMES




記事提供:PRTimes