仙台市で2026年4月よりNSER mobileが本格始動
TXP Medical

2026年4月1日から、仙台市ではTXP Medicalの「NSER mobile」を活用した救急医療情報システムの本運用を開始します。このシステムは、救急搬送困難事案の解消とEBPM(Evidence-based Policy Making:エビデンスに基づく政策立案)の推進を目的としています。また、「NSER mobile」本導入に伴い、これまで救急隊が行っていた記録票の作成とデータベースの入力という複数の作業をペーパレス化と合わせて統合し、救急隊と医療機関ではデジタルデータでの引継ぎが実現します。
NSER mobileの本格導入は藤沢市、札幌市、秦野市、鎌倉市、山形市、新潟市、北九州市、那覇市、山形市周辺都市、宇部・山陽小野田市に続き全国で11例目となります。
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【背景】
仙台市消防局では、2023年の救急車出動件数が64,830件と統計史上最多を記録しました。その救急搬送において、仙台市では入電から医療機関収容までの時間の延伸が課題となっています。これは、傷病者からの聴取項目や医療機関への伝達項目の増加、医療機関の救急受け入れ体制の逼迫などが背景となり、搬送先の調整に時間を要することで1回あたりの出場時間が長引き、遠方からの救急車の対応が増加していることが大きな理由です。救急現場では、傷病者の観察と応急処置、搬送先医療機関の選定と収容依頼、薬剤投与などの特定行為や医師への指示要請など、安全管理や感染防止対策を含め、救急隊の活動は多岐にわたり、今後も複雑多様化していくことが予想されます。安全かつ確実な救急活動と救急搬送時間の短縮は、常に仙台市の救急行政における課題となっていました。
(令和4年度 第3回 仙台市救急業務基本問題検討会資料より一部を要約)
そこで、2024年8月19日(月)から、仙台市消防局にて「NSER mobile」による救急搬送の検証事業を行いました。この事業には、出場件数の多い8つの救急隊、仙台市の救急搬送の約30%(R6実績:全搬送56,050、実証四医療機関16,240)を受け入れている、市内3か所にある全ての第3次救急医療機関を含む計4医療機関が参加しました。
その結果、下記のような効果が認められました。
・デジタルの情報共有による病院照会時間の短縮
・搬送受入医療機関での検査・処置・事務作業の効率化
この結果により、仙台市は救急医療情報システムの本導入を決定し、入札を経て「NSER mobile」の本導入となりました。
本導入後は、市内全ての救急隊と、42の医療機関にて運用がスタートします。
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【運用内容】
- 各救急隊にNSER mobileタブレット端末(iPad)を配備し、医療機関とデジタル情報をやりとりしながら救急搬送を行います。- 対象エリアの4医療機関では、NSER mobileからの情報をPCまたはタブレット等で受信します。
【期待される効果】
1. 市民サービスの向上
・救急活動時間の短縮と適切な早期搬送の実現
・医療機関の応需率向上
・搬送困難事案の解消、保留事案件数の減少
2. 救急隊の業務効率化
・手書きの記録票のデジタル化、消防OA報告書のデジタル化
・患者収容依頼のデジタル化による効率化
「NSER mobile」の特徴
「NSER mobile」は、救急現場と搬送先医療機関間のコミュニケーションを円滑にし、救急対応の効率化を図るシステムです。救急車に配備されたタブレットでAIを活用し効率的に収集した患者情報を迅速に搬送先病院に送信し、病院の受け入れ準備を効率化します。従来の電話と紙の帳票によるコミュニケーションをデジタル化することで、救急医療の見える化を実現し、搬送業務や情報共有が大幅に改善されます。
事案情報入力に加え、病歴やバイタルサイン、静止画、動画情報の共有、一斉照会機能、診療科ごとの応需可否情報、応需履歴の共有、事後検証機能、OA機能など、救急医療におけるデータプラットフォームとしての機能を実装。これにより、患者の救急搬送から治療・検査・転院までの一連業務をデジタルプラットフォームで管理し、EBPMを促進します。
TXP Medicalが提供する救急医療情報システム「NSER mobile」は、クラウドセキュリティの国際標準規格である「ISO/IEC 27017」およびクラウド上の個人情報保護に特化した「ISO/IEC 27018」認証を取得しており、国際的に認められた高水準の情報セキュリティ管理体制のもとで運用されていることが第三者機関により認証されています。
また、日本を代表するDX事業として日本DX大賞2025地域DX部門にて大賞を受賞しています。
【TXP Medical事業紹介】
TXP Medicalは「医療データで命を救う」をミッションに、現役の救急集中治療医が立ち上げた次世代の医療インフラを牽引するスタートアップ企業です。基幹システムであるNEXT Stage ERは全国の大病院87箇所(大学病院・救命救急センターでのシェア約50%)で稼働、救急隊向けのNSER mobileは全国51地域、1200万人以上の人口カバレッジでの運用実績を有しています。
代表取締役:園生智弘(救急科専門医)
設立: 2017年8月28日
HP:
https://txpmedical.jp/
- 医療機関・自治体向け急性期医療データプラットフォーム「NEXT Stageシリーズ」の開発と提供- 急性期医療AI技術の開発と提供、臨床研究支援事業- 多くの臨床研究に応えられる900項目以上の各種検査データ等を利用した急性期領域の唯一無二の RWDサービス
プレスリリース提供:PR TIMES


記事提供:PRTimes