インキュベーター株式会社、法人営業における商談準備と成約率に関する調査結果を発表
インキュベーター株式会社

~営業担当者の半数以上が準備不足を実感、発注者は「深い顧客理解」に基づく提案を熱望~
インキュベーター株式会社(本社:東京都渋谷区神山町11-15 神山フォレスト 2F、代表取締役:八並 嶺一)は、DX化が進む中、法人営業の成約率向上が多くの企業にとって喫緊の課題となっている一方で、営業プロセスの「準備段階」に関する実態が十分に解明されていないことを受け、この度、法人営業における商談準備と成約率に関する実態調査を実施いたしました。
本調査は、法人営業担当者453名と法人での製品・サービス発注担当者436名を対象に行われ、商談における「事前の準備」が成約率や顧客満足度に与える影響を多角的に明らかにすることを目的としています。(調査期間:8/25~8/30 調査方法:インターネット調査)
本調査により、多くの営業担当者が準備不足に陥り、その原因が時間不足と属人化にあることが判明しました。一方で、発注側は「自社や業界への深い理解」に基づく提案を強く求めており、準備の質が成約率に直結する実態が浮き彫りになりました。
調査結果のポイント
1. 「準備不足」と「属人化」の二重苦: 営業担当者の55.1%が準備不足を実感し、その最大の理由は「物理的な時間がないこと(49.2%)」。さらに61.1%が「準備は個人のスキルに依存(属人化)している」と回答。多くの営業組織が、時間不足と仕組み不在という構造的課題を抱えている。
2. 思考プロセスの負荷がボトルネックに: 準備で最も困難なのは「顧客の課題推測(48.6%)」と「提案シナリオ構築(45.3%)」。情報収集の煩雑さ(情報の洪水、信頼性欠如など)が、この最も重要な思考プロセスを圧迫している実態が明らかになった。
3. 発注者は「自分ごと化」された提案を熱望: 発注担当者が「買いたい」営業は「自社や業界への深い理解(68.3%)」を持つ担当者。逆に「買いたくない」のは「自社のことを全く調べていない(61.4%)」担当者。
4. 準備時間と成果の圧倒的な相関: 準備に2時間以上かける営業は、61.3%が成約率に「2倍以上の差がある」と回答。これは準備時間が15分未満の層(14.1%)の約4.3倍に相当し、準備への投資がリターンに直結することを明確に示している。
調査結果の詳細
【調査1.】営業担当者の実態:プロセスの課題と組織構造の問題 (n=453)
営業担当者の半数以上が「準備不足」を実感。最大の壁は「時間」
商談準備が十分にできているか尋ねたところ、過半数(55.1%)が何らかの準備不足を感じていました。その最大の理由として、約半数(49.2%)が「準備に充てる物理的な時間がない」を挙げており、構造的な時間不足が質の高い準備を阻害している実態が浮き彫りになりました。
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商談準備が十分にできない最も大きな理由
準備プロセスにおける「三重苦」:情報収集・課題推測・シナリオ構築
準備プロセスで特に困難を感じる点を尋ねると、「顧客の具体的な課題を推測すること(48.6%)」「顧客に響く提案の切り口(シナリオ)を考えること(45.3%)」という、深い思考を要する工程が上位を占めました。情報収集だけでなく、そこから価値ある提案を創出するプロセスに大きな負荷がかかっていることがわかります。
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商談準備プロセスで困難を感じる点
過半数が実感する「準備の属人化」。組織的課題が浮き彫りに
所属する営業組織において、商談準備の方法や質が個人のスキルや経験に依存している(属人化している)と感じるか尋ねたところ、「非常にそう思う」「ある程度そう思う」を合わせて61.1%にのぼりました。これは、過半数の営業組織で、準備の質が個々の能力に委ねられており、組織として標準化・効率化が図れていないという深刻な実態を示しています。
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商談準備の属人化に関する意識調査結果
情報収集の現状:Web検索が主流だが、深い情報へのアクセスに課題
商談準備の情報収集手段としては「Google検索(85.0%)」「企業の公式サイト(81.7%)」 が圧倒的に多く、手軽な方法に依存している傾向が見られます。一方で、より深い分析に繋がる「企業のIR情報(38.4%)」や「社内データベース(35.1%)」の活用率は相対的に低い結果となりました。
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商談準備の情報収集手段
情報収集への不満:情報の「質」と「量」に多くの営業が疲弊
現在の情報収集方法への不満点では、「情報量が多すぎて、必要なものを見つけるのに時間がかかる(58.7%)」がトップ。次いで「情報が断片的で、全体像がつかみにくい (45.0%)」「情報収集そのものが煩雑で手間がかかる(41.3%)」が続き、情報の洪水の中で本質的な情報を見つけ出すことに多くの営業が苦労していることがわかります。
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情報収集方法への不満点
商材単価と準備時間の相関:単価と準備時間は単純比例しない
取り扱い商材の単価別に商談準備時間を見ても、単価が上がるほど準備時間も増えるという単純な相関は見られません。「1,000万円以上」の高額商材を扱う層でさえ、27.8%が準備時間「30分未満」と回答しており、時間不足が単価に関わらず営業組織全体の根深い課題であることを示唆しています。
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商材単価と商談準備時間の相関
準備時間と成約率の驚くべき連動性
商談準備時間と「準備の有無による成約率の差」の実感を詳細にクロス集計したところ、準備時間が長くなるほど、成約率への好影響を強く実感する傾向が明確に見て取れました。特に準備に「2時間以上」をかける層では61.3%が「2倍以上の差がある」と回答しており、これは準備時間「15分未満」の層の4.3倍以上の数値です。
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商談準備時間と成約率の連動性
準備不足が引き起こす失敗の構造
準備時間が短いほど、あらゆる失敗を経験する割合が高くなることがわかります。特に準備時間「30分未満」の層は、65.4%が「的外れな提案」、61.2%が「失注」、58.8%が「信頼毀損」という致命的な失敗を経験しています。準備不足が多岐にわたる機会損失に直結していることが鮮明になりました。
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商談準備時間別の失敗経験
【調査2.】発注担当者の本音:評価される営業の絶対条件 (n=436)
発注担当者が選ぶ「買いたい営業」と「買いたくない営業」の決定的な差
「買いたい」営業の特徴は、「自社や業界への理解が深かった(68.3%)」がトップ。一方 で「買いたくない」営業は「自社のことを全く調べていないと感じた(61.4%)」がトップとなり、事前準備に基づく顧客理解が評価を二分していることが明確になりました。
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発注者が「買いたい」と感じる営業の特徴
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発注者が「買いたくない」と感じる営業の特徴
約8割が経験する「残念な初回商談」の実態
初回の商談で、営業担当者から的外れだと感じる提案や、自社の状況を理解していないと感じる説明を受けた経験があるか尋ねたところ、「頻繁にある」「時々ある」を合わせて78.2%に達しました。多くの発注担当者が、準備不足の営業による「残念な商談」を日常的に経験している実態が明らかになりました。
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顧客が感じる”的外れな提案”の頻度
提案力の本質は「深い顧客理解」からくる安心感。66.5%が重要視
製品の機能・価格が同程度の場合、最終的な決め手として営業担当者の「提案力」がどの程度重要か尋ねたところ、「非常に重要」「重要」を合わせて66.5%となり、提案力が重視されていることがわかりました。
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最終的な決め手としての提案力の重要度
「素晴らしい提案」を構成する要素の相関
「この営業はよく調べている」と感じさせる情報(縦軸)と、発注者が「素晴らしい」と感じる提案の要素(横軸)の相関を見ると、特定の情報収集が特定の価値提供に繋がりやすいことが示唆されます。例えば、「IR情報」や「中期経営計画」を読み込んでいる営業は、「将来ビジョンに寄り添う」という極めて高い付加価値を提供できる可能性が高いです。
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「素晴らしい提案」を構成する要素の相関
結論:営業組織が向き合うべき構造的ギャップと解決策
今回の網羅的な分析を通じて、営業担当者と発注担当者の間に存在する、深刻かつ構造的な「ギャップ」がより立体的に明らかになりました。
営業側の課題: 成果に直結すると理解しつつも、「時間不足」の中で、情報の洪水に溺れながら「課題推測」や「シナリオ構築」という高度な思考業務に苦慮しています。さらに、そのプロセスは約6割の組織で「属人化」しており、組織的な解決がなされていません。
発注側の要求: 求めているのは、自社を深く理解し、こちらの話に耳を傾けた上での「インサイトに富んだ提案」です。しかし現実は、約8割が「的外れな提案」を日常的に経験しており、準備不足の営業に対して強い不信感を抱いています。
この両者のギャップを埋めることこそが、現代の法人営業において成約率を向上させる唯一の道です。営業担当者個人の努力やスキルに依存する「属人化」から脱却し、「多忙な中でも、誰でも、発注者が求めるレベルの深い企業理解と示唆に富んだシナリオ構築を、短時間で実現できる仕組み」を組織として導入することが、今まさに求められています。
商談準備AI「アカマネサーチ」について
今回の調査結果で明らかになった「営業担当者の準備不足」や「発注者の深い顧客理解への期待」といった課題に対し、インキュベーター株式会社は、商談準備AI「アカマネサーチ」を提供しています。
アカマネサーチは、顧客の課題を1クリックで発見し、成約に繋がる提案シナリオを自動作成するツールです。網羅的かつ最新の情報で顧客を深く理解し、商談の質を高め、成約率向上に貢献します。また、顧客の課題分析と提案作成を型化することで、営業準備の業務時間を大幅に短縮し、営業組織全体の生産性向上、さらには新人営業の早期戦力化を支援します。
アカマネサーチの主な特徴
網羅的かつ最新の情報で深く顧客を理解: 企業の基本情報、財務分析、外部・内部環境分析、統合分析を通じて、顧客の全体像を把握します。
1クリックで課題を分析し提案シナリオ作成: 顧客の具体的な課題を推測し、響く提案の切り口を自動で生成します。
営業準備の業務時間を大幅短縮: 煩雑な情報収集や分析作業を効率化し、営業担当者が本来の業務に集中できる環境を提供します。
営業のOJT時間を削減し、社員育成を効率化: 課題分析と提案シナリオ作成を型化することで、新人でも高品質な営業準備を短時間で実現し、早期の戦力化を可能に します。
アカマネサーチの詳細については、以下のサービスページをご覧ください。
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プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes