オラクル、Oracle Fusion Applications向けAI Agent Studioを新たなマーケットプレイス、LLM、および幅広いパートナー・ネットワークで拡張
日本オラクル株式会社
新しいAI Agent Marketplaceにより、パートナー構築のAIエージェントをOracle Fusion Cloud Applications内に直接提供、業務を効率化・生産性を飛躍的に向上
Oracle AI World、ラスベガス ― 2025年10月16日
(本資料は米国2025年 10月 15日にオラクル・コーポレーションより発表された
プレスリリースの抄訳です)
オラクルは本日、企業全体でAIエージェントおよびエージェント・チームの構築・テスト・展開を行う包括的プラットフォーム「Oracle AI Agent Studio for Fusion Applications (以下Oracle AI Agent Studio)」の最新アップデートを発表しました。今回の拡張により、「Oracle Fusion Cloud Applications」のAIエコシステムを強化し、新たな「AI Agent Marketplace」、LLM対応の拡充とエージェント開発リソース、そしてオラクル認定のAIエージェントのエキスパートによる大規模なパートナー・ネットワークを提供します。
オラクルのアプリケーション開発担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるクリス・リオーネ (Chris Leone)は次のように述べています。「企業は高まるビジネスの複雑性とAI導入加速の喫緊のニーズに直面しています。『Oracle Fusion Applications』を中心とした包括的なAIエコシステムを構築することで、お客様は複雑な課題に迅速・セキュア・確信を持って対応できるようになります。『AI Agent Marketplace』をはじめとする『AI Agent Studio』の強化により、『Fusion Applications』に組み込まれたAIエージェントを、SIやISVなど拡大するAIエコシステムが提供する検証済みの業種別機能で補完できます。」
新しい「AI Agent Marketplace」がパートナーの知見を活用し、エンタープライズのAI導入を加速
新しい「
Oracle Fusion Applications AI Agent Marketplace」により、「Oracle Fusion Applications」内でオラクルが検証したパートナー製AIエージェントを容易に展開できます。マーケットプレイスに用意されたパートナーテンプレートは「
Oracle AI Agent Studio」に組み込まれており、自動化の加速、生産性の向上、業種固有の複雑な課題への迅速な対応を後押しします。
他のAIエージェント・マーケットプレイスと異なり、「Oracle AI Agent Marketplace」は「Oracle Fusion Applications」にネイティブに統合されています。これによりお客様は、既存のワークフロー内でサードパーティ製AIエージェントへのアクセス、テスト、デプロイを一貫して行えます。「Oracle PartnerNetwork」認定メンバーが作成した検証済みテンプレートを、オラクルが提供する事前定義済みエージェントと並行して一元管理でき、スムーズに導入範囲を拡大できます。詳細は「
Oracle AI Agent Marketplace」をご覧ください。
新LLMと機能強化により、AI Agent Studioでマルチステップのエージェント型ワークフローを支援
「Oracle AI Agent Studio」はOpenAI、Anthropic、Cohere、Google、Meta、xAIに対応し、お客様やパートナーが用途に最適なLLMを選択できるようにします。あわせて以下の新機能を追加しました。
統合・拡張性機能
- MCP対応: 業界標準のModel Context Protocol(MCP)経由で外部システムとシームレスに連携し、サードパーティのデータやツールでエージェント機能を拡張。- A2Aエージェントカード(Agent to Agent): 標準化コネクタによりエージェント間でコンテキストを受け渡し、サードパーティエージェントとの協調を実現。- 資格情報ストア: APIキーや認証トークンを「Oracle AI Agent Studio」内で安全に管理し、機密データを露出させることなく外部サービスへ安全にアクセス。
可観測性・評価機能
- 監視ダッシュボード: セッション、レイテンシ、エラー率、トークン使用量などをリアルタイムに可視化し、問題の早期検知と迅速な対処を支援。- エージェント性能評価: 品質・正確性・安全性などの指標に基づき、目標に対する有効性を体系的にテスト・測定。- エージェント・トレーシング: 実行データを詳細に取得し、デバッグとパフォーマンス最適化を支援。- パフォーマンス指標: 正確性・レイテンシ・APIエラー・トークン消費などのKPIを継続監視し、改善を促進。- トークン使用量: プレミアムLLMのトークン消費を計測し、コストの予測可能性を向上。
プロンプト管理機能
- プロンプト・ライブラリとライフサイクル管理: オーサリング・テスト・バージョン管理まで、プロンプトとエージェント・ユースケースを中央管理。- トピック管理: すべてのエージェントで使用されるトピックを集約し、機能の見える化と、類似ドメインにおける一貫したプロンプト境界設定を実現。
AIエージェント機能
- エージェント・テンプレートの拡充: 代表的ユースケースに対する事前定義済みのブループリントを提供し、迅速な設定とデプロイを支援。- エージェント・ビルダー・アシスタント: ユーザーの高レベル指示に基づき、トピック・プロンプト・ツールを定義してエージェントをゼロから生成。- 「AI Agent Studio FAQ」エージェント: テンプレート設定、ゼロからの構築・本番公開・性能評価など、作業中のタスクについて自然言語でQ&Aを提供。
マルチモーダル/検索拡張生成(RAG)機能
- マルチモーダルRAG: テキストに加え、文書・画像・表などを取り込み、Q&A性能を向上。- 外部ソース上のRAG: SharePointなど外部コンテンツリポジトリに保存された文書を対象にRAGを実行し、回答精度を強化。
ワークフローエージェント/ノード機能
- 決定論的実行: 重要業務に対し、所定のアウトカムをもつ規定型ワークフローを設定し、一貫性と予測可能性を確保。- ワークフローのチェイニング: 複数ワークフローを連結し、多段タスクの決定論的実行を最適化。- エージェント・ノード: 意思決定やコンテキスト解釈など動的アクションが必要な場面で、追加エージェントをフローに組み込み、複雑な処理を完遂。- Human-in-the-loop: 人によるレビューや承認を組み込み、自動化と監督・統制のバランスを実現。
信頼できる認定エキスパートのネットワーク
3万2,000人超の認定エキスパートが「Oracle AI Agent Studio」による最適なエージェント構築に関する厳格なトレーニングを修了しました。お客様は最高性能のエージェントを活用し、ワークフロー全体でAIを最適化できます。
このエキスパートのネットワークは、「Oracle AI Agent Marketplace」におけるエキスパート構築の新規エージェントやテンプレートの拡充を通じて、お客様のAI活用の幅をさらに拡大します。拡大を続けるAIエコシステムにより、検証済みでセキュアかつ信頼できるAIエージェントにアクセスし、業務プロセス変革を加速できます。
アナリストからの評価
IDCのエンタープライズソフトウェア担当グループ・バイスプレジデント、Mickey North Rizza氏は次のように述べています。「現在のエンタープライズAI競争において、オラクルは一貫して強力な競合であることを証明しています。『AI Agent Marketplace』のローンチで、オラクルは再びハードルを引き上げました。『Fusion Applications』でネイティブにサポートされるパートナー製AIエージェントの選択肢が拡大し続けることで、オラクルのお客様は独自にAI導入を加速できるようになります。この継続的なイノベーションは、苛烈なAI競争環境においても、オラクルが顧客に具体的な価値と生産性向上を届けるというコミットメントを裏付けています。」
Constellation Researchのバイスプレジデント兼主席アナリスト、Holger Mueller氏は次のように述べています。「AI機能を組み込み、柔軟なエージェント開発環境を提供するエンタープライズ・アプリケーション・スイートが、市場で明確なリードを確立しています。パートナー製AIエージェントにアクセスしやすいマーケットプレイスによるエコシステム拡張は自然な進化であり、企業がAI主導の自動化を採用し、スケールさせることを容易にします。」
Oracle Fusion Cloud Applicationsについて
Oracle Fusion Cloud Applicationsは、組織が業務を迅速に実行し、より賢明な意思決定を行い、コストを削減できるようにする、AI機能が組み込まれた統合クラウド・アプリケーション・スイートを提供します。Oracle Fusion Applicationsには、次の製品が含まれます。
- Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning (ERP): AIを活用した財務・オペレーション向けアプリケーションの包括的なスイートを提供し、生産性の向上、コスト削減、インサイトの拡充、意思決定の改善、内部統制の強化を支援します。- Oracle Fusion Cloud Human Capital Management (HCM): AIを活用した包括的な人事プラットフォームを提供し、人事プロセスとデータを統合することで、従業員ライフサイクル全体のタスク自動化、従業員エクスペリエンスの向上、人事リーダーへの実行可能なインサイトの提供を実現します。- Oracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing (SCM): AIを活用した包括的なプラットフォームを提供し、サプライチェーンとオペレーションのプロセスを統合することで、レジリエンスの強化と市場変化への迅速な適応を支援します。- Oracle Fusion Cloud Customer Experience (CX): AIを活用したアプリケーション・スイートを提供し、マーケティング・営業・サービスのプロセスを統合・管理することで、新規獲得、より強固な顧客関係の構築、カスタマー・エクスペリエンスの向上を支援します。
オラクルについて
オラクルは、広範かつ統合されたアプリケーション群に加え、セキュリティを備えた自律型のインフラストラクチャをOracle Cloudとして提供しています。オラクル(NYSE: ORCL)について、詳しくは
www.oracle.comをご覧ください。
Oracle AI Worldについて
Oracle AI Worldは、お客様やパートナー企業が最新の製品・テクノロジーのイノベーションを発見し、AIがさまざまな業界でどのように活用されているかを知ることができるイベントです。業界の専門家や同じ関心を持つ方々とつながり、すぐに組織にインパクトをもたらす実践的なヒントやインサイトを得ることができます。また、オラクルがクラウドとAIの持つ可能性をいかに最大限に引き出すかを探る絶好の機会でもあります。イベントでは新機能の実演や、識者・業界リーダーの講演も予定されています。詳細は
oracle.com/ai-world、最新情報やニュースは
oracle.com/news および
linkedin.com/company/oracle でご確認ください。
商標
Oracle、Java、MySQL及びNetSuiteは、Oracle Corporation、その子会社及び関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。NetSuiteは、クラウド・コンピューティングの新時代を切り開いたクラウド・カンパニーです。
将来の製品に関する免責条項
上記の事項は、弊社の一般的な製品の方向性に関する概要を説明するものです。情報提供を唯一の目的とするものであり、いかなる契約にも組み込むことはできません。オラクル製品に関して記載されている機能の開発、リリース、時期および価格については、弊社の裁量により変更される可能性があります。
プレスリリース提供:PR TIMES
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