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20代・30代の低体重女性では腸内細菌叢の多様性が低く、 炎症に関係する菌が多いことが明らかに

シンバイオシス・ソリューションズ株式会社

20代・30代の低体重女性では腸内細菌叢の多様性が低く

~20-39歳の若年女性80名の腸内細菌叢を調査~


*本プレスリリースは、藤田医科大学とシンバイオシス・ソリューションズ株式会社の連名プレスリリースです

 藤田医科大学(愛知県豊明市)医学部臨床栄養学 飯塚勝美教授とシンバイオシス・ソリューションズ株式会社(本社:東京都千代田区)は、共同研究により、20−39歳女性(計80名)を低体重群、正常体重群に分けて、食事の多様性とともに、腸内細菌の多様性を比較しました。食事調査に関して、摂取エネルギーや栄養素、食事の多様性は、低体重群と正常体重群で有意差が見られませんでした。一方で、低体重群は腸内細菌叢の多様性が低く、正常体重群に比べ、炎症に関係するとされる菌が多いことがわかリました。腸内細菌叢をターゲットとした食事療法により腸内環境が変化し、低体重が改善する可能性があります。

 本研究成果は、スイスの学術ジャーナル「Nutrients」(10月28日号)で発表され、併せてオンライン版が2025年10月17日に公開されました。
論文URL : https://www.mdpi.com/2072-6643/17/20/3265

■研究成果のポイント
- 20−39歳の低体重女性と正常体重女性に対して、食事調査(10品目の食品摂取頻度を含む)とともに腸内細菌叢検査を行った。- 食品摂取調査に基づくエネルギーや栄養素、さらに食事パターンのα多様性は低体重群、正常体重群で有意差がなかった。- 腸内細菌叢のα多様性については、低体重群で有意に低下した。- 腸内細菌叢のβ多様性については、NMDS(非計量的多次元尺度構成法)およびRDA(冗長性分析)で低体重群と正常体重群で有意に異なるパターンであった。- RDA解析の結果と一致して、ALDEx2(ANOVA-Like Differential Expression tool) では低体重群で炎症と関係する菌(Bacteroides, Enterocloster, Erysipelatoclostridium )が増加し、正常体重群でDoreaが増加した。

■背景
 日本では若年女性の低体重が多く、この傾向は20年間変わっていません。若年女性の低体重は月経不順や不妊の原因になるほか、低出生体重児の出産リスクや将来の骨粗鬆症リスクを高めます。
 我々はこれまで低体重女性におけるビタミン欠乏のリスクを報告してきました。特に食事のパターンでは、20代に比べ40代、50代では食事の多様性も改善し、海藻、果物、乳製品もとるようになりますが、20代男女とも食事の多様性は低いことがわかっています。
 また、食事のパターンに加え、腸内細菌叢パターンと体格の関連も報告されています。肥満と腸内細菌の関係は多く報告されていますが、神経性食思不振症では酪酸産生菌の低下が報告されています。しかし、日本における低体重女性の腸内細菌叢パターンについては明らかになっていません。本研究では、若年女性における体型と食事パターンおよび腸内細菌叢の多様性との関連を検討することを目的としました。本研究により低体重で増加する菌が同定されれば、低体重をきたす腸内環境の理解だけでなく、食事介入による改善の可能性も期待できます。

■研究手法・研究成果
 検診でBMI <17.5により栄養評価外来を受診した20-39歳の女性40名(低体重群)と年齢をあわせた18.5≤BMI<25の女性40名(対照群)を対象としました。食事パターンは主な食品10カテゴリー(肉、魚、卵、大豆製品、乳製品、果物、海藻、芋、油脂類)の摂取多様性スコアにより評価しました。腸内細菌叢のα多様性はShannon指数、Simpson指数、およびPielou指数で評価し、β多様性はNMDSとRDAで解析しました。グループ間差に寄与した属は、RDAとALDEx2で同定しました。
 まず、低体重女性は腸内細菌叢のα多様性が有意に低く、食事パターンのα多様性には差が認められませんでした。またBMIとα多様性の関係を見ても、BMI16から20にかけて腸内細菌のα多様性は増えていますが、食事パターンの場合はBMI18くらいが最も高い結果でした。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/117848/34/117848-34-6fbf02f841ffdae172512a79b4ccd482-3900x1560.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【図1】左は食事(A)と腸内細菌叢(B)における正常体重(C)と低体重者(L)間のα多様性の比較、右図はBMIと食事パターン(A)や腸内細菌パターン(B)のα多様性の関係を示す


 次に、β多様性について、NMDSでは腸内細菌叢のβ多様性に有意差(PERMANOVA: R2= 0.064, F= 5.31, p= 0.0001)が認められましたが、食事パターンには差はありませんでした(p= 0.99)。RDAでは、体型(BMI)が分散の4.5%を説明しました(adjusted R2= 0.032, F= 3.65,p=0.0005)。低体重女性ではBacteroides,Bifidobacterium,Enterocloster,Erysipelatoclostridiumが優勢であり、対照では Fusicatenibacter,Agathobacter,Dorea,Prevotellaが優勢でした。ALDEx2でもBacteroides,Enterocloster,Erysipelatoclostridiumの増加およびDoreaの減少が確認されました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/117848/34/117848-34-173211f56eb842b4a0fb099ad908ce4a-3900x1560.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【図2】RDAおよびALDEx2による低体重で優勢な菌、正常体重で優勢な菌の同定


■今後の展開
今回の結果では、低体重女性は腸内細菌叢多様性の低下と、炎症傾向に関連する細菌の増加を示していました。プロバイオティクスだけでなくプレバイオティクスも活用した食事療法は、腸内細菌叢の有用な調節と低体重管理への貢献が期待されます。

■文献情報
[表: https://prtimes.jp/data/corp/117848/table/34_1_e370e4e8a80e88cc52fdd6e1877871a2.jpg?v=202510280316 ]

■本研究に関する問合せ先
藤田医科大学 医学部臨床栄養学 主任教授 飯塚 勝美
TEL:0562-93-2329 
MAIL:katsumi.iizuka(at)fujita-hu.ac.jp
※ (at) は@に置き換えてご連絡ください。

■報道に関する問合せ先
シンバイオシス・ソリューションズ株式会社 広報担当
MAIL:info(at)symbiosis-solutions.co.jp

学校法人 藤田学園 広報部
TEL:0562-93-2868 
MAIL:koho-pr(at)fujita-hu.ac.jp

※ (at) は@に置き換えてご連絡ください。

プレスリリース提供:PR TIMES

20代・30代の低体重女性では腸内細菌叢の多様性が低く

記事提供:PRTimes

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