FRONTEOとS-Quatre、Drug Discovery AI Factoryを活用し、次世代型ヒト乳歯歯髄幹細胞(SHED)の新規適応症探索に向けた共創プロジェクトを開始
株式会社FRONTEO

株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下「FRONTEO」)と株式会社S-Quatre(本社:東京都中央区、代表取締役社長:三谷 泰之、以下「S-Quatre」)は、「子どもの乳歯から採取できる幹細胞」である乳歯歯髄幹細胞(Stem cells from Human Exfoliated Deciduous teeth、以下「SHED」)を基盤としてS-Quatreが開発中の次世代型(機能強化型)SHEDに関して、FRONTEOのAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory(以下「DDAIF」)」*1を活用した新規適応症探索*2を試行する共創プロジェクトを開始しました。
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■SHEDの特徴と本プロジェクトの意義
SHEDは、ヒトの乳歯内部の歯髄組織*3から採取される幹細胞*4です。従来、脱落した乳歯は特に活用されることなく破棄または保管されてきましたが、近年、SHEDの以下の特徴が明らかとなり、従来の間葉系幹細胞*5やES細胞*6、iPS細胞*7とは異なる新たな細胞治療の可能性を有するものとして注目されています。
1. ドナーが子どもであるため、若い細胞であり、増殖能力が極めて高い
2. 神経や骨の形成や成長に関与するとされるタンパク質の産生能力が高い
S-Quatreは、バイオシミラー*8事業を行うキッズウェル・バイオ株式会社の100%子会社であり、SHEDを基盤とした細胞治療(再生医療)の研究開発を推進しています。同社が独自の製法により単離*9・培養したSHED(以下「SQ-SHED」)は、増殖能力が極めて高く、各種神経成長・血管新生因子の分泌を高めることに成功しています。これまでに、脳性麻痺、脊髄損傷、難治性骨損傷、脳腫瘍など、複数の病態モデル動物において、高い有効性が確認されています。また、同社はこれまでに持田製薬株式会社、名古屋大学、九州大学、獨協医科大学、浜松医科大学、英国LYMPHOGENiX社、東京科学大学などと共同で、研究開発および事業化に向けた取り組みを進めています。
S-QuatreではSQ-SHEDそのものの特性を活かした治療薬開発に加え、遺伝子導入や培養法改良により、機能強化や機能付加した次世代型SHEDの開発も精力的に進めています。この次世代型SHEDに関して、これまで開発を進めてきた疾患に加え、AIを活用してアンバイアスかつ網羅的に適応症を探索することにより、新たな最適適応症を発掘することを目的として、FRONTEOのDDAIFを活用した共創プロジェクト開始を決定しました。
本共創プロジェクトでは、FRONTEOがDDAIFを用いて次世代型SQ-SHEDに適応し得る疾患候補を抽出し、S-Quatreがその有効性を検証します。両社の知見を融合することで、次世代型SQ-SHEDの効率的な適応拡大を図り、アンメット・メディカル・ニーズ*10の解消に貢献することを目指します。
■S-Quatre 代表取締役社長 三谷 泰之のコメント
「当社で開発中の次世代型SQ-SHEDは、多くの疾患に対する治療薬となり得るポテンシャルを有していると考えています。FRONTEOのAI技術を活用することで、その最適な適応症を迅速かつ精度高く導き出してくれるものと期待しています。」
■株式会社FRONTEO 取締役/CSO(Chief Science Officer) 豊柴 博義のコメント
「FRONTEOは、独自のAIと解析技術により、世界でまだ論文未報告の疾患と標的分子の関係を文献情報から非連続的に発見することを強みとしています。
SQ-SHEDの特性をAIの自然言語処理で解析することで、これまで想定されていなかった新たな適応症を見出す可能性があります。こうした技術は他の再生医療の他領域にも展開可能であり、本共創プロジェクトが患者のQOL向上と医学の進展に寄与することを期待しています。」
[表:
https://prtimes.jp/data/corp/6776/table/678_1_2ec4228b1710e7e2108bdccf668e2b67.jpg?v=202511181117 ]
■S-Quatreについて URL:
https://www.kidswellbio.com/s-quatre/
S-Quatreは、SQ-SHEDが持つ再生医療の大きな可能性に着目し、その力を最大限に引き出し、病気や障害に苦しむ患者さま、特に子どもたちに革新的な治療薬・治療法を届けることで、希望ある社会の実現に貢献を目指しております。現在、脳性麻痺を対象とした臨床研究をはじめ、再生医療等製品の品質と安定供給を実現するための製造プロセスの高度化や、より高い安全性と治療効果を目指す次世代SHEDの研究にも挑戦し、国内外の大学や企業との連携を深めながら、一歩ずつ未来の医療を形にするべく、日々挑戦を続けております。
■株式会社FRONTEOについて URL:
https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自社開発の特化型AI「KIBIT(キビット)」の提供を通じて、日夜、社会課題と向き合う各分野の専門家の判断を支援し、イノベーションの起点を創造しています。当社独自の自然言語処理技術(日本・欧州・米国・韓国特許取得済)は、汎用型AIとは異なり、教師データの量およびコンピューティングパワーに依存することなく、高速かつ高精度での解析を可能にします。加えて、解析した情報をマップ化(構造を可視化)する特許技術を活用することで、「KIBIT」が専門家のインサイトにダイレクトに働きかけることができ、近年、KIBITの技術が創薬の仮説生成や標的探索にも生かされています。
[画像2:
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KIBITの独自技術およびアプローチを通じて、「記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」理念の実現に向けて、
ライフサイエンスAI、リスクマネジメント(
ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援分野、
経済安全保障分野、
リーガルテックAI分野)、DX(
ビジネスインテリジェンス・プロフェッショナル支援分野)の各事業で社会実装を推進しています。
2003年8月創業、2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国、韓国で事業を展開。第一種医療機器製造販売業許可取得、管理医療機器販売業届出。
資本金899,176千円(2025年3月31日時点)。
※Drug Discovery AI Factoryに使われている技術は、FRONTEOが日本および韓国、米国、欧州で計21件の特許権を取得しています。
※FRONTEO、KIBIT、Drug Discovery AI FactoryはFRONTEOの日本および韓国、米国、欧州における商標または登録商標です。
プレスリリース提供:PR TIMES

記事提供:PRTimes