ブラジル産グリーンプロポリスが、がん幹細胞性を低下させ、がんの増悪を抑制する可能性 岡山理科大学との共同研究、第84回日本癌学会学術総会にて発表
株式会社 山田養蜂場

株式会社山田養蜂場(所在地:岡山県苫田郡鏡野町、代表:山田英生、以下「山田養蜂場」)の自社研究機関である、山田養蜂場 健康科学研究所(所在地:同上)は、岡山理科大学獣医学部の研究グループとの共同研究により、ブラジル産グリーンプロポリス(以下「プロポリス」※1)が腫瘍形成の中心となるがん幹細胞に対し、増殖能(コロニー※2形成能)を低下させ、また、がん幹細胞の特性を示す幹細胞マーカーを減少させることを明らかにしました。このことから、プロポリスはがん幹細胞の機能性(がん幹細胞性)を低下させ、がんの増悪を抑制する可能性が示されました。本研究成果は、第84回日本癌学会学術総会(2025年9月25-27日)にて発表いたしました。
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【研究背景】
令和3年度に厚生労働省が発表した「全国がん登録 罹患数・率報告」によると、がんの罹患者数は全国で98万8,900人に上り、生涯のうち2人に1人ががんになるといわれています。また、がんは日本人の死因の第1位を占め、4人に1人ががんで亡くなっています。
がん幹細胞とは、がん形成において中心的な役割を持つ細胞です。がん幹細胞は自己増殖能が高く、異なる性質のがん細胞に変化する能力を持つことから、がんの増殖の大きな要因になると考えられています。
また、がん幹細胞は抗がん剤に対する耐性を持ち、他の臓器にも転移するため、治療の上で大きな問題を引き起こします。1997年に白血病がん幹細胞が発見1)されて以降、世界中でがん幹細胞に対する研究が行われています。
山田養蜂場は地域連携の側面をもつ、岡山理科大学との包括共同研究で、がん幹細胞に対するミツバチ産品の研究を進めてまいりました。その中で、ブラジル産グリーンプロポリスにがん幹細胞性の低下作用があることを見出し、この度、第84回日本癌学会学術総会にて発表いたしました。
※1 ブラジル産グリーンプロポリス…ブラジルのミナスジェライス州で採れるプロポリスのこと。ブラジル産グリーンプロポリスには抗酸化作用、抗炎症作用をはじめ、認知機能の低下抑制や体脂肪の減少作用など様々な作用が報告されています。
※2 コロニー…細胞が増殖して形成された細胞の集団。本リリースではがん細胞が増殖した塊を指します。
1) Nat Med. 1997 Jul;3(7):730-7.
【試験方法と結果】
1.プロポリスはがん幹細胞のコロニー形成能を低下させる
大腸がん細胞株由来のがん幹細胞に、プロポリスを添加した結果、プロポリスを添加していない条件と比べてコロニー形成が有意に低下した。このことから、プロポリスはがん幹細胞の増殖能を抑え、コロニー形成能を低下させることが示された。
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2.プロポリスはがん幹細胞マーカーを減少させる
大腸がん細胞株由来のがん幹細胞に、プロポリスを添加した結果、プロポリスを添加していない条件と比べてがん幹細胞マーカーが有意に減少した。このことから、プロポリスはがん幹細胞の数を減少させる可能性が示された。
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【まとめと今後について】
本研究により、ブラジル産グリーンプロポリスが、がん幹細胞の機能性(がん幹細胞性)を低下させ、がんの増悪を抑制する可能性が示されました。
今後も、プロポリスやローヤルゼリー、蜂の子などのミツバチ産品に関する有用性研究や素材開発を通し、予防医学の観点から「アピセラピー」を追究することで、お客さま一人ひとりの健康寿命を延伸し、社会に貢献してまいります。
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山田養蜂場 健康科学研究所
【学会発表情報】
発表タイトル:Propolis reduces the colorectal cancer stemness
(プロポリスは大腸がんの幹細胞性を低下させる)
発表者:○藤原信行1)、伊藤 隆志2)、奥村暢章2)、藤谷登3)
○:演者
1) 岡山理科大学獣医学部創薬学講座
2) 株式会社山田養蜂場 R&D本部 山田養蜂場 健康科学研究所
3) 岡山理科大学
発表日: 2025年9月25日
プレスリリース提供:PR TIMES



記事提供:PRTimes