20年目を迎える鳴子の米プロジェクトの活動を記録した新刊『つながるごはん』の発売を記念し、新米「ゆきむすび」を書店で販売!
一般社団法人農山漁村文化協会

一般社団法人農山漁村文化協会(埼玉県戸田市)は、NPO法人鳴子の米プロジェクト20年分の活動を記録した書籍『つながるごはん』を、2025年12月10日(水)に出版いたします。
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2025年の稲刈り交流会。刈り残した12株の稲は大人1日3食分の米を表わす(撮影:寺澤太郎)
宮城県大崎市の鳴子温泉地域で実践する、地域の農と食、暮らしを守るプロジェクトで、今年で20年目を迎えています。鳴子温泉地域は約1200年前開湯の温泉場で、国内の泉質10種類のうち鳴子には7種類の多様な泉質があります。景気の低迷などにより観光客はこれまでの半分の年間200万人にまで減少していました。また、県境の山間地域でもあり、農業をやめる農家が増え、耕作放棄地が増加し、鳴子温泉の農村風景も失われようとしていました。そこで、山間地の農をあきらめず、鳴子の田んぼや農村風景、暮らしを守るため、地域が一丸となり立ち上げた取り組みが鳴子の米プロジェクトです。
鳴子の米プロジェクト(米プロ)では、つくり手である農家と食べ手である消費者が向き合い、農と食の大切さを共有できるよう様々な活動に取り組んできました。
鳴子の米プロジェクトHP
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鬼首地区の杭掛けが並ぶ秋の風景(撮影:寺澤太郎)
新品種「ゆきむすび」の誕生
山間地ではおいしい米はつくれないといわれるなか、適地適作にこだわり、2006年には、山間地向けの「東北181号」の試験栽培を行ないました。2007年には、雪深い鳴子で人と人を結ぶ米になってほしいという願いを込め、米プロが名付けた「ゆきむすび」という新品種米が誕生しました。「ゆきむすび」は寒さに強い米で、うるち米ともち米の中間の特性を持つ低アミロース米です。甘みや粘りが強く、時間が経っても固くなりにくい性質があり、おむすびや弁当に向いています。
「ゆきむすび」の収穫では、コンバインの使用とあわせ、鳴子ならではの農村風景を守り残すため、バインダーで稲を刈り取り、手で杭に掛ける「杭掛け」での乾燥も行ないました。手作業となり、労力が必要となるため、米プロに参加する「杭掛け応援隊」に協力してもらいながら今も続けています。
CSA(地域支援型農業)の取り組み
米プロでは、つくり手(農家)と食べ手(食べる人)の信頼関係に基づき、米の再生産可能な価格を食べ手が事前に予約して購入するCSA(地域支援型農業)に取り組んでいます。品質や価格に納得し、応援の気持ちを込めて予約してくれた食べ手のために、つくり手は丹精込めて米づくりを行ないます。
鳴子の米プロジェクト公式のおむすび屋「むすびや」がオープン
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ゆきむすびで作ったおむすび。冷めてもモッチリとして美味しい(撮影:寺澤太郎)
プロジェクトの発足以降、地域の女性たちを中心に、鳴子の伝統野菜などを使った約100種類のおむすびをつくり、イベントや活動の際に振舞ってきました。そのおむすびからセレクトし、季節ごとに異なる約10種類のおむすびを販売する、米プロ公式おむすび屋「むすびや」が2009年にオープンしました。現在では、JR中山平温泉駅近くに店を移し、地域ならではのおむすびに加え、ゆきむすび弁当などの販売も開始し、観光に訪れた人々にも米プロの情報を発信する拠点となっています。
また、東京都立川市にある「おむすび権米衛立川店」では、米プロの「ゆきむすび」を使ったおむすびが提供されています。
交流を通して生まれる信頼関係
米プロの活動では、5月下旬には田植え交流会、9月下旬には稲刈り交流会を行ない、米の予約者を中心とした食べ手とつくり手で一緒に農作業をして交流をしています。小昼には「ゆきむすび」弁当を食べながら語り合い、楽しみながら信頼関係をつくります。
また、地域づくり、食と農、CSA(地域支援型農業)などを研究テーマにしつつ農作業に参加する学生も多く、随時受け入れをしています。
農山漁村文化協会では、20年にわたる鳴子の米プロジェクトの実践をまとめた書籍『
つながるごはん』を12月10日に出版いたしました。本書の執筆者はプロジェクトの実践者とそれに共鳴する識者たち。実践の歴史と仕組みについて振り返り、CSA(地域支援型農業)・地域づくり・食料主権といった様々な視点からプロジェクトに光を当てています。米の安い/高いを超えて、つくり手(農家)と食べ手(消費者)が食と農の大切さを共有するつながりは、なぜ今日まで続いているのか。令和の米騒動に直面するなかで、どこへ向かおうとしているのか。東北の一地域の小さな取り組みが、照らしているものはけっして小さくありません。本書が一助となり、鳴子と同様の取り組みが日本の津々浦々で生まれ、地域の農と食がつながることを願っています。
>農文協のnoteで、本文を一部公開しています
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つながるごはん つくり手と食べ手をむすぶ鳴子の米農文協 編
協力:NPO法人鳴子の米プロジェクト
定価:1,760円 (税込)
仕様:A5判 / 160頁
ISBN:978-4540251573
発売日:2025年12月10日(水)
詳細:
https://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_54025157/
鳴子の米プロジェクトの活動をより多くの人に知ってもらいたい、この活動が全国各地で広がってほしいという願いを込めて、同プロジェクトのシンボルである「ゆきむすび」の新米を書店店頭で限定販売いたします。
通常は5Kgからの販売ですが、この度の限定販売では2合袋の持ち帰りやすいサイズでご用意いたしました。
「ゆきむすび」を実際に炊いて食べることで鳴子の米プロジェクトの取り組みを五感で感じ、お米の向こう側にある農家や田んぼとどうつながっていくか、私たち食べ手が自分ごととして考える、そんなきっかけになれば幸いです。
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「ゆきむすび」新米 販売書店一覧
12月10日頃より順次販売を開始いたします。
[表:
https://prtimes.jp/data/corp/124458/table/18_1_7555164465857f94f146350062ef24aa.jpg?v=202512100216 ]
※販売期間は書店によって異なります。
※今後、販売いただける書店が増える可能性があります。
プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes