2025年12月10日
ロンドン
(ビジネスワイヤ) -- オムディアの最新調査によると、米国向けPC(タブレット除く)の出荷台数は2025年Q3に前年比1%減の1,770万台となり、2四半期連続の減少となりました。顕著なマクロ経済的下押し圧力があるものの、コンシューマー向け出荷は8%増の760万台と成長しました。商用向けはほぼ横ばいで、出荷は1%未満の減少にとどまりました。一方、教育機関および政府向けの合計はQ3に23%減と大幅に落ち込みました。2四半期連続の総出荷減少が続いているものの、オムディアはホリデーシーズンに向けた見通しを引き続き良好とみており、米国PC市場は2025年通年で4%の成長が見込まれています。
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「教育向けと政府向けは、2025年Q1に好調なスタートを切った後、継続的な減少トレンドにあります」オムディアのアナリスト、グレッグ・デービスは述べています。「その背景にはいくつかの要因があります。まず、学校と政府機関の双方で予算が削減されました。2025年はこれらの分野で過去最多の人員削減が行われ、テクノロジー関連支出が減少しているのも不思議ではありません。次に、目に見えにくい要因として、関税の影響を和らげるために年初に積み上げられた在庫水準の解消が進んでいます」オムディアが最近実施した簡易調査によると、全世界の商用チャネルパートナーにおいて、在庫水準は2025年Q4に減少すると見込んでいます。
デービスは続けて述べています。「こうした過剰在庫が解消され、新たな出荷の余地が生まれることで、特に縮小幅が比較的軽微な商用向けでは、減少率が緩和に向かうと予想しています。また、Windows 10からWindows 11への移行が進むことで、商用需要をさらに下支えし、このセグメントはQ4に成長へと戻る可能性があります」
同氏はさらに次のように付け加えました。「コンシューマー向けは2025年の米国PC市場における明るい材料となっており、第3四半期までの毎四半期で成長が見られました。特にQ3は最も好調で、コンシューマー向け出荷は前年比8%増となりました。しかし、最新の報告では米国の消費者マインドが急速に悪化しています。関税とインフレが価格の上昇圧力となり、金利は高止まりし、失業率、クレジットカード債務、ローン延滞率はいずれも上昇しています」
「こうしたマクロ経済動向を踏まえ、オムディアは2025年Q4のコンシューマーPC市場が前年比でマイナスに転じると予測しています。それでも、2025年通年では米国PC市場は成長が見込まれており、年末には直近2四半期よりも強い市場環境で終えると期待しています」とデービスは締めくくりました。
米国デスクトップおよびノートPC予測
オムディア PC予測:2025年〜2027年
セグメント別内訳
2025年 出荷台数
2026年 出荷台数
2027年 出荷台数
2025年 年成長率
2026年 年成長率
2027年 年成長率
コンシューマー向け
26,809
27,350
26,879
1.9%
2.0%
-1.7%
商用向け
31,545
31,570
29,771
7.1%
0.1%
-5.7%
政府向け
3,946
4,145
4,103
2.9%
5.1%
-1.0%
教育向け
9,362
9,530
10,217
-2.4%
1.8%
7.2%
合計
71,662
72,596
70,970
3.5%
1.3%
-2.2%
注記: 出荷台数の単位は1,000台です。 パーセンテージの合計が100%にならない場合があります。
出典:オムディア PC ホライズン サービス(セルインベース出荷台数)、2025年11月
米国デスクトップおよびノートPC出荷台数(市場シェアおよび年間成長率)
オムディア PC マーケット パルス:2025年第3四半期
ベンダー
2025年Q3 出荷台数
2025年Q3 シェア
2024年Q3 出荷台数
2024年Q3 シェア
年間 成長率
HP
4,326
24.4%
4,336
24.2%
-0.2%
Dell
3,990
22.5%
3,996
22.3%
-0.2%
Lenovo
3,205
18.1%
3,089
17.2%
3.7%
Apple
3,175
17.9%
2,825
15.8%
12.4%
Acer
820
4.6%
782
4.4%
4.9%
その他
2,226
12.5%
2,885
16.1%
-22.9%
合計
17,742
100.0%
17,913
100.0%
-1.0%
注記:出荷台数の単位は1,000台です。パーセンテージの合計が100%にならない場合があります。
出典:オムディア PC ホライズン サービス(セルインベース出荷台数)、2025年11月
オムディアについて
オムディア は、インフォーマ・テックターゲット(Nasdaq:TTGT)の一部であり、テクノロジー分野に特化したリサーチおよびアドバイザリー・グループです。業界リーダーとの実際の対話や数十万件におよぶデータポイントに基づいたテクノロジー市場に関する深い知見により、同社の市場インテリジェンスは、顧客にとって戦略的な強みとなっています。オムディアは、研究開発(R&D)から投資収益(ROI)まで、最も有望な機会を見極め、業界の進化を後押ししています。
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Fasiha Khan – fasiha.khan@omdia.com
Eric Thoo – eric.thoo@omdia.com
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