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【イベントレポート】Craif、すい臓がん啓発イベント「福岡山王病院 消化器病専門医 × TOGGYが登壇、がん対策の最前線」を開催

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Craif株式会社

～すい臓がんの早期発見の重要性と自分にあったがん対策の選び方を解説～


　尿がん検査「マイシグナル(R)」を提供するCraif株式会社（所在地：東京都新宿区、CEO：小野瀬 隆一、以下Craif）は、2025年12月2日(火)に、福岡県福岡市内のアクロス福岡にて、「すい臓がん啓発プロジェクトin福岡」の一環として、「福岡山王病院 消化器病専門医 × TOGGYが登壇、がん対策の最前線」を開催いたしました。
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左から、Craif CTO 市川裕樹、ラジオDJ TOGGYさん、福岡山王病院 伊藤鉄英先生、株式会社シンフォニア 亀山みゆきさん、総合メディカル株式会社 原田素子さん

　当日はプロジェクト参画医療機関である福岡山王病院 膵臓内科・神経内分泌腫瘍センター長の伊藤鉄英先生より、すい臓がんの早期発見の重要性と課題を解説いただきました。Craif株式会社CTOの市川からは、最先端の技術ががん対策をどう変革するかについてお伝えいたしました。さらに、福岡のラジオDJとして活躍されているTOGGYさん、株式会社シンフォニア 代表取締役の亀山みゆきさん（肺がんステージ 4をご経験）亀山みゆきさん、プロジェクト参画企業の総合メディカル株式会社 がん専門薬剤師の原田素子さんをゲストにお迎えし、「がんと暮らしのリアル」をテーマに、福岡におけるがん対策についての座談会を行いました。

■ 基調講演「すい臓がんの現状と課題」　
　福岡山王病院の伊藤先生より、すい臓がんに関する現状と課題、最新のがん早期発見に向けた技術についてお話いただきました。
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福岡山王病院 伊藤鉄英先生

コメントは一部抜粋です。
福岡県のがん検診率の現状
「行政は肺がん、大腸がん、胃がん、子宮がん、乳がんを5大がんとして挙げ、検診を受けるように啓発してきました。そんな中で、胃がん、肺がん、大腸がんの福岡県のがん検診受診率は 40%程度と全国水準よりも低く、このような現状では早期のがんは見つかりにくいといえます。」
すい臓がんの5年生存率とリスクファクター
「すい臓がんは 5年生存率が8.5％であり、すべてのがんの中で一番悪性度の高いがんです。(中略）5年生存率を上げるためには、ステージ0期やI、IIなどの早期や、腫瘍のサイズで言うと1cm以下で見つけると、5年生存率が約80%に上がるという状況で、1cm以下で見つけるということが大事なのです。」

「早期発見のために知っておく必要があるのが、すい臓がんのリスクファクター（ある病気や事象の発生確率を高める要因）です。 まずすい臓がんの家族歴で、すい臓がんの家系というのは気をつけないといけない。それから生活習慣リスクの喫煙、飲酒、肥満となります。つまり飲酒をいっぱいする人は慢性膵炎になりやすい、肥満の人は糖尿病になりやすいなど、このようなものはリスクファクターの一例となります。そして、本来であれば、リスクファクターに心当たりのある方は『自らすい臓を調べてほしい』と医者に申し出て欲しいですが、そうもいかないですよね。」
すい臓がんの検査方法
「すい臓がんの専門医としては、次のような検査を行いますが、それぞれの検査に一長一短があります。まず『すい酵素の計測』ですが、これは膵炎やステージ0のがんを見つけるきっかけになります。『腫瘍マーカー』は早期のすい臓がんに限って言うと、精度は30～40％くらいと消して高くありません。『超音波検査』は胃のガスが邪魔をして専門家でもすい臓の8割しか見えないのが現状です。そのため『超音波内視鏡』や『造影CT』、『造影MRI』といった精密検査を行うのですが、一般の方にとっては敷居が高いですよね。『PET検査』に関しては、2センチ以下の腫瘍だと60％～70％しか検出できません。しかも、すでにがんの診断がついていないと保険適用にならないので、自費で10万円を超えてしまいます。」

「患者さん側もすい臓について情報を得て検査を申し出る必要がありますし、医療者もすい臓がんのリスクが高い方について知ったり、検査方法について理解することも大事です。」
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マイクロRNAとAI技術を使ったがんの早期発見技術
「昨年ノーベル賞を受賞したマイクロRNAという物質があります。生命現象をコントロールしている。マイクロRNAの発現パターンは、正常な細胞とがん細胞ではまったく異なります。がん細胞由来のマイクロRNAを捉えれば、早期にすい臓がんを発見できるということです。今回、（Craifは）尿の中からマイクロRNAを集めて、AI技術を使って解析し、ステージ0・ステージ I のすい臓がんにおいて、感度・特異度が90%以上という論文を出しています。これはLancetという一流の雑誌（の姉妹紙）に載っており、素晴らしい成果だと考えており、すい臓がんを早期発見できる新しい検査技術がでてきています。」
■ 特別講演「自分にあったがん対策の選び方～最先端の技術ががんとの向き合い方をどう変えるのか～」
　CraifCTOの市川より、がん対策を選ぶ際の指標を中心に、創業の経緯やCraifの目指す未来についてお話いたしました。
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Craif CTO 市川裕樹

コメントは一部抜粋です。
九州大学と名古屋大学の共同研究が出発点
「Craifは、九州大学と名古屋大学の共同研究である『尿のマイクロRNAを検出する技術』をルーツにし、がんの早期発見ができる技術を開発した会社です。私たちの製品である『マイシグナル・スキャン』の特徴としては、10種類のがんについて、がん種ごとにリスクを判定することができること、現在2,000以上の医療機関に導入されています。」

「マイクロRNAは体の中のEメールのような役割を果たす物質です。がん細胞は成長しやすいように、マイクロRNAを放出して体を作り変えてい。るのですね。これをAIで解析することによって早期発見が可能になります。」
がん保険の加入率とがん検診受診率
「93％というのは、がん保険など医療保険に加入している人は93%もいる一方、がん検診を受けた人の割合はわずか41.5%です。多くの日本人は医療保険には入るけれども、検診は受けないということがわかります。しかしながら、がんについては早期発見によって様々なメリットがあるので、この現状を変えていく必要があると考えています。」
がんリスク検査の選び方
「様々ながんリスク検査について耳にして、どう選べば良いか悩んだ人も多いかと思います。選ぶ基準としては4つのポイントがあると考えております。」
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「マイクロRNAを活用した『マイシグナル・スキャン』は、すい臓がんでは93％という非常に高い精度で検出できており、既存の検査である腫瘍マーカーと比較しても優位に高いことが著名な医学雑誌で公表しております。加えて、マイクロRNAは世界中で研究され、2万件以上の論文が出ており、世界的にも科学的な裏付けが豊富にあると言えます。」

「また、体のどこの部位にリスクがあるかを特定できることも、検査を受けた後に適切な追加検査を受けるためにも非常に重要です。マイクロRNAのパターンはがん種によって異なるので、マイシグナル・スキャンはがん種ごとにリスク判定が可能です。さらに、どのような追加検査を受けたら良いかもがん種ごとに明確になっており、提携している医療機関は2,000以上ございます。」

「最後に、検査の精度がいかに担保されているかについてです。検査は、何回実施しても同じ結果になること、品質管理ができていることが重要です。Craifでは独自で衛生検査書を保有しており、厚生労働省が定める衛生検査所の基準に則って毎年監査を受けて、創設以来指摘事項なしで監査をパスをしており、検査品質を担保しています。」
Craifの目指す未来
「Craifは、2人に1人ががんになるという時代で、早期発見・早期治療が当たり前の社会を実現するために研究開発やこのように皆さんに知っていただく場を設けて活動しています。実際に、北海道では『マイシグナル・スキャン』を受けていただいた中の1名が肺がんをステージ0で見つけることができました。自分に置き換えてみると、早期に発見できるということが、皆さんの人生や大切な人の人生に大きな影響があると感じられると思います。このような取り組みを今後も広げていき、ビジョンである『人々が天寿を全うできる社会の実現』につなげていきたいと考えております。」
■ スペシャル対談「がんと暮らしのリアル─福岡のこれからのがん対策を考える」
　スペシャル対談では、TOGGY氏、亀山みゆきさん、総合メディカル がん専門薬剤師 原田素子さんが登壇し、Craif 市川 裕樹がモデレーターを務めました。クイズを通して様々な視点からがんについての理解を深め、がんの早期発見と早期治療の重要性について語りました。
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左から、Craif CTO 市川裕樹、総合メディカル株式会社 原田素子さん、ラジオDJ TOGGYさん、株式会社シンフォニア 亀山みゆきさん

コメントは一部抜粋です。

（亀山さん）
「実は私はがんサバイバーです。10年間にわたり、毎年人間ドックを受けてきたのですが、2020年に左の肺に、限りなくステージIIに近いがんが見つかりました。当時の先生は『検診では見つからなかったけれど、随分前からあったのでは』とおっしゃっていました。左の肺を半分失い、その2年後に右肺にも転移しました。ステージ IV での5年生存率は6％だったのですが、今は克服しまして、このようにがん啓発のイベントにも登壇しております。自分は大丈夫と思わず、ぜひ行動していただきたいです。」

（原田さん）
「調剤薬局は『町の保健室』のような役割があると思っています。そんな中でセルフメディケーションという形で、未病の段階で皆さんに早期発見を促す立場にもありますので、この機会に皆様にも知っていただけたら幸いです。」
「入院はもちろんのこと、働かれている方にとっては通院の日数も影響があります。副作用のケアも必要です。やはり仕事を抜けなければいけないので、肩身の狭い思いをされている方が多いです。早期発見してなるべく入院、通院期間が短いというのも重要だと思います。」

（TOGGYさん）
「私はラジオ番組の際に、マイシグナルを受検しました。尿を採って提出するだけなので簡単なのですが、そこからの2～3週間はどこかで結果について考えてしまいましたね。結果は大丈夫だったのですが、医療の進歩というのは素晴らしいと思います。身内にも検査を勧めましたね。」

（市川）
「自分は大丈夫と思い込まず、まずは検査行動に踏み出してもらいたいです。検査と早期発見の重要性を理解して、検査をしていただく人が一人でも増えると嬉しいと思っています。」

■ すい臓がん啓発プロジェクトin 福岡の発足背景と目的
　日本では「2人に1人ががんに罹患する」時代を迎え、がんの予防と早期発見は、医療費や生活の質にも直結する社会全体の重要課題です。中でも福岡県は、がん検診受診率が全国下位（※1）にとどまり、検診行動を促すきっかけが十分に届いていないことが課題となっています。また、多くのがん種の中でもすい臓がんは5年生存率がわずか8％（※2）と非常に厳しい現状にあります。2023年にはがん種別死亡者数で胃がんを抜いて全国3位となりました（※3）。すい臓がんは初期症状が乏しく、腫瘍マーカーの変動も見られにくいため、従来の検査では早期発見が極めて困難とされています。しかし、腫瘍が1cm以下の段階で発見できれば、5年生存率を80％以上に向上できることが分かっており（※4）、早期発見こそが最も重要な対策です。それにもかかわらず、こうした重要な情報は一般に十分知られていないのが現状です。Craifは、「すい臓がんが当たり前に早期発見される社会をつくる」というビジョンのもと、福岡の地域課題に向き合い、医療機関・薬局チェーン・企業と共に本プロジェクトを発足しました。
*1.都道府県別がん検診受診率（2022年国民生活基礎調査）
肺がん：44.4％（42位）、大腸がん：42.1％（39位）、胃がん：46.5％（37位）、乳がん：44.7％（34位）、子宮（頸）がん：42.6％（28位）
*2.国立がん研究センターがん対策情報センター 「全国がん罹患モニタリング集計 2009-11年生存率報告」
*3.厚生労働省「人口動態統計2023」
*4.Egawa S, et al : Japan pancreatic cancer registry；30th year anniversary. Pancreas 2012；41 : 985-992

■ Craifの福岡県での取り組みについて
　Craifは、2017年に共同創業者で当時 名古屋大学工学部 准教授の安井 隆雄（現・東京科学大学 生命理工学院 教授）と、当時 九州大学先導物質化学研究所 教授の柳田 剛（現・東京大学 大学院工学系研究科／工学部 教授）が発表した、尿中マイクロRNAを用いたがん早期発見に関する論文（※5）を技術ルーツとして2018年に創業しました。2022年には尿がん検査「マイシグナル」をリリースし、現在はすい臓がんを含む10種類のがんをステージ I から評価できる技術として発展しています。福岡県では、九州大学、九州大学別府病院、九州がんセンター、鹿児島大学などと共同研究を進めています。「マイシグナル」は県内60カ所以上の医療機関で導入されており、さらに、そうごう薬局、ドラッグストアモリ、新生堂薬局、ドラッグイレブンなど500店舗以上のドラッグストア・調剤薬局でも導入が急拡大しています。福岡を起点にした早期発見の普及が加速しています。今後も、福岡県の医療機関、企業、大学、行政など多様なステークホルダーと連携し、地域全体でがん早期発見モデルの構築を進めてまいります。
*5.「Unveiling massive numbers of cancer-related urinary-microRNA candidates via nanowires」（Science Advances, 2017）
■ すい臓がん啓発プロジェクト in 福岡 の詳細について
・概要
すい臓がん啓発プロジェクトは、早期発見が重要とされるすい臓がんに関して、各種取り組みを通じて知っておくべき情報を提供し、すい臓がんの早期発見につながる知識を深めていただき、すい臓がんの啓発を推進するプロジェクトです。

・主な取り組み
１.消費者向け啓発イベントの企画・運営
２.薬局店頭での啓発セミナーの実施
３.対策型検診（がん検診）の受診案内と受診促進
■ すい臓がん啓発プロジェクトの紹介ウェブサイトについて
プロジェクト発足背景、今後の取り組みの詳細は下記URLをご覧ください。
詳しくはこちら：https://suigan.jp/
■ Craifについて
　Craif（クライフ）は がん早期発見に取り組む2018年創業のバイオAIスタートアップです。尿をはじめとする体液から、DNAやマイクロRNAなど多様なバイオマーカーを高精度に検出する独自の解析技術基盤「NANO IP(R)︎（NANO Intelligence Platform）」とAI技術を融合し、がんの超早期発見・早期治療・早期復帰を可能にする革新的な検査を開発しています。バイオテクノロジーとAIの力を社会に広く届けることで、当社のビジョンである「人々が天寿を全うする社会の実現」を推進します。

【会社概要】
社名：Craif株式会社（読み：クライフ、英語表記：Craif Inc.）
代表者：代表取締役 小野瀬 隆一
設立：2018年5月
資本金：1億円（2024年3月1日現在）
事業：がん領域を中心とした疾患の早期発見や個別化医療の実現に向けた次世代検査の研究・開発、尿がん検査「マイシグナル(R)︎」の提供
本社：東京都新宿区新小川町8-30 THE PORTAL iidabashi B1F
URL：https://craif.com/
■「 マイシグナル・スキャン」について
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/41883/355/41883-355-c1ad5a0cce8ef305ef8e221e50cdc6fc-1339x963.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

「マイシグナル・スキャン」は、尿中のマイクロRNAを抽出しAIで解析することで、すい臓がんを含む10種のがんリスク*を、がんの種類別に、ステージ1から評価する検査です。尿を採取するだけで、体に負担なく検査することが可能です。

詳細はWebサイトをご覧ください。
https://misignal.jp/

「マイシグナル・スキャン」は医療機器ではありません。解析した情報を統計的に計算することによりリスクを判定するものであり、医療行為としてがんに罹患しているかどうかの「診断」に変わるものではなく、リスクが低いと判定された場合でもがんが無いまたは将来がんにかからないとは限りません。

※ 卵巣がん・乳がんは女性のみ、前立腺がんは男性のみ検査対象となります。



プレスリリース提供：PR TIMES

記事提供：PRTimes