【生活者実態調査/10年比較】“干渉しない家族がいい”7割、“人付き合いはわずらわしい”が女性で急増 10年で変わった、家族・人との“無理しない距離感”とは
花王株式会社(花王MKニュース)

「My Kao くらしラボ」にて、12月16日公開
花王株式会社では、暮らしに関わる定点調査を通じて、人々の生活意識や価値観の変化を継続的に追っています。このたび、10年間の調査データから見えた“家族との距離感”や“人付き合い”に関する価値観の変化をまとめた記事を、「My Kaoくらしラボ」(※1)にて2025年12月16日に公開します。
ここ10年で「インバウンド」「キャッシュレス決済」「AI」「地球沸騰化」など、暮らしを取り巻くキーワードは大きく変化しました。さらにコロナ禍の経験も、働き方や人との関わり方に大きな影響を与えました。
こうした社会変化の中で、家族や周囲の人との向き合い方はどう変わったのか。10年間の生活者実態調査をもとに、その実態を探りました。
【主な調査結果のポイント】
●「家族のコミュニケーションは良好」は約8割:協力しあう関係が定着
●「干渉しない家族がいい」が7割:自分ファーストな家族像が浮き彫りに
●「人付き合いはわずらわしい」が女性で急増:無理をしないつながり方へ
【調査概要】
「生活者の暮らしに関わる意識と行動調査」
2014年、2016年、2018年、2020年、2022年、2024年(各年9月)/インターネット調査/首都圏在住20~60代既婚男女/2014年1,796人、2016年1,821人、2018年1,910人、2020年1,892人、2022年1,811人、2024年1,811人
●家族のコミュニケーションは約8割が「良好」:協力しあう関係が定着
「現在の生活に満足していますか」との問いに「そう思う」「ややそう思う」と答えた人の割合は、10年間でほぼ横ばい。既婚男性で約6割、既婚女性で約7割を保っています。家族とのコミュニケーションについては、男女とも約8割*は良好と考えています。比較すると女性の方が男性より年代を問わず割合がやや高い傾向が見られました。
*「家族とのコミュニケーションは良好である」の問いに「あてはまる」「どちらかといえばあてはまる」と答えた人の合計
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「家事の分担をしている」「子育ての方針を夫婦で話し合う」といった項目は、男女ともに右肩上がりで10年前より10%以上スコアが伸びています。「ワンオペ」という言葉も生まれましたが、女性1人に偏りがちだった家事や育児も家族でシェアすることが定着してきました。特に今の40代以下は男性も中学・高校で家庭科を学んでいる世代。共同で家庭運営をしていくという考え方が当たり前になってきたと思われます。家族の仲が良好な背景の一つには、男性の家事・育児への参加や協力する姿勢の変化があると考えられます。
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●「干渉しない家族がいい」が7割:自分ファーストな家族像が浮き彫りに
「家族のコミュニケーションは良好である」と同様に「家族との時間は大切だ」と考える割合も男女ともに86%(2024年)と高い結果でした。一方で、「お互い干渉しない家族がいい」と答える割合は、男性で53%(2014年)から71%(2024年)、女性で59%から74%と大きく伸びています。「家族も大切だが自分のことを優先させたい」と考える割合は、女性が10年間で15%アップし60%になり、家族を優先しがちだった時代から意識が大きく変わってきていることがわかります。結婚・出産後も働き続ける女性は、年々増え続けています。家族も「やってもらう」のではなく「自分でできることは自分でする」と自立・協力するようになり、加えて女性の「自分のことにも時間を使いたい」との思いが、家族との適正な距離を求めることにつながっているのではないでしょうか。
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●「人付き合いはわずらわしい」が女性で急増:無理をしないつながり方へ
家族との距離感をはかるのと同じように、人との付き合い方にも変化が見えます。特に女性で「人付き合いはわずらわしい」と感じる人の割合が増加し、「人とのつながりを積極的に持ちたいと思っている」割合は大きく減少しました。
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コロナ禍では人との接触が制限されて、人付き合いにも大きな影響がありました。無理して付き合っていた人とは疎遠になるなど、人との関係を見直すきっかけになったという声もありました。またフルタイムで働く人が増えたからか、時間に余裕がなくちょっとしたおしゃべりの付き合いが減ったり、SNSでの情報過多が人付き合いのストレスや気疲れを増幅させたりしているのかもしれません。
一方で、協調性を大切にする意識は、変わらず高いままです。直接会う機会は減っても、SNSやオンラインツールといった、時間や場所を選ばずに人とつながる手段が増えました。そうした環境の変化が、互いに無理をしない関係性を保つ助けになっているのかもしれません。手段は変われど、人とうまくやっていくために協調することは、廃れない価値観なのではないでしょうか。
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今回は人との付き合い方についてクローズアップしましたが、この10年間に「無理しない」という大きな流れができたように思います。家族も大切だけどまず自分のことを優先的に考えたい家族関係や、気疲れしない人づきあいを求める「自分ファースト」な価値観。自分を尊重し大切にするようになった背景には、「男だから」「女だから」というジェンダーが背負ってきた役割が薄れてきたことが考えられます。肩の力を抜いて、自分らしく無理をしない。最近ブームの「推し活」も、その流れの一つです。自分らしさを肯定しジェンダーや年齢に関係なく、自分の好きな趣味をより積極的に楽しむ人が増えました。
今は家族や人とのつながりは、「深さや広さ」よりもお互いの「心地よさ」が重視される時代。自分も相手も無理せずに、近すぎず遠すぎない距離感をとっている。それを探ることが、これからのこころ豊かな暮らしにつながっていくのかもしれません。
詳しくは以下URLをご確認ください。
▶ My Kaoくらしラボ 「無理をしない人付き合い 10年で変化した家族・人との距離感」
https://my.kao-kirei.com/kurashi-labo/special/014/
(2025年12月掲載)
※「My Kao くらしラボ」の説明
花王が運営する双方向のデジタルプラットフォーム「My Kao」内にある生活情報サイト。生活者一人ひとりの暮らしを見つめる長年の生活者研究から得られた知見を元に、家事・美容・健康などいまの暮らしに役立つハウツー情報や、これからのこころ豊かな暮らし、社会を考えるための情報を生活者視点で発信しています。
「My Kaoくらしラボ」
https://my.kao-kirei.com/kurashi-labo/ プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes