2025年の賃貸市場におけるニーズ変化とトレンドの分析
リーシング・マネジメント・コンサルティング株式会社

「2025年の賃貸市場におけるニーズ変化とトレンドの分析」調査結果を発表。
リーシング・マネジメント・コンサルティング株式会社(以下、LMC、本社:東京都港区、代表取締役社長:齊藤晃一)は、本日12月17日(水)、最新の賃貸住宅市場動向を分析した「2025年の賃貸市場におけるニーズ変化とトレンドの分析」の調査結果を公表しました。
本調査は、2025年11月6日(木)~11月30日(日)の期間に、首都圏(1都3県)の賃貸不動産仲介担当者374名を対象に実施したアンケートの集計結果をもとにしています。
【調査トピックス】
本調査では、契約手続きのDX推進、来店客の予算感、テレワークを前提とした住まい探しの動向、リノベーション物件に対する賃料評価など、賃貸市場における重要トピックスが明らかになりました。
■電子契約の利用割合が着実に拡大、契約DXは「定着フェーズ」へ(図表1.)
・図表1.店舗における電子契約の比率
賃貸借契約における電子契約の利用割合が増加傾向にあります。
「契約の5割以上が電子契約」と回答した割合は前回(2025年1月)調査時から5.5ポイント上昇した一方で、「1割にも満たない」とする回答は7.9ポイント減少しており、電子契約の活用が着実に進捗。
法改正とコロナ禍を契機に導入が進んだ電子契約は、利便性や業務効率の高さが評価され、定着しつつあると考えられます。
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図表1.店舗における電子契約の比率
■家賃相場上昇を背景に、来店客の「予算引き上げ」が顕在化(図表2.~5.)
・図表2.来店客の賃料予算
昨今の家賃相場上昇を受け、2024年と比較して来店客の「賃料予算が上がっている」と感じる仲介担当者は4割超となり、前回調査からは5.9ポイント上昇しました。
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図表2.来店客の賃料予算
・図表3.賃料予算の上昇額
賃料予算の上昇額については、単身が平均8,460円、ディンクスが平均10,683円、ファミリーが平均13,597円となり、相場上昇を前提に、現実的な調整を行っている姿勢がうかがえます。
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図表3.賃料予算の上昇額
・図表4.、図表5.賃料交渉の発生割合と交渉額
賃料交渉が10%以上(10件に1件以上)発生するという回答が3割超となりました。減額を希望される金額については5%未満という意見が半数近く挙がっているものの、6~10%(10万円の家賃に対して6,000~10,000円)の減額を希望されることが多いという意見も2割前後となり、家賃交渉が日常的に行われている状況と考えられます。なお、発生割合・減額幅ともに属性による有意な差は見られませんでした。
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図表4.賃料交渉の発生割合
[画像5:
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図表5.減額を希望されることが多い賃料水準(もとの賃料を100%とした場合の割合)
■テレワークは縮小せず「定着」、住まい選びの前提条件に(図表6.~7.)
・図表6.、図表7.テレワーク想定での部屋探しの割合
テレワークを想定した住まい探しの割合は、引き続き「1~4割程度」が中心となっており、「1割未満」とする回答は前回調査からわずかに増加している結果となりました。
現在の比率はコロナ禍の2022年6月時点とほとんど変わらない水準であることから、テレワークは一過性のトレンドではなく、働き方の選択肢として定着していると考えられます。
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図表6.テレワーク想定での部屋探しの割合
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図表7.テレワーク想定での部屋探しの割合(推移)
■フルリノベーション物件の適正賃料は「新築の8~9割」が主流(図表8.~9.)
・図表8.、9.リノベーション物件の紹介頻度、適正賃料
リノベーション物件の紹介頻度については、「紹介物件のうち10~30%程度」との回答が82.8%を占め、一定数が安定的に市場に供給・紹介されている状況が確認されました。
また、フルリノベーション物件の賃料水準については、「新築物件の80~95%程度が妥当」と考える仲介担当者が多く、内装・設備の更新内容や商品企画次第で、十分に賃料競争力を確保できることが示唆される結果となりました。
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図表8.リノベーション物件の紹介頻度
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図表9.フルリノベーション物件の適正賃料水準
上記調査結果は一部を抜粋したものです。
当該調査レポートの全調査結果は、下記URLよりダウンロード可能です。
https://lmc-c.co.jp/wp/wp-content/uploads/2025/12/lmc_releace_20251217.pdf
【都心5区の賃貸住宅市場推移と最新動向】
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♦東京都心5区(千代田区・中央区・港区・渋谷区・新宿区)の人口推移および賃貸マンションの坪単価推移(2025年10月時点) ※築10年以内のRC・SRC造 マンションタイプ (LMC調べ) ♦各月1日現在の推計人口 ※出所)東京都HP
■都心5区の賃貸住宅市場推移と最新動向
東京都心5区(千代田区・中央区・港区・渋谷区・新宿区)の人口推移および賃貸マンションの坪単価推移(2025年10月時点)を分析した結果、以下のような動向が見られました。
2020年3月までは転入超過が続き、賃貸需要が堅調に推移していたが、コロナ禍を境に状況が大きく変化。テレワークの普及に伴い郊外への移住が進み、都心部の人口は転出超過へ転じ、賃貸マンションの空室率上昇・募集賃料の下落が発生。
2024年6月以降で募集戸数の減少が続いており、2025年10月時点では坪単価が2,000円以上の上昇。
建築コストの上昇や分譲マンション価格の高騰を背景に、賃料上昇が続く局面となっています。
【リーシング・マネジメント・コンサルティング(株) 事業概要】
当社は、不動産市場に特化したコンサルティングカンパニーとして、J-REIT、不動産ファンド、機関投資家などのプロオーナー向けにリーシング戦略と資産価値向上を支援しています。市場データと独自の分析ツールを活用し、賃料の適正化、稼働率向上、ポートフォリオ戦略の最適化を実現するコンサルティングサービスを提供しています。
リーシング最適化の視点から、マーケット調査、テナントニーズの分析、成約率向上のためのプロモーション施策を企画・実践し、クライアントの投資成果向上に貢献します。また、「データ分析」「反響分析」「テレマーケティング」などの手法を掛け合わせ、精度の高いリーシングマネジメントを実施します。
当社は、プロオーナーの利益を最優先に考え、データドリブンなアプローチと実践的なコンサルティングで、不動産投資市場における新たな価値創造を推進してまいります。
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記事提供:PRTimes