女性の健康課題と働き方に関する意識・実態調査
株式会社エムティーアイ

~生理やPMS、更年期などによって働く女性の8割以上が仕事への影響を実感!妊娠・出産に伴い働き方を変えたいと考えた人は約7割にのぼる結果に~
(株)エムティーアイが運営する、すべての女性の一生に寄り添うウィメンズヘルスケアサービス『ルナルナ』では、定期的にサービス内でさまざまな意識調査を行い「ルナルナ通信」として発信しています。
Vol.68では、「女性の健康課題と働き方に関する意識・実態調査」を実施し、生理痛や月経前症候群(以下、「PMS」)、更年期、妊娠・出産といった女性の健康課題が、働き方にどのように影響しているのかを明らかにし、その結果をお届けします。
今回の意識・実態調査では、働く女性の8割以上が、女性の健康課題による仕事への影響を自覚しており、また、それらの症状によって10人に1人が転職や退職、異動など働き方を変更していることがわかりました。さらに、妊娠・出産に伴い働き方の変更を考える女性は約7割にのぼることも明らかとなり、個人の問題としてだけではなく、女性のキャリア形成という観点から社会全体で見つめなおす必要性を実感する結果となっています。
本調査結果が、女性のキャリアと健康課題の関係性を改めて考えるきっかけとなり、立場の異なる人々の相互理解が深まる一助となることを願っています。
調査実施時期:2025年10月31日(金)~11月4日(火)
調査方法:『ルナルナ』、『ルナルナ 体温ノート』、『ルナルナ ベビー』にて調査 有効回答数:女性3,601名
■8割以上が、女性の健康課題によって仕事に影響があると回答!集中力・判断力低下の一因に。
Q. あなたは生理痛などの月経随伴症状や月経前症候群(PMS)、更年期症状などの女性の健康課題について悩んだことはありますか / Q. 特に、どのような症状に悩んだことがありますか。(複数選択可)
まずは、月経随伴症状やPMS、更年期症状などの女性の健康課題に悩んだことがあるか聞いたところ、「ある」と回答した女性は8割以上にのぼりました。特に「生理痛(腹痛や頭痛)などの月経随伴症状」は82.2%、「月経前症候群(PMS)」は70.6%となり、多くの人が月経に伴う不調で悩んでいることがわかります。
Q. 生理痛などの月経随伴症状や月経前症候群(PMS)、更年期症状などの女性の健康課題によって仕事に影響が出たことはありますか。/ Q. 生理痛などの月経随伴症状や月経前症候群(PMS)、更年期症状などの体調不良があったとき、仕事にどのような影響がありましたか。(複数回答可)
それらの症状によって仕事に影響が出たことがあるかを聞いてみると、「よくある」23.5%、「たまにある」61.1%を合わせると、8割以上の働く女性が仕事への影響を自覚していることがわかります。
具体的な影響としては、1位「集中力・判断力が低下した」84.6%、2位「業務の質が下がった」56.8%、3位「対応できる業務の量や時間が減った」27.9%が上位に並びました。
生理痛やPMSなどの症状自体は個人の悩みと捉えられるかもしれませんが、痛みや不調によって集中力や判断力が落ちると、仕事のミスや生産性の低下につながることもあります。だからこそ、こうした問題を個人だけのものにせず、職場全体で理解し合うことが大切ですね。
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■生理休暇の利用率は2割以下!有給or欠勤?休む際のハードルは職場環境により異なる結果に
Q. それらの症状を理由に仕事を休んだことはありますか。/ Q. 前問で「休んだことがある」と回答した方にお伺いします。どのように休みをとったか教えてください。
働く女性の多くが健康課題によって仕事に影響が出ていると回答していますが、そういった症状があるときに仕事を休んだことがあると回答した人は33.7%にとどまりました。大半が、仕事への影響を感じながらも休むという選択肢をとっていないことがわかります。
「休んだことがある」と回答した人を対象に、どのように休みをとったかを聞いてみると、最も多い回答は「有給を利用した」51.4%となり、生理休暇に関しては、有給・無給を合わせて17.4%と2割以下でした。
雇用形態別にみると、正規雇用の場合は有給を利用した人が60.3%と全体よりも増え、非正規雇用の場合は欠勤したと回答した人が55.6%に上りました。
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Q. 生理休暇や職場独自の休暇制度を利用しなかった理由を教えてください。
生理休暇や職場独自の休暇制度を利用しなかった人にその理由をたずねると、「利用できる制度がないため」42.5%が突出して多い結果となり、女性の健康課題に伴う休暇制度などはまだまだ浸透していない現状がうかがえます。また、「制度を利用すると無給になるので余っている有給を使う方がいい」というコメントも目立ちました。
次に多い回答として「制度を利用することに心理的に抵抗があったため(恥ずかしい、申し訳ないなど)」21.0%があがりました。自由回答では「上司が男性だと言いづらい」「制度はあっても前例がなく利用しづらい」などの声もあり、制度と実態にはギャップがあることがうかがえます。
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■健康課題によって働き方を変える女性は約1割、検討したことがある人は6人に1人
Q. 女性の健康課題に伴う症状により転職や退職、異動など働き方を変更した経験はありますか。※複数回ある方は、直近の経験をご回答ください。
続いて、女性の健康課題によって転職や異動など、働き方を変えた経験があるかを聞いてみました。
「そのような経験はない」が最も多く、89.3%となり、「転職した」割合は、4.6%、さらに「退職した」割合は2.2%、「勤務時間を変えた」割合は1.9%となりました。
また、「そのような経験はない」と回答した人のうち、実行はしなかったが働き方の変更を検討したことはあると回答した人は16.1%と、約6人に1人いる結果となりました。働き方の変更を検討することは、人生においても大きな決断に直結することを考えると、この6人に1人という数字は決して少なくないと感じます。実行しなかった理由としては、働き方を変えた場合の経済的な不安や、人手不足の職場への申し訳なさ、影響の出る時期が限定的なため働き方の変更を決断するには至らなかったことなどがあげられました。
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■4割が月経随伴症状により働き方の変更を検討。勤務時間の負担や迷惑をかけたくないという背景も。
Q. 転職や退職、異動など働き方の変更・検討につながった主な健康課題は何ですか。/ Q. 転職や退職、異動などの働き方の変更を選択した、または検討した理由を教えてください。(複数回答可)
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働き方の変更・検討につながった健康課題としては「生理痛(腹痛や頭痛)などの月経随伴症状」41.3%が最も多く、次いで「月経前症候群(PMS)」27.9%となりました。
また、働き方を変更(検討含む)した理由としては1位「通勤や長時間勤務が負担になったため」43.6%、2位「周囲に迷惑をかけるのが心苦しかったため」42.1%、3位「業務の質を維持できなくなったため」36.5%となり、上位の理由には同程度の割合で回答が集まったことからも、直接的な理由があるというより、業務の負担や精神的な負担などさまざまな要因が影響し合って判断に至っていることが推測されます。健康課題によって働き方を変えた女性からは、その際に苦労したエピソードも寄せられましたのでその一部を紹介します。
★上司に生理のことが理解されなかったことや、中小企業のため少人数でシフトを組んでいたため、休むという選択肢がなかなか取れず、退職に至るまで解決策を考える余裕もなくなったこと
★接客業だったとき、生理の時も立ち続けてずっと笑顔で仕事することが大変だったのでピルを4年飲んでいた。しかし子供を望むようになり、ピルを辞めたいが、仕事のクオリティを維持出来ないので事務職に転職した
★コールセンターの契約社員として勤務していたが、顧客対応に追われ生理2日目など一番ピーク時にトイレに行けず経血が椅子に漏れたりなど嫌な場面がありました。気付いた人がウェットティッシュをくれたりしました。理解してくれる人ばかりではない為、50歳過ぎて生理がまだある事が、今も本当に嫌で仕方ないです。
★転職前は仕事で充実感を感じていて、それが生きがいだった。転職をし、通院したり、規則正しい生活ができるようになった一方で、仕事のやりがいは感じられなくなり、自分にとってベストな働き方はなんなのかをとても悩んでいる。
★収入が一気に減るためメンタル的にも落ち込んで心療内科に通ったりしていた。
★『頑張れない人』という嫌味を直接言われたりしたのが、辛かった
これらのコメントからも、女性の健康課題による働き方の変更の背景には、単なる体調の問題だけでなく、職場での理解不足やそれに伴うストレスなども深くかかわっていることがうかがえ、症状の改善と、誰もが安心して働ける環境づくりは両軸で進めていく必要があると改めて考えさせられます。
■就職・転職の際の職場選びでは、約8割が女性の健康課題への理解を重視!
Q. 就職や転職などを考える際、女性の健康課題に理解のある職場であるかを重視しますか。
続いて、現在就労中ではない人も含めて全体に、就職や転職などを考える際に女性の健康課題に理解のある職場であるかを重視するか聞いてみると、年代を問わず実に8割の女性がそうした環境を重視すると回答ました。
ライフステージによってさまざまな健康課題を抱える可能性がある女性にとって、それらへの理解度は職場選びの際の大事な基準となっていそうです。
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■妊娠・出産を機に約7割が働き方の変更を検討!考えた時期としては「妊娠中」が最多。
Q. ここからは妊娠・出産と女性のキャリアについてお伺いします。妊娠中や産休・育休中、または復職直後に転職や退職、異動など働き方を変えたいと考えたことはありますか。/ Q. 働き方を変えたいと考えたのはいつの時期ですか。※複数ある場合は、直近の経験にてご回答ください
また、妊娠中や産・育休中、または産後に働き方の変更を考えたことはあるかを質問してみると、月経随伴症状などの女性の健康課題の際は約1割だったのに対し、なんと約7割の人が「はい」と回答しました。
考えた時期としては「妊娠中(産休前)」51.3%が最も多く、過半数を占めました。妊娠中は、つわりや出血などの妊娠初期症状によって業務に影響が出ることが多かったという声が複数あがりました。生理休暇や、出産予定日の6週間前から取得が可能な産前産後休暇(産休)は法的にも企業に義務付けられています。しかし、産休前のつわりなどによる体調不良の際に利用できる制度は一般的に整っていないため、現状のサポートでは実態に追いついていないのかもしれません。
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■妊娠・出産を機に「勤務時間の変更」、「退職」、「転職」を決断する女性が約5割に。
Q. 実際に実行した内容を教えてください。
妊娠・出産に伴って働き方を変えたいと考えた人に、実行した内容を聞いてみました。前半で紹介した月経随伴症状やPMSなどの健康課題による働き方の変更の際は、検討しただけで実行しなかったという割合が8~9割だったのに対し、今回は約6割が何らかのアクションを起こしていることが明らかとなりました。妊娠・出産による生活への影響の大きさが改めてうかがえます。
詳しく見てみると、実行した内容としての1位は「勤務時間を変更した」20.1%、2位は「退職した」19.3%、3位に「転職した」11.4%が並びました。非正規雇用の場合は約4割が退職を選んでいます。
妊娠・出産に伴い働き方を変えた人から、当時大変だったという詳しいエピソードが寄せられていますのでその一部を紹介します。
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★妊娠は病気ではないと言う圧力があった。
★とにかく妊娠2カ月からつわりが酷かったので、休職か退職かで悩みました。ほぼ安定期に入る頃まで3カ月寝たきりになっていたので第2子、第3子の時は迷わず退職しました。
★妊娠期間が意外と大変で、急遽異動させていただいて、申し訳なかった。
★私が育休から復帰した13年前は時短勤務もなく、復帰直後から8:30-17:30勤務。残業も当然で20時に帰宅していました。夫も19時以降の帰宅。協力し合っても、初めての育児でもあり、あまりにも過酷で続けることができませんでした。
★子育て中で自由な時間が少ない中で、転職活動に集中することが難しかった。
★育休復活後から育児時間を取得していたが、保育園に通っている子供が頻繁に発熱や感染症などを患い、有休を取らざるを得ず、ただでさえ短時間勤務なのに、さらに仕事のパフォーマンスを上げなければいけなかったのが大変でした。
★管理職は迷惑をかけてしまうと思い短時間勤務希望したらパートとして働かなくてはならなかった。
今回の調査を通して、多くの女性にとって、健康課題が働き方に影響していることが改めてわかりました。生理痛やPMS、更年期症状によって転職や退職、異動など働き方の変更を決断した人は少数派ではありましたが、妊娠・出産をきっかけに働き方を変えることを考えた女性は約7割いるという結果は、これから就職や結婚、出産などのライフステージを迎える人にもぜひ知っておいて欲しいと思います。
また、働く上での「健康課題」とは単に症状の話だけでなく、職場の理解や利用できる制度の整備といった環境も含まれることを実感する結果となりました。ホルモンの変動によって起こる健康課題をゼロにすることはできませんが、だからこそ相互理解を促すことでより自分が望む働き方を実現できる人を増やすことができるのではないでしょうか。今回の調査結果が、一人でも多くの女性が自分らしく働くためのヒントとなることを願っています。
≪ 関東中央病院 産婦人科医長 岡部葉子先生からのコメント ≫
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働く女性の8割が、月経随伴症状や更年期などの女性の健康課題によって仕事へ影響を感じているという今回の調査結果を受けて、改めてこれらの健康課題は個人の問題として見るのではなく、社会全体で認識し、解決していく必要性を感じました。
女性はどうしてもホルモンの変動によりライフステージごとに様々な健康課題が出やすいです。多くの方が辛い症状に悩まされるだけでなくその為に働き方の変更まで検討している、そして妊娠出産に至ってはご自身の体調のみが理由ではないにしても6割の方が実際に働き方を変えているという結果は多くの方に知っていただきたい現状だなと思いました。
女性に限らず、多くの働く人が何らかの健康課題と向き合っています。今回の結果が、健康課題を抱えていても、誰もが働きやすい社会を実現するきっかけになることを願います。
『ルナルナ』は今後も、「FEMCATION(R)(フェムケーション)※1」を通じて、年齢や性別を問わず誰もが、女性のカラダやココロについて正しく学べる機会を創出し、あらゆる女性たちが、より生きやすく、暮らしやすく、働きやすい社会の実現の一助となることを目指します。
◆『ルナルナ』について:
https://lnln.jp/
生理日管理をはじめ、初潮前後の心身のサポートから、妊活・妊娠・出産・更年期、ピル服薬や医療機関の受診支援※2まで、すべての女性の一生に寄り添うウィメンズヘルスケアサービス。アプリの累計ダウンロード数は2,200万以上(2025年6月時点)で、蓄積されたビッグデータを用いて、独自の予測アルゴリズムを確立し、より精度の高い排卵日予測も可能※3です。また、女性のカラダとココロの理解浸透プロジェクト「FEMCATION」を通して学びの場を創出するなど、社会全体で寄り添いあえる環境づくりに取り組んでいます。
2025年11月にサービス提供開始から25周年を迎え、“世界でいちばん、あなたのことを知っている。”の新ステートメントを発表。自治体と協働したプレコンセプションケアの推進や妊活支援に注力するなど、社会と連携しより多くの女性が自分のカラダと向き合えるための取り組みを推進しています。
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※1:「FEMCATION」は(株)エムティーアイの登録商標で、FEMALE(女性)とEDUCATION(教育)を
掛け合わせた造語です。
※2:医療機関の受診サポート『ルナルナ メディコ』・『ルナルナ オンライン診療』
https://sp.lnln.jp/brand/services/for_doctor
ピルのオンライン診療『ルナルナ おくすり便』
https://okusuri.lnln.jp/s/lp/lunaapp_okusuri_lp/okusuri_main/index.html
※3:排卵日予測に係るニュースリリース:
https://www.mti.co.jp/?p=22438
※『ルナルナ』は(株)エムティーアイの登録商標です。
プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes