住宅用火災警報器に関する実態調査
一般社団法人日本火災報知機工業会

設置義務化から約20年、見た目は変わらなくても劣化約70%が「設置から10年で交換」を知らない「まだ動くから大丈夫」69.5%という過信が住宅防災の死角に
一般社団法人日本火災報知機工業会(会長:板倉秀樹/東京都台東区)では、設置から10年以上が
経過した住宅用火災警報器(以下、住警器)の点検および本体交換を推奨する啓発活動を行っています。
住警器は、2006年に新築住宅を対象として設置義務化がスタートし、その後すべての住宅へと対象が拡大されました。設置義務化から約20年が経過した現在、多くの住宅で電池切れや経年劣化による故障が発生しやすい時期に入っています。
総務省消防庁では、住警器について、定期的に作動確認を行うとともに、設置後10年を目安に本体を交換することを推奨しています。当工業会(火報工)においても、この方針を踏まえ、定期点検と10年を目途とした本体交換を呼びかけています。
住警器は火災の早期発見につながる重要な装置であり、正常に作動するかどうかが被害の大きさを左
右します。
[画像1:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/178261/2/178261-2-5644115cac75ae5334604cb805751c44-1749x976.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像2:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/178261/2/178261-2-8f42338402952d16f08cdd40de41994d-1890x1077.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
超高齢社会の進行に伴い、住宅火災による被害は高齢者に集中する傾向が強まっています。
令和6年中の住宅火災による死者数(放火自殺者等を除く)は1,030人(対前年比7人増、同0.7%増)であり、そのうち65歳以上の高齢者の死者数は779人で全体の75.6%(令和7年版消防白書より)にのぼり、住警器が正常に作動するかどうかが生死を分けるケースも少なくありません。当工業会では、住警器の役割や点検・交換の重要性について、分かりやすく継続的に情報発信していく必要があると考えています。
以上を踏まえ、このたび当工業会では独自に、「住警器の点検実施状況や電池切れ・故障の実態
調査」を実施しました。以下、その結果を公表します。
この件に関するマスコミの方のお問い合わせ
一般社団法人 日本火災報知機工業会 電話 03-3831-4318(担当/河合)
mail:kawai@kaho.or.jp
調査内容 : 住宅用火災警報器に関する実態調査
調査実施期間 : 2025年6月20日~7月14日
調査手法 : 郵送による書面調査
対象者 : 2006年4月~2014年3月の8年間に建てられた新築戸建住宅在住者で
住警器設置個数が1個以上の計880名(住警器5,016台)
■設置義務の認知と交換行動の乖離
設置義務は知られている一方で、「交換」は行動につながっていない
[画像3:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/178261/2/178261-2-ebc7d93ad5326e9710b9625878a7ff66-2283x868.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像4:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/178261/2/178261-2-1690e7a340c630fc323b611be6e3d9c8-2287x824.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
住警器について、寝室や階段等への設置義務を「知っていた」と答えた人は65.0%にのぼり、設置に関する認識は一定程度浸透していることが示された。一方で、「設置後10年を目安に交換する」という推奨については、71.1%が「知らなかった」と回答している。
この結果から、「設置しなければならない」という認識は広がっている一方で、「設置後10年を目安に交換する」という認識までは十分に浸透していない実態が示された。
■交換行動を妨げている意識の実態
「まだ正常に動いていると思う」69.5%が、交換を後回しにしている
[画像5:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/178261/2/178261-2-98d39c94052b318c7379d87f688c20ff-2363x1125.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像6:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/178261/2/178261-2-9392bea6f320859d975670503a709d2a-2311x1087.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「設置後10年を目安に交換すること」が推奨されていることを知った後、すぐに交換しようと思うかという設問に対して、「早めに交換しようと思う」との回答は18.3%にとどまった。
さらに、「そのうち交換しようと思う」「交換しようとは思わない」と回答した人(81.5%)を対象に、早めに交換しない理由を尋ねると「まだ正常に作動していると思うから」69.5%という結果に。約7割が点検を行わないまま、「動いているはず」「大丈夫だろう」という自己判断で交換を先送りしている実態がうかがえる。
一方で、「自分では取り外し・取り付けができない」9.5%、「購入先が分からない」6.1%といった理由から、交換の必要性を感じていても、作業面や情報面のハードルによって行動に移しにくい層が一定数存在していることが推測される。
■点検方法の認知と実施状況
点検方法を知らない人が66.9%、知っていても定期点検は2割未満
[画像7:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/178261/2/178261-2-59e5abac1ecdedc21c0074a26983a1ae-2363x1125.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像8:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/178261/2/178261-2-31550743368bc73f73d9f97637fdd267-2318x1000.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
住警器の点検は、本体に付いているボタンを押す、または紐を引くことで、正常に作動するかどうかを確認することができる。点検方法について「知っている」と回答した人は32.6%にとどまり、66.9%が「知らない」と回答している。さらに、点検方法を知っている人の中でも、定期的に点検している人は18.1%と2割未満にとどまり、52.6%が「設置後に数回程度」と回答している。この結果から、点検方法を知っていても、作動確認が日常的な行動として定着していない状況がうかがえる。
■火災以外でも鳴ることを知らない人が72.6%
電池切れ・故障の警報が、正しく理解されていない可能性
[画像9:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/178261/2/178261-2-c1ccac2162748c69254f371de5ae9ed6-2339x889.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
住警器は、火災時だけでなく、電池切れや故障といった異常が起きた場合にも警報音で知らせる仕組みになっている。しかし、「火災以外でも警報音が鳴ること」を知らなかった人が72.6%にのぼり、警報音の意味が十分に理解されていない実態が明らかになった。警報音が鳴った際に、その意味を正しく理解できなければ、電池切れや故障といった異常が見過ごされ、必要な対応が取られないまま使用が続けられると、火災発生時に警報器が作動しないリスクにつながるおそれがある。
警報音は「誤作動」や「雑音」ではなく、「異常を知らせるサイン」であるという認知が、いまだ十分に共有されていない状況である。
■経過年数別の点検結果
年数が経過するほど、「電池切れや故障等で鳴動せず」の割合が高まる
[画像10:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/178261/2/178261-2-e90815f2694ab1b82c1fd047bd3c4761-1971x1077.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
住警器は、設置からの年数が経過するほど、「電池切れ」「故障」「鳴動しない」といった非正常状態の割合が高まる傾向にあることが確認された。経過年数別にみると、2025年調査では、非正常状態の割合が19年経過で12.4%となり、2022年調査時の16年経過で8.7%という結果と比較して増加していることが確認された。
住警器は外観から劣化や異常が分かりにくいため、異常に気づかないまま使用され続けているケースもあると考えられる。その結果、「設置してあるから大丈夫」という認識のまま使用され、万一の際に警報が作動しないリスクにつながるおそれがある。
■全体のまとめ
今回の調査結果から、一般社団法人日本火災報知機工業会では、住警器の「設置」だけでなく、「点検」や「交換」といった設置後の行動が十分に浸透していない実態が改めて明らかになったと受け止めている。
「設置後10年を目安に交換する」という推奨を知らない人が多く、知っていても「まだ動いていると思うから」と交換を先送りしている人が多数を占めるなど、住警器の寿命に対する理解が十分に共有されていない状況が推測される。また、点検方法の認知や点検頻度も低く、点検が生活習慣として定着していない実態も明らかになった。
住警器は正常に作動していることが前提となる機器であり、点検や交換が行われないまま使用を続けると、万一の際に警報しないおそれがある。
このような実情を踏まえ、当工業会では、消防機関等が実施する啓発活動への積極的な支援をはじめ、公式ホームページやXを通じた情報発信を継続するとともに、今後もSNS広告やウェブ広告出稿を行い、点検・交換の必要性について強く訴えていく考えである。
プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes