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田中貴金属工業、焼結金(Au)接合技術「AuRoFUSE(TM)プリフォーム」の転写技術を確立

株式会社田中貴金属グループ

田中貴金属工業、焼結金(Au)接合技術「AuRoFUSE(TM)

直接バンプ形成が困難な複雑形状の基板への適用を可能に


 田中貴金属の産業用貴金属事業を展開する田中貴金属工業株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長執行役員:田中 浩一朗)は、焼結金(Au)接合技術「AuRoFUSE(TM)(オーロフューズ)プリフォーム」において、金バンプ※1の転写技術を確立したことを発表します。本技術により、複雑な構造の半導体チップやサブストレート※2に対してもAuRoFUSE(TM)プリフォーム(以下、金バンプ)形成を行うことができます。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31501/103/31501-103-ed676726f5a8422a2ab2ec5f99d029f0-1088x811.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
<作製した金バンプ転写基板>
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31501/103/31501-103-c55b7388d60d7cf9b954114286040941-1166x876.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
<転写後の金バンプ>

■金バンプを転写できることによるメリット
 本技術は、事前に金バンプが形成された基板(以下、転写基板)を作製し、そこから対象の半導体チップやサブストレートへバンプを転写する方法です。転写基板として用いるシリコン基板に開口を設け、その開口部に金バンプを形成します。金バンプを開口部全体に充填するように形成することで、基板に保持され、ハンドリング中に金バンプが脱落する心配がありません。一方、転写時には加熱により金バンプが収縮し、開口部と金バンプの間にわずかな隙間が生じます。このため、垂直方向の力を与えることで、容易に引き抜くことが可能です。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31501/103/31501-103-5135a0940b0dcc99fcce81480e9e5a03-3900x1038.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 従来の金バンプ形成プロセスは、対象の半導体チップやサブストレートに直接バンプを形成する方法であるため、凹凸や貫通孔など複雑な形状を持つ対象物には、レジストの高さが安定しないなどの課題があり、対応が困難でした。
 今回の転写技術では、金バンプを別で作製し、目的の箇所にのみ金バンプを転写することができるため、複雑な形状にも適用が可能となります。また、剥離液などによるダメージが懸念され、フォトリソグラフィ※3工程に通しづらい半導体チップやサブストレートにも対応できるようになります。

【転写基板の作製および転写・接合プロセス】
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31501/103/31501-103-1f8773812d567c8bb536a4844aa96d38-3900x2578.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


1. 転写基板として、シリコン基板を準備
2. シリコン基板上にフォトレジストを塗布
3. 目的のパターンへ露光現像する
4. シリコン基板にエッチングで穴をあける
5. スキージなどを用いてAuRoFUSE(TM)を埋め込む
6. AuRoFUSE(TM)を常温・真空下で乾燥させ、レジスト上の余分な金粒子をかき取る
7. レジストを剥離すると転写基板ができる
8. 金バンプを形成したい対象(半導体チップやサブストレート)を転写基板に当て、10MPa、150℃、1分の加圧加熱を行う。その後、垂直に基板を持ち上げると金バンプが転写される
9. 転写後の基板を20MPa、200℃、10秒の加圧加熱で接合する

【従来の金バンプ形成プロセス】
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31501/103/31501-103-afbd1d631ac57db5561c601deb3c068e-3900x2336.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■焼結金接合技術「AuRoFUSE(TM)プリフォーム」について 
 田中貴金属が開発した「AuRoFUSE(TM)プリフォーム」は、金の微粒子と有機溶剤で構成されたペースト材料を、あらかじめバンプの形状に形成する接合技術です。200℃、20MPa、10秒の加圧加熱後で、圧縮方向に約10%の収縮率を示しながら水平方向への変形は少なく、実用化に十分耐えうる接合強度※4を持っています。さらに、化学安定性に優れる金を主成分としているため、実装後の高信頼性も持ち合わせています。
本技術は、半導体における配線の微細化・多種チップの集積(高密度化)を可能とする技術であり、 LED(発光ダイオード)やLD(半導体レーザー)といったオプティカルデバイス(光デバイス)をはじめ、パソコン・スマートフォンなどのデジタルデバイスでの活用や車載部品、MEMSなど、近年高まっている半導体の小型化や高性能化のニーズへの貢献が期待されます。
 バンプ形成技術については、従来ははんだバンプやめっきバンプが主な手法とされていました。しかし、はんだバンプでは、バンプピッチの微細化に伴い、熔融時にはんだ材料が横方向に広がることで、電極間の接触によるショートのリスクがありました。また、めっきバンプは、狭ピッチ化が可能であるものの、接合時に比較的高い圧力を必要とするため、半導体チップの破損につながる恐れがありました。本技術は、これらの課題を解決し、次世代の高密度実装や光電融合デバイスへの活用を目指して開発されました。
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31501/103/31501-103-34153918d53593623e40d65de53bf4ee-3900x1749.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■「AuRoFUSE(TM)」および田中貴金属が手がける金材料について 
 「AuRoFUSETM」は、サブミクロンサイズの粒径に制御した金粒子に有機溶剤を混ぜたペースト状の接合材料です。金の融点(約1064℃)と比較して、約200℃という低温で接合できる点が特徴です。
 金は電気抵抗が低く、熱伝導率が非常に高い材料です。そのため、大電流を扱うパワー半導体や、発熱の大きい高密度チップにおいて、効率よく熱を放散し、エネルギー損失を抑えることができます。また、貴金属の中でも特に酸化しにくく、安定した物質であるため、実装後の腐食や、イオンマイグレーション(金属が移動してショートする現象)が発生しにくく、長期間にわたって高い信頼性を維持できます。

 田中貴金属は、創業以来培ってきた貴金属の素材開発技術を強みに、半導体分野において重要な役割を担う金をはじめとする貴金属材料の開発に取り組んできました。また、原料の調達から材料開発、製造、リサイクルまでを一貫して行う体制を有しており、限りある貴金属資源を有効に活用しながら、半導体技術の発展と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

(※1)バンプ:突起状の電極
(※2)サブストレート:半導体チップを搭載し電気的・機械的に支えるための基板
(※3)フォトリソグラフィ:基板上に微細な回路パターンを形成する技術
(※4)接合強度:シェア強度(横方向に荷重を与える試験における強度)を指す

会社情報
■田中貴金属について
田中貴金属は1885年(明治18年)の創業以来、貴金属を中心とした事業領域で幅広い活動を展開してきました。国内ではトップクラスの貴金属取扱量を誇り、長年にわたって、産業用貴金属製品の製造・販売ならびに、資産用や宝飾品としての貴金属商品を提供しています。貴金属に携わる専門家集団として、国内外のグループ各社が製造、販売そして技術開発において連携・協力し、製品とサービスを提供しています。
2024年度(2024年12月期)の連結売上高は8,469億円、5,591人の従業員を擁しています。

■田中貴金属 産業用貴金属製品グローバルサイト
https://tanaka-preciousmetals.com

■製品問い合わせフォーム
田中貴金属工業株式会社
https://tanaka-preciousmetals.com/jp/inquiries-on-industrial-products/

プレスリリース提供:PR TIMES

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記事提供:PRTimes

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