Jmeesと国立がん研究センター東病院が共同開発した「内視鏡手術支援プログラム SurVis-Pel」が薬事承認を取得
株式会社Jmees

- 国立がん研究センター発ベンチャー株式会社Jmeesと国立がん研究センター東病院が共同開発した「内視鏡手術支援プログラム SurVis-Pel」が、プログラム医療機器として薬事承認されました。- SurVis-Pelは、内視鏡手術中の映像をAIが解析し、骨盤/側方リンパ節郭清術において重要な解剖構造をモニター上で強調表示することで、術者の解剖構造の認識を支援します。薬事申請に際して実施された性能評価試験において、本製品を併用した場合、医師単独の場合と比較し、医師の認識感度が有意に向上することが確認されました。- 引き続き、SurVisシリーズとして、他の術式や臓器を解析対象とした製品開発を共同で進め、内視鏡手術における安全性向上に貢献していきます。
株式会社Jmees(代表取締役:松崎 博貴、千葉県柏市)と国立研究開発法人国立がん研究センター(理事長:間野 博行、東京都中央区)東病院(病院長:土井 俊彦、千葉県柏市)は、両者が共同で開発した「内視鏡手術支援プログラム SurVis-Pel(サービス・ペル)」について、2025年12月22日付で厚生労働大臣より医療機器としての薬事承認(製造販売承認)を取得したことをお知らせします。
SurVis-Pelは、内視鏡手術中の映像をAIが解析し、骨盤/側方リンパ節郭清術において重要となる解剖構造をモニター上で強調表示することで、より安全で確実な手術操作を支援するプログラム医療機器です。
骨盤/側方リンパ節郭清術は、大腸外科・婦人科・泌尿器科などで行われる骨盤内悪性腫瘍に対する外科治療において、リンパ節を介したがんの転移を評価するとともに、転移の起点となり得るリンパ節を切除することで、がんの進展や再発を予防する目的で行われる重要な手技です。
しかし骨盤内には血管・神経・尿管などの重要な解剖構造が密集していることに加え、術野が深く視認性が限られることから、術中にこれらの解剖構造を外科医が正確に認識することが難しく、内視鏡下での骨盤/側方リンパ節郭清術は高い難易度を伴います。そのため、術中の臓器損傷リスクが臨床課題として指摘されています。
こうした課題を背景に、術者の経験に依存してきた術中の解剖構造の認識を支援し、骨盤/側方リンパ節郭清術を、より安全かつ安定して実施するための技術が求められてきました。
SurVis-Pelは、大腸外科・婦人科・泌尿器科における鏡視下(腹腔鏡下あるいはロボット支援下)骨盤/側方リンパ節郭清術において、術中の内視鏡映像をAIが解析し、損傷リスクの高い外腸骨動脈・外腸骨静脈・閉鎖神経・尿管をモニター上で強調表示することで、術者の解剖構造の認識を支援します。本製品は、2024年に薬事承認を取得した、子宮全摘術中における尿管および膀胱を解析対象とする「SurVis-Hys」に続く、SurVisシリーズの第2弾の製品として、Jmeesと国立がん研究センター東病院が連携し、NEXT医療機器開発センターの支援のもと開発されました。
薬事申請に伴い実施した性能評価試験では、医師単独での認識感度と比較して、本製品を併用した場合の医師の認識感度の平均値は、外腸骨動脈で6.9ポイント、外腸骨静脈で15.8ポイント、尿管で15.3ポイント、閉鎖神経で10.0ポイント、それぞれ有意に上昇したことが確認されています。
なお、本製品の研究開発および事業化の一部は、「AMED医工連携イノベーション推進事業」(管理番号:04-110、補助事業課題名:骨盤内腫瘍の内視鏡外科手術における術中リアルタイムAIナビゲーションの開発・事業化)の支援を受けて実施されました。
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- 一般的名称:手術用画像認識支援プログラム- 販売名:内視鏡手術支援プログラム SurVis-Pel- 医療機器分類:管理医療機器(クラスII)- 承認番号:30700BZX00342000- 承認日:2025年12月22日
・国立がん研究センター東病院 大腸外科 医長
塚田 祐一郎 医師
直腸がんに対する側方リンパ節郭清は、日本が世界をリードして発展させてきた高度な手術手技です。これまで外科医の経験と技術の継承によって支えられてきた本手術に対し、最新のAI技術を用いて手術支援を行う本プログラムが開発・承認されたことを大変意義深く感じています。本製品により、側方リンパ節郭清の安全性と再現性がさらに高まり、若手外科医の教育や海外への技術普及にも大きく貢献することが期待されます。
・昭和医科大学 産婦人科学講座 講師 / 国立がん研究センター東病院 婦人科
竹中 慎 医師
SurVis-Pel が薬事承認を取得したことを、大変意義深く感じています。骨盤/側方リンパ節郭清は、がん治療において重要である一方、解剖構造が複雑で術者の高い認識力が求められる手技です。本製品により、経験に依存しがちであった解剖認識をAIが補完し、安全性と再現性の高い手術を支援できるようになったことを大変嬉しく思います。今後は臨床現場での活用を通じて、合併症低減と手術教育の双方に貢献できるシステムへと発展させていきたいです。
・国立がん研究センター東病院 泌尿器・後腹膜腫瘍科 医長
中西 泰一 医師
このたび、骨盤リンパ節郭清術時に損傷回避が求められる外腸骨動脈・静脈、尿管、閉鎖神経を、AIによりリアルタイムで自動認識する手術支援システムが薬事承認を取得しました。骨盤外科領域で臨床に励んでおられます皆様へ届けられることを大変うれしく思います。若手外科医の教育支援にも有用と考えます。AIを活用した手術支援に関する取り組みが、医療現場における質と安全性向上に資することが期待されます。
Jmees は、本製品の販売体制の整備を進めるとともに、SurVisシリーズを他の術式や臓器へ適用範囲を広げるための開発を進めます。また、臨床有用性を証明するための臓器損傷リスクに関する多施設共同の臨床試験の実施を国立がん研究センター東病院などと共同で推進します。
■NEXT医療機器開発センターについて
NEXT医療機器開発センターは、産学官・医工連携で臨床ニーズに基づいた次世代に望まれる革新的医療機器を開発するため、国立がん研究センター東病院に2017年5月に開設された組織です。医療機器企業、ものづくり企業、アカデミア、そして地域との連携で、医療機器開発を推進するとともに、臨床試験・治験のフィールドで医療機器開発を支援しています。また、臨床と隣り合わせのインキュベーション施設として人材育成、情報発信に取り組んでいます。
■株式会社Jmeesについて
Jmees(ジェイミーズ)は2019年10月に設立された、国立がん研究センター東病院から生まれたスタートアップ企業です。国立がん研究センター発ベンチャーの認定を受け、「すべての人々に安全で質の高い治療を届ける」をミッションに、AIを用いて外科医を支援するシステムを開発しています。
- 本製品に関する問い合わせ株式会社Jmees 代表取締役 松崎 博貴問い合わせ先:JmeesのHPのcontactページよりお願いいたしますホームページ:
https://www.jmees-inc.com- 研究に関する問い合わせ国立研究開発法人国立がん研究センター東病院NEXT医療機器開発センター事務局Eメール:NEXT_AxL@east.ncc.go.jp- 広報窓口国立研究開発法人国立がん研究センター企画戦略局 広報企画室(柏キャンパス)電話番号:04-7133-1111(代表)Eメール:ncc-admin@ncc.go.jp
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