ショベルとクローラダンプの協調による自律積み込みと自律運搬の実証試験
住友重機械工業株式会社

~住友重機械、住友建機、フジタ3社の独自技術が融合~
住友重機械工業株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:渡部敏朗、以下「住友重機械」)および住友建機株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:三觜勇、住友重機械100%出資、以下「住友建機」)、株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:奥村洋治、以下「フジタ」)は共同で、自律(※1)ショベルと自律クローラダンプの協調による建設現場の土砂積み込み・運搬のオートメーション化に関する実証試験を行いました。土砂搬出自動化の実用性の評価を目的に、施工管理システムからの指令で異なる自律型建設機械が協調し、「掘削→積み込み→運搬→排土」の作業サイクルを完遂できるか検証。その結果、機体同士の接触なども起こらず、システムのオペレータ1人で安全に作業を実施できることを確認しました。
※以下のURLより本試験の概要を動画でもご覧いただけます
https://www.youtube.com/watch?v=S7iYZbNFRVE(住友重機械YouTubeチャンネル)
[画像1:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/100192/127/100192-127-4a2b03b57fe034377c478c0a9815b1b9-702x527.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
近接したクローラダンプへショベルが自律的に積み込みを行う
[画像2:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/100192/127/100192-127-2a946012ee6096f4c2a831fce9cec089-688x529.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
遠隔操作室から建設機械に指示をする
【取り組みの背景】
建設業界では若年就労者の減少と高齢化などによる労働者不足への対応と生産性の向上が課題となっており、国土交通省においてもi-Construction 2.0(※2)を推進し、建設機械メーカーやゼネコン各社も施工のオートメーション化に向けたさまざまな取り組みを進めています。
住友重機械および住友建機では、周囲の環境に応じて自ら動作する自律型の油圧ショベル(自律ショベル)の開発(※3)を独自に進めており、複数台の建設機械に動作指示を行う施工管理システムとの連携の可能性について検討を行ってきました。
フジタは、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(以下「SIP」)(※4)などを通じて自社の施工管理システムからの指令で複数の建設機械が連携して自律的に施工を行う実証実験に取り組んでおり、メーカーと協働した、建設機械への適用可能性を探っていました。
こうした背景のもと、建設現場の省人化・高度化を目的に3社で協議を重ね、住友重機械・住友建機の自律ショベルとSIPの取り組みで開発された自律クローラダンプをフジタの施工管理システムに接続し、土砂の積み込み・運搬のオートメーション化について検証しました。
【実証実験の概要】
本実証は、自律ショベルと自律クローラダンプを協調させ、一般的な「掘削→積み込み→運搬→排土」の作業サイクルにおける作業効率と安全性の検証を目的に、2026年1月19日から2月28日までの期間、フジタが千葉県で施工中の船橋都市計画事業海老川上流地区土地区画整理事業基盤整備工事の現場で実施しました。
【3社の役割】
[表:
https://prtimes.jp/data/corp/100192/table/127_1_73406a40b2e954724517b4dd2da01dad.jpg?v=202603301215 ]
【実証実験の流れ】※( )は、各技術・システムの開発・提供主体を示しています。
●施工管理システムを中心に、自律ショベルと自律クローラダンプにそれぞれ指令(搬送要求・掘削積み込み開始/終了・ダンプ出発指示など)を送信(フジタ)
●クローラダンプが周囲の障害物を認識・回避しながら走行。ショベルからの土砂積み込みを受けられる位置に停車し、車体を適切な方向へ旋回(フジタ)
●自律ショベルが地面とクローラダンプ荷台の土砂形状をリアルタイムに認識。土砂掘削とクローラダンプへの積み込みを連続して実施。(住友重機械)
●積み込み完了後、クローラダンプが再び周囲の障害物を認識・回避しながら走行。指定位置での排土を実施。
【技術的な特徴】
●ショベルが作業の進捗に応じて自律的に移動。ショベル側で最適な掘削場所をリアルタイムに判断し、クローラダンプに連続して積み込むことが可能(住友重機械)
●ショベルは、オペレータの操作を参考にしたAIにより、滑らかでオペレータ操作に近い動作スピードを実現(住友重機械)
●非常停止、フェイルセーフ、通信喪失時の安全側動作などの安全機能を実装(フジタ)
【実証結果のポイント】
●施工管理システムからの指令に基づき、異なる建設機械が現場で土砂の自律積み込みと自律運搬の協調作業を完遂
●掘削→積み込み→運搬→排土の一連の作業に必要だった人数2人を1人に削減可能なことを確認(ショベルとクローラダンプのオペレータに代わり、施工管理システムのオペレータ1人が必要)。今後、協調可能な建設機械の数が増えるほど省人化の効果は増大
●クローラダンプの荷台位置を検知し、車体にぶつかることなく円滑な積み込みを実施
【今後の展開】
今回の検証により自動化を想定した現場において、自律ショベルと自律クローラダンプの連携による土砂搬出自動化の実用性を評価できました。今後は、安全性・信頼性・保守運用性の更なる向上を進め、実用化と本格的な現場導入に向けた開発を加速します。住友重機械、住友建機、フジタは、ICT・自動化・ロボティクス技術を活用し、建設現場の省力化・省人化と生産性革新、および安全で持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
注釈
※1 用語の定義:「自律」は機械が考えて動作する(機械学習などによって最適な動作を行う)ことを意味します。
※2 国土交通省ウェブサイト. 「報道発表資料:「i-Construction 2.0」を策定しました~建設現場のオートメーション化による生産性向上(省人化)~」. 国土交通省.
https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_001085.html(参照 2026年3月x日)
※3 佐野裕介ら. 「自律ショベルの開発」. 住友重機械技報. 2025. 217. 15-18.
https://www.shi.co.jp/tech/tech_report/pdf/217.pdf
※4 スマートインフラマネジメントシステムの構築 サブ課題A:革新的な建設生産プロセスの構築 研究開発テーマ(a-1)「建設生産プロセス全体の最適化を実現する自動施工技術の開発」
https://sip-icas-project.org/プレスリリース提供:PR TIMES

記事提供:PRTimes