【A.T. カーニー調査】2026年 海外直接投資信頼度ランキング
KEARNEY

日本は技術革新力を背景に3位に浮上、アジアの存在感も一層高まる
経営コンサルティング会社A.T. カーニー(グローバル・ブランド名:KEARNEY/東京都港区、日本代表:針ヶ谷 武文)のマクロ経済部門シンクタンクであるグローバル・ビジネス・ポリシー・カウンシル(米国バージニア州アーリントン、以下GBPC)は、本日、「2026年 海外直接投資信頼度指数(The 2026 Foreign Direct Investment Confidence Index(R)、以下FDICI)」の調査結果を発表しました。本調査では、今後3年間で投資先として魅力のある国上位25市場の順位付けおよび分析を行っています。
調査報告書全文(英語)はこちらをご覧ください:
https://bit.ly/3Oxm9rI
本調査の結果、地政学的緊張の激化や産業政策の拡大、技術競争の加速といった不確実性が高まる環境下においても、企業は対外投資に対して積極的な姿勢を維持していることが明らかとなりました。88%の投資家が、今後3年間で海外直接投資を増加させると回答しており、長期的なグローバル投資機会に対する持続的な信頼が示されています。一方で、今後1年間に最も可能性の高いリスクとして、地政学的緊張の高まり(36%)、次いで資源価格の上昇や先進国市場における政治的不安定性(30%)が挙げられました。中東における紛争激化は、リスクの展開次第で投資の流れに混乱や遅延、さらには再配分をもたらす可能性があり、世界の投資環境にさらなる不確実性を与えています。
本調査の著者であり、GBPCのパートナー兼マネージング・ディレクターであるエリック R. ピーターソン(Erik R. Peterson)のコメント:
「投資家は、依然として対外投資の価値を評価している一方で、不確実性の高い事業環境の中で投資判断のあり方を見直しています。資本の流れ自体は維持されているものの、企業は技術力、地政学的リスク、さらには産業政策の影響力の高まりを踏まえ、投資先をこれまで以上に慎重に選別する姿勢を強めています。」
技術革新が投資判断を左右、日本の評価を押し上げる
投資先を選定する際の主要因として、技術革新力が、規制の効率性や国内経済の実績といった従来の要因を上回りました。調査対象となった25市場のうち10市場において、技術革新が最重要要因として挙がっており、グローバル資本を引き付けるうえでイノベーション・エコシステムの重要性が一層高まっていることが示されています。人工知能やデジタルインフラ、データ駆動型技術への投資が世界的に加速する中、強固な技術革新基盤を有する市場は、長期的な投資先としてより高い魅力を持つと評価されています。
こうした潮流の中で、日本は、昨年の4位から3位へと順位を上げ、12年連続でトップ10入りを維持しました。その背景には、投資家の43%が技術革新を主たる投資理由として挙げている点に加え、経済成長の回復(2025年は1.2%成長、 2024年のマイナス0.2%成長から回復)や、政府による対日直接投資策の推進が、投資家心理を後押ししたとみられます 。さらに、日本は投資先としての楽観度(楽観的と回答した割合と悲観的と回答した割合の差分)ランキングにおいても2位に位置しており、投資家の前向きな見方の強さがうかがえます。
アジア太平洋地域の存在感が一層高まる
今年の調査では、アジア太平洋地域が上位25市場中10市場を占め、10年以上ぶりに地域別で最大のシェアを獲得しました。日本や中国(4位)の上位入りに加え、シンガポールが15位から8位へと大きく躍進したほか、韓国(11位)やインド(22位)も順位を上げました。さらに、タイ(20位)が3年ぶり、マレーシア(21位)が12年ぶりにトップ25に再ランクインするなど、同地域全体として投資先としての魅力が高まっています。また、アジア太平洋地域に対する投資家の楽観度は今回調査した全地域の中で最も高く、投資家の期待が寄せられる市場としての地位を一層強めています。こうした「ミドルパワー」経済の台頭は、グローバル・サプライチェーンの再編と相まって、戦略的な投資拠点としての重要性を増していることを示しています。
A.T. カーニーアジアパシフィック代表および日本法人会長の関灘 茂のコメント:
「地政学的な不安定性と資源価格の上昇の相互作用は、現在の中東情勢にも表れている通り、今年のグローバルビジネス環境に大きな影響を及ぼしています。中期的に各市場が投資先としての魅力を維持するためには、サプライチェーンの強化、エネルギー源の多様化、さらには政策対応の高度な設計が重要となります。」
2026年 A.T. カーニー
海外直接投資信頼度ランキング
The 2026 Kearney Foreign Direct Investment Confidence Index(R)
[画像:
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調査概要
「2026年海外直接投資信頼度指数」調査は、世界の大手企業の上級幹部507名を対象に、2026年1月に実施した独自調査の一次データに基づき、作成されています。回答者にはCxOレベルの経営層に加え、地域統括責任者などが含まれます。対象企業はいずれも年間売上高5億ドル以上で、本社所在地は世界30カ国におよび、業種も全産業分野にわたります。
本指数は、今後3年間の対市場直接投資見込みに関する設問に対し「高、中、低」の回答を加重平均して算出されています。なお、指標値は当該国から見て海外に拠点を置く企業の回答のみに基づいています。例えば米国の指標値には米国に本拠地を置く投資家の回答は含まれていません。指標値が高いほど、投資先としての魅力度が高いことを示します。
また、当調査報告に記された経済成長を表す数値はすべて、特記がない限りオックスフォード・エコノミクスによる最新の推計および予測に基づいており、その他の二次情報源として、投資促進機関、中央銀行、財務省、産業・貿易省、関連ニュースメディア、ならびにその他主要データソースを参照しています。
プレスリリース提供:PR TIMES
記事提供:PRTimes