【無床クリニック1,410件調査】厚労省の掲示ルール(告示107号)3カテゴリ全てを記述しているのは、HP保有施設中9.4%のみ
株式会社ウェルピポ

令和8年度改定(6/1施行)で掲載要件さらに拡大/『明細書発行』の記述率は9.3%/全国推計約9.4万件が未対応
株式会社ウェルピポ(本社:福岡市博多区、代表取締役:大野正也)は、2024年診療報酬改定で原則義務化された「厚生労働大臣が定める掲示事項(告示107号)のHP掲載」について、全国の無床クリニックから1,410件を無作為抽出して対応状況を調査した。完全義務化(2025年6月)から約1年、令和8年度改定(2026年6月1日施行)でさらに掲載要件が拡大するなか、HPを持つ施設のうち3カテゴリ全てを記述できているのはわずか9.4%、最も低いのは『明細書発行』の9.3%にとどまった。全国推計で約9.4万件が未対応の状態にある。
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調査サマリー
- 全国無床クリニック1,410件中、公式HPを保有している施設は 66.0%(931件)- HPを持つ施設のうち、施設基準・明細書発行・保険外負担の3カテゴリすべてを記述しているのは 9.4%(78件/判定可能な828件中)- 3カテゴリのうち 最も記述率が低いのは『明細書発行』で9.3%(判定可能な1,307件中121件)- 次いで 『保険外負担』15.4%、『施設基準』23.3%- HPを持ちながら、3カテゴリのいずれも記述が見当たらない施設は 48.8%(404件)- 全国推計では、3カテゴリのいずれかを欠いている無床クリニックは約9.4万件
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背景:告示107号の「HP掲載義務」とは
2024年(令和6年)度診療報酬改定で、外来診療を行う保険医療機関に対し「厚生労働大臣が定める掲示事項(告示第107号)をHPにも掲載する」ことが義務付けられた(療担規則第2条の6第2項)。経過措置は令和7年5月31日までとされ、2025年6月1日より完全義務化されている。
この掲示ルールは、告示「第1」において 5カテゴリ(1.入院基本料 2.DPC関係 3.地方厚生局への届出事項 4.明細書発行状況 5.保険外負担)に整理されている。このうち『届出事項』の中に施設基準・医療情報取得加算・医療DX推進体制整備加算・生活習慣病管理料・時間外対応加算・明細書発行体制等加算など 20項目超 の個別掲示要件が紐づく。
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厚生労働省の留意事項通知(保医発通知)は、この措置が「患者に対する情報の提供の促進を図る観点から」なされたものであると明記しており、中医協の改定説明資料においても、デジタル原則に基づき、書面掲示事項をインターネット上で閲覧可能な状態にすることが制度の趣旨として示されている。
令和8年度改定でさらに拡大する掲載要件
2026年3月5日に告示された令和8年度診療報酬改定(令和8年厚生労働省告示第68号、本体施行は2026年6月1日)では、ウェブ掲載を要する項目がさらに拡大している。主な変更は以下の通り。
- 医療情報取得加算/医療DX推進体制整備加算の廃止・統合、および「電子的診療情報連携体制整備加算」の新設(外来初診で加算1:15点など)。同加算の算定には、マイナ保険証利用実績や電子処方箋の活用状況等のウェブサイト掲載が施設基準となる- オンライン診療指針遵守確認チェックリストのHP掲載の必須化- 長期処方・リフィル処方箋への対応可否の掲示要件化(原則ウェブ掲載)- 一般名処方加算の点数引下げ(加算1:10→8点、加算2:8→6点)に伴う掲示継続
掲載の在り方は「導入したかどうか」から「実際に使っているかを開示しているか」という実績評価型へ進化し、「載せていないと加算が取れない」算定要件型の掲載が広がっている。
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調査結果
本調査では、HP保有率/3カテゴリ記述ランク分布/カテゴリ別記述率/都道府県別の4つの観点から実態を分析した。
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HP保有状況(N=1,410)公式HPを保有していた施設は66.0%(931件)。HPがそもそも存在しない、またはURLを特定できない施設が34.0%(479件)あった。SSL証明書エラー等で取得不能だった施設(103件、7.3%)は判定保留として除外している。
3カテゴリ記述状況ランク分布
HPを持つ判定済み828件のうち:
- ランク3(3カテゴリすべて記述):78件(9.4%)- ランク2(1~2カテゴリ記述):346件(41.8%)- ランク1(いずれも記述なし):404件(48.8%)
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カテゴリ別の記述率(判定可能な1,307件中)
- 明細書発行:121件 / 9.3%- 保険外負担(診断書料・自費診療・美容・オムツ等):201件 / 15.4%- 施設基準(届出加算・管理料):305件 / 23.3%
判定基準は「専用ページの有無や一覧化の形式を問わず、お知らせ記事・フッター・自費料金表ページ・サイトマップなど、どこに記述されていても該当キーワードの存在を確認できればカウント」する緩やかな基準。それでもこの水準にとどまった。
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都道府県別ランク3率判定可能件数が10件以上の地域でみると、茨城県・埼玉県(21.4%)が最も高く、富山・長野・京都・和歌山・徳島・愛媛・高知・佐賀・鹿児島・沖縄の10県ではランク3の該当施設がゼロ。ただし判定可能件数が少ない地域ほど統計的揺らぎが大きく、地域傾向の評価には一定の留保が必要である。
考察
- HPを持つ無床クリニックのうち、告示107号の無床対象3カテゴリすべてを記述できている施設は1割未満(9.4%)にとどまった。「どこかに書かれていればOK」という緩やかな基準で判定してなお、この水準である。これは単なる「サボり」ではなく、改定のたびに増える情報項目を整理・更新し続けるノウハウと工数の壁が大きいと推察される。- 最も対応が遅れているのは『明細書発行』で、記述率9.3%。明細書発行体制等加算は多くの施設が算定しているにもかかわらず、HP上での明示的な記述がほぼされていない。- 1~2カテゴリは記述しているが3カテゴリ目を欠いている「ランク2」施設が41.8%存在し、「掲示する意志はあるが抜けがある」層として、軽微な補充で対応を完成できるポテンシャルがある。- 令和8年度改定(2026年6月施行)で掲載要件がさらに拡大するなか、現状の対応率では改定後の新要件への対応も同様に遅れる可能性が高い。改定のたびに増える項目を随時更新する運用体制そのものを整備する必要性が示唆される。
当社の見解
2024年の診療報酬改定でHP掲示が原則義務化された趣旨は、厚生労働省の通知に明記されている通り「患者に対する情報の提供の促進を図る観点から」であり、デジタル原則に基づき書面掲示事項をインターネット上でも閲覧可能な状態とすることにある。
完全義務化から約1年が経過したが、現場の医療機関からは「何をどう載せればよいか分からない」「更新の工数が確保できない」という声が多く寄せられている。2026年6月施行の令和8年度改定では、電子的診療情報連携体制整備加算の新設やオンライン診療指針遵守確認チェックリストの掲載必須化など、掲載要件はさらに強化される。改定のたびに求められる情報が増えるなか、掲示は「一度作って終わり」の業務ではなくなりつつある。
今回の調査で示された3カテゴリ全記述率9.4%、特に明細書発行カテゴリの9.3%という水準は、個別の医療機関の対応姿勢を問うものではなく、改定ごとに情報を整理・更新し続ける運用体制が業界全体として未整備であることを示すものと当社は分析している。
当社は、厚生労働大臣が定める掲示事項のページを自動作成するSaaS「掲示ナビ」を運営する事業者として、既存HPに組み込み可能な形で掲示事項のページを自動公開し、制度改定にあわせて項目を随時更新できる仕組みを提供している。令和8年度診療報酬改定への対応は既に完了しており、2026年6月1日の施行日に合わせて、新設される加算欄やオンライン診療指針遵守確認チェックリストの掲載枠などが、導入医療機関のHPに自動的に反映される設計となっている。医療機関側で改定内容を個別に反映する作業は発生しない。
当社は本調査をシリーズ化し、有床クリニック・中大規模病院・歯科診療所・薬局など層別の実態把握を継続することで、業界全体のデジタル対応の進捗を可視化していく方針である。
株式会社ウェルピポ(代表取締役:大野正也)
サービス概要:掲示ナビ
「掲示ナビ」は、厚生労働大臣が定める掲示事項のページを自動作成するSaaS。既存HPに リンク貼付・iframe 埋め込み・WordPress プラグインのいずれかで組み込むだけで、厚生労働大臣が定める掲示事項のページを公開できる。施設基準、明細書発行、保険外負担、各種加算の要件など、改定や届出の追加が発生した際は、医療機関側の作業ゼロで全導入施設に自動反映される。
- 月額¥2,200(税込)/年額¥19,800
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調査概要
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調査の限界
- AIによる自動処理のため、個別施設単位では一定の誤判定を含む可能性がある(本文の意味解釈をせず、キーワードの存在のみを根拠とする方針で幻覚を抑制)- 「記述あり」は存在確認に特化しており、記述の十分性・最新性は判定対象外- HPを保有しない施設(約34%)は本リリースの「HP掲示未対応」の推計対象外(院内掲示のみ義務)- 法人統合サイトに掲示事項を集約しているケースでは、個別施設HPに直接的な記述がなくても実質対応済みの可能性がある
本リリースの詳細データを見る全1,410件の都道府県別内訳・カテゴリ別の詳細結果を掲載
配信者
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