『興味がない』ではなく『行きづらい』── AIインタビュー100件で見えたTCGイベント参加促進のヒント
合同会社ANDEVER

Fast Interview、TCGプレイヤー100名を対象にAI音声インタビューを実施。距離・時間・人混み・初心者不安など、イベント参加を阻む「行動前のハードル」が明らかに
合同会社ANDEVERは、AIがユーザーに音声で質問し、回答内容に応じてその場で深掘りを行うAIインタビュープラットフォーム「Fast Interview」を活用し、トレーディングカードゲーム(TCG)プレイヤー100名を対象にした自主調査レポートを公開します。
今回の調査は、AIインタビュアーがTCGプレイヤー100名に音声インタビューを行い、プレイ実態や購入行動、イベント参加状況、参加していない理由などについて、一人ひとりの回答に合わせて追加質問しながら掘り下げました。
その結果見えてきたのは、TCGイベントの参加を阻んでいるのは、必ずしも「興味がない」「熱量が低い」ことではなく、会場が遠い、日程が合わない、人混みが苦手、初心者として参加しづらい、一人で行くのが不安、開催情報が届いていないといった、参加前のハードルだったという肉声です。
つまり、TCGイベントの参加促進において重要なのは、プレイヤーの熱量を高めることだけではなく、"行きたい気持ちはあるが、行きづらい"という障壁を取り除くことだと考えられます。
Fast Interviewでは、今後も生活者インサイトに関する自主調査レポートを順次公開していく予定です。
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AIインタビューで見えた、4つの「行きづらさ」の正体
今回のAIインタビュー100件では、「イベント参加障壁」が頻出トピックとして40件抽出され、参加に至らない理由が多面的に存在することが分かりました。主に以下4つの傾向が見られました。
1.「興味がない」のではなく「行きづらい」── 距離・アクセスの壁
イベント不参加の理由として、まず多く見られたのが距離・アクセスの問題でした。
- 「イベントには参加していないが、理由は会場が家から遠いため。近場であれば参加しやすいと感じている」(10代男性・栃木県ほか)- 「開催場所が遠いことが理由で未参加。自宅近くで開催されれば参加意向が高まる可能性がある」(20代男性・富山県ほか)- 「地元開催で、初心者向けなら参加したい」(20代女性・北海道ほか)
特に地方在住者や、普段は友人・家族と遊ぶライト~ミドル層にとって、都市部の大型イベントは心理的にも物理的にも距離がある存在になっている可能性があります。
2. 日程が合わない ── 仕事や生活リズムとイベントが噛み合っていない
次に見られたのが、時間・日程の問題です。
- 「イベントには興味があるが、仕事の都合で参加できていない」(30代男性・東京都ほか)- 「仕事と開催日時が合わず、近年は参加できていない。平日夜の開催であれば参加意向がある」(60代男性・福岡県ほか)- 「時間が作れないことが、イベント不参加や将来的な離脱要因になっている」(40代男性・兵庫県ほか)
TCGイベントというと、休日の日中に開催されるイメージが強い一方、社会人プレイヤーにとっては、仕事・家庭・移動時間との兼ね合いが参加の大きな壁になります。短時間で参加できる形式、平日夜のカジュアルイベント、オンライン参加型イベントなど、生活リズムに合わせた設計には一定の需要があると考えられます。
3. 初心者・一人参加の心理的ハードル
今回のインタビューで特に印象的だったのは、イベント不参加の背景にある心理的ハードルです。
- 「イベント参加には心理的ハードルがあり、初心者向けで一人参加しやすい場を求めている」(20代男性・広島県ほか)- 「イベントに参加していない理由はスキル不足ではなく、恥ずかしさ。一人でも参加しやすい形式なら関心がある」(30代男性・神奈川県ほか)- 「準備が面倒で恥ずかしさもあるが、近場の小規模イベントなら参加意向がある」(30代女性・兵庫県ほか)
TCGイベントは、既存プレイヤーにとっては楽しい交流の場である一方、初心者やライト層にとっては、「自分が行っても大丈夫なのか」「ルールを間違えたらどうしよう」「強い人ばかりではないか」といった不安を感じやすい場でもあります。参加促進には、単にイベント数を増やすだけでなく、初心者歓迎、一人参加歓迎、手ぶら参加可、ルール説明あり、勝敗より交流重視といったメッセージを明確に打ち出すことが重要です。
4. 人混み・混雑も参加を妨げる要因に
一方で、イベントに参加したことがある人からも、混雑や会場環境に関する不満が見られました。
- 「大型イベントには一人で参加しているが、共通の趣味で盛り上がれる点を評価する一方、混雑には不満がある」(40代男性・兵庫県ほか)- 「大規模イベントは人混みや転売目的の参加者を嫌って敬遠している」(30代男性・埼玉県ほか)- 「イベント会場の狭さや待ち時間に不満がある」(30代男性・千葉県ほか)
TCGイベントは、人気が高まるほど混雑しやすくなります。しかし、混雑や待ち時間は、ライト層・家族層・一人参加者にとっては参加継続を妨げる要因にもなります。予約制、時間帯別入場、初心者・ファミリー向け枠、休憩スペースの整備など、イベント体験全体の快適性を高める工夫が求められます。
本調査では、イベント参加以外にも以下のテーマを深掘りしています
本記事ではイベント参加障壁にフォーカスしてご紹介しましたが、本調査ではTCG市場の全体像を捉えるため、100名のプレイヤーに以下のテーマも音声インタビューしています。
TCGを始めたきっかけと継続理由
TCG参入の最大導線は一貫して「友人・家族など身近な人の影響」で、特に小学生期の対人接点が強い導線になっていました。継続理由は、友人と遊ぶ楽しさ、勝利体験、開封・収集の高揚感、デザイン・キャラクター性への愛着など、感性的価値が大きく寄与しています。
タイトル別の支持理由(ポケモンカード/遊戯王/その他)
ポケモンカードは「わかりやすさ・IP人気・プレイヤー人口の多さ」、遊戯王OCGは「デザイン・世界観・構築の自由度」など、タイトルごとに支持される理由が異なることが明らかになりました。
情報収集手段
情報収集はXとYouTubeが主流で、速報性の高い発売日情報・買取相場・デッキ情報が重視されていました。公式情報と一部の信頼する発信者が購買判断を左右しています。
購買行動・支出
購入チャネル(カードショップ、コンビニ、家電量販店など)、月額支出、購入頻度、シングル買い/パック買いの使い分けなどについても調査しています。
最大の不満点・離脱要因
最大の不満は転売・供給不足による入手難と価格高騰で、プレイ層・コレクション層の双方に共通する強い阻害要因となっています。離脱要因としては、商品自体への不満よりもコミュニティ消失(一緒に遊ぶ人がいなくなる)の影響が大きいことも分かりました。
AIインタビューだからこそ拾えた「アンケートでは見えない本音」
通常のアンケートでは、「イベントに参加しているか」「年に何回参加しているか」は把握できます。
しかし、「なぜ参加していないのか」「興味はあるのに何が引っかかっているのか」「どんな条件なら参加したくなるのか」といった背景までは、選択式の設問だけでは見えにくい部分があります。
Fast Interviewでは、AIが回答内容に応じて追加質問を行うことで、ユーザー自身も明確に言語化していなかった不参加理由や心理的ハードルを引き出すことができます。
今回の調査でも、不参加の背景に「興味がない」のではなく「恥ずかしさ」「一人で行くのが不安」「日程が合わない」「人混みが苦手」といった、選択肢では拾いにくい本音があることが明らかになりました。
TCGイベント運営者・カードゲーム企業への示唆
今回の調査結果から、TCGイベントの設計や告知では、以下のような観点が重要になると考えられます。
- 近場開催:都市部の大型イベントだけでなく、地域のカードショップや商業施設など、生活圏内で参加できる小規模イベントには潜在需要がある- 初心者向け設計:ルールを確認しながら遊べる会、初参加歓迎の交流会、デッキ相談会など、参加前の不安を下げる設計が有効- 一人参加しやすい雰囲気づくり:一人参加歓迎の明示、スタッフによるマッチング、少人数テーブルなど、心理的ハードルを下げる工夫- 時間設計の見直し:休日日中だけでなく、平日夜、短時間、途中参加可、オンライン参加型など、生活スタイルに合わせた形式- 明確な参加メリット:景品・記念品・プロモカードなど、「行くと少し嬉しい」体験設計が参加のきっかけになる- 競技性以外の参加動機の理解:友人と遊ぶ延長、コレクション・開封体験、初心者同士の交流、記念品など、ライトな参加動機を持つ層への導線整備
TCG市場では、競技性の高い大会や大型イベントが注目されがちですが、今回のAIインタビューからは、よりライトな参加動機を持つプレイヤーの存在も見えてきました。こうした層にとって、イベント参加の壁は「TCGへの熱量不足」ではなく、参加するまでの不安や面倒さにあります。既存の競技プレイヤー向け施策に加えて、ライト層・初心者・一人参加者・地方在住者に向けた参加導線を整えることが、さらなる市場拡大につながる可能性があります。
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本調査の全データを以下のレポートにまとめています。
- 主要インサイト10件・頻出トピック分析- 事前調査結果(プレイ頻度・楽しみ方・プレイ中/離脱TCGなど)- 100名分のインタビュー要約・属性データ・個別インサイト- ポケモンカード/遊戯王OCG/ワンピースカードゲーム等、支持理由・不満点
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調査概要
[表1:
https://prtimes.jp/data/corp/61021/table/4_1_53adc74d2e0253872853c98fc0cebbe1.jpg?v=202605271115 ]
※本調査は、Fast Interviewによる自主調査です。
Fast Interviewについて
Fast Interviewは、AIがユーザーに音声でインタビューを行うリサーチプラットフォームです。
アンケートでは拾いきれない「なぜそう思うのか」「どのような体験が背景にあるのか」といった定性的な情報を、短時間で収集・分析することができます。
商品・サービスの利用者理解、顧客インサイトの把握、従業員や組織に関するヒアリングなど、幅広い目的で活用できます。
今後の展開
Fast Interviewでは、今後もさまざまなテーマで自主調査を実施し、AIインタビューによって見えてきた生活者の本音や行動背景を発信していく予定です。
従来のアンケートだけでは把握しきれない「なぜそう感じるのか」「どのような体験が行動につながっているのか」を可視化することで、企業のマーケティング、商品開発、サービス改善に役立つインサイト提供を目指します。
会社概要
[表2:
https://prtimes.jp/data/corp/61021/table/4_2_7f6528d47747b78455ae1d596329bbaa.jpg?v=202605271115 ]
プレスリリース提供:PR TIMES
記事提供:PRTimes