AIでシールド工事の切羽圧を10秒先まで予想する「切羽圧制御支援システム」を開発
前田建設工業株式会社

~約3,000の特徴量を用いてAIが学習。熟練技術者に依存せず安定掘進を実現~
前田建設工業株式会社(本店:東京都千代田区、社長:前田操治、以下「当社」)は、AIによりシールド工事の切羽圧制御を支援するDXツール「切羽圧制御支援システム(以下、「本システム」)」を開発しました。
本システムは、当社シールド工事のデータプラットフォーム「MAIOSS-II※1」に蓄積された各種センサーデータおよびオペレータの操作履歴をAIが学習し、約10秒先の切羽圧を予測します。その予測結果に基づき、適切な操作タイミングを事前にオペレータへ提示することで、これまで熟練技術者の経験や知識に依存していた制御を支援し、地表面の沈下や隆起などの周辺環境への影響を抑制することが可能となります。
[画像:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/46240/27/46240-27-5a8ce9bbd91dc73551b3697c8b0bef64-752x502.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図-1 シールドDXによる切羽圧制御支援システム
<開発の背景>
近年、シールド工事では、周辺環境への影響低減が重要な課題となっています。掘削面(切羽)の崩壊を防ぐため、適切な圧力(切羽圧)を維持する必要がありますが、圧力が低すぎれば地表面の沈下を、高すぎれば隆起を引き起こすおそれがあります。
従来は、掘削中の切羽圧の監視や制御操作は、主に熟練技術者の経験や知識に依存してきましたが、近年の担い手不足や技術者の高齢化を背景に、データを活用した施工支援技術が求められています。
このような課題に対応するため、当社は施工時に採取した多様なデータをAIで学習・予測する本システムを開発いたしました。
<本システム導入のメリット>
1)地表面の沈下や隆起など、シールド工事による周辺環境への影響の要因となる切羽圧変動の予兆を、複数のデータから高い精度で早期に発見し、迅速に対処することが可能になります
2)担い手不足や技術者の高齢化に対応し、オペレータの技能に依存しない安定掘進を実現します
3)建設現場のAI活用により綿密な施工管理と生産性向上に貢献します
<本システムの特長>
1)約3,000の特徴量を用いた予測
切羽圧をはじめとする時系列データから周期性や傾向を抽出し、約3,000個の特徴量で数値化しました。これにより、約10秒先の切羽圧を予測し、適切な操作タイミングを提示します。
2)実現場で高い予測精度を確認
当社の現場で検証した結果、AIの予測は約90%で熟練技術者と一致し、実用レベルでの有効性を確認しました。
3)データプラットフォームによる展開の容易性
本システムは、当社のシールド工事の共通基盤である「MAIOSS-II」を活用しているため、現場への水平展開が容易です。
今後は本システムを順次現場へ導入し、シールド外径や土質の違いなど多様な施工条件下でのデータをAI学習に活用することで、さらなる高精度な分析と予測の実現に取り組みます。また、現在の「逸脱予兆の警報機能」に加え、逸脱を防止する「操作ガイド機能」へと進化させ、オペレータの技能に左右されない安定掘進を目指します。
さらに、グループ横断でのシールドDXの推進のため、インフロニアグループの三井住友建設の現場にも今後展開していく予定です。
※1 MAIOSS-II(マイオス・ツー): 「MAIOSS」は当社の登録商標です。
当社が開発・運用する、シールド工事の掘進管理および運転制御を統合したデータプラットフォームです。詳細は公式サイトをご覧ください。
公式サイト
https://www.maeda.co.jp/tech_service/detail/maioss-2.html
プレスリリース提供:PR TIMES
記事提供:PRTimes