塗装・防水工事、中東情勢の影響拡大懸念 すでに資材調達に制約 倒産件数は2000年以降最多を更新する可能性も
株式会社帝国データバンク

「塗装・防水工事」の倒産動向(2026年 1-5月)
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株式会社帝国データバンクは、塗装工事と防水工事の倒産発生状況について調査・分析を行った。
SUMMARY
2026年1~5月に発生した「塗装工事」と「防水工事」の倒産は80件で、通年の件数が2000年以降で最多となった2025年(5月まで87件)に次ぐペースで推移している。中東情勢によるナフサ不足の影響で、すでに塗料・防水材の納期や価格に影響が出ており、今後の動向が注目される。
集計期間:2000年1月1日~2026年5月31日まで
集計対象:負債1000万円以上・法的整理による倒産
塗装・防水工事の倒産、2000年以降最多の昨年に次ぐペース
「塗装・防水工事」の2026年の倒産件数は、1月から5月までで80件発生(「塗装工事」は56件、「防水工事」は24件)。2000年以降で最多となった2025年(206件、うち1~5月は87件)に次ぐ高水準で推移している。負債額別では、1億円未満が69件と約86.3%を占め、小規模事業者の倒産が目立った。
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塗装・防水工事は小規模事業者の割合が高く、建築作業工程のなかでも川下に位置するため、工期遅れのしわ寄せやコスト高による影響を受けやすい。コロナ禍以降、感染対策による効率低下や半導体不足に伴う住設機器の納入遅れなどにより、工期遅延の影響を直に受けた。その後も高齢化による職人の引退などで人手不足が慢性化し、人件費や外注費が上昇。塗料・防水材などの資材価格も高騰し続け、利益を圧迫している。
受注面では、リフォーム関連の需要こそ堅調なものの、新築住宅の着工件数は減少傾向にある。また大型工事の現場では、発注者側が安定的な施工能力の確保を求めて、一定程度の人員や財務基盤を有する中堅以上の事業者を選定することが多く、実績や規模で劣る小規模事業者では大口案件の獲得が難しい。限られた発注工事を巡り、安い工事単価や短い工期で案件を確保しようとする競争が散見される。その結果、想定を上回る人件費・外注費の発生や、前工程での人手不足・コスト高による工期遅延が重なって不採算化し、資金繰りに行き詰まる企業が増加している。
塗装・防水工事ではナフサ由来の溶剤が多く用いられるほか、養生シートや容器などの副資材もナフサを原料としているため、今後は中東情勢によるナフサ不足の影響拡大が懸念される。現場ではすでに塗料や防水材の値上がり幅が不透明で工事金額の見積もり提示が困難となるケースや、資材調達の遅れによる工期遅延も発生している。今後、ナフサ製品の供給不安が解消されなければ、倒産件数は2025年を上回って2000年以降での最多を更新する可能性もある。
プレスリリース提供:PR TIMES

記事提供:PRTimes