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再生医療研究から生まれたペプチド化セクレトーム「ステムCM」が熱ストレスによる皮膚ダメージを多面的に抑制

ロート製薬株式会社

再生医療研究から生まれたペプチド化セクレトーム「ス

―猛暑時代の新たな老化要因「熱老化」に着目した次世代スキンケアアプローチ―


ロート製薬株式会社(本社:大阪市、社長:瀬木英俊)は、 「Connect for Well-being & Longevity」のもと、ロンジェビティ研究を推進し、肌の健康長寿に貢献する研究を進めています。
近年、猛暑日や熱帯夜の増加など、私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。肌は紫外線や乾燥、大気汚染に加え、「熱」という新たな環境ストレスにもさらされるようになり、スキンケア分野においても重要な研究テーマとなっています。近年の研究では、長期間にわたる高温環境への曝露が皮膚における炎症を加速する可能性が報告されており、この現象は「熱老化」として注目されています。
そこで、再生医療研究の知見をもとに独自開発したペプチド化セクレトーム「ステムCM」に着目し、熱ストレスによる皮膚への影響について研究を進めてきました。その結果、ステムCMが熱ストレスによって引き起こされる炎症関連遺伝子の発現を抑制することを確認。さらにヒト皮膚を用いた試験において、DNA損傷応答、細胞増殖の低下、老化関連変化を多面的に改善する可能性が示されました。
本研究成果は、気候変動時代における新たな肌課題である「熱老化」へのスキンケアアプローチとして期待されます。

1.研究成果のポイント
◆ペプチド化セクレトーム「ステムCM」が熱ストレスによって誘導される炎症関連遺伝子の発現を抑制することを確認
◆ヒト新鮮皮膚を用いて、熱ストレスによるDNA損傷応答、細胞増殖低下、老化関連変化に対し、ステムCMが多面的に働きかける可能性を確認
◆気候変動時代の新たな肌老化要因「熱老化」に着目した次世代スキンケア研究として期待


2.研究の背景
近年、地球規模で気温上昇が進み、日本でも猛暑日や熱帯夜の増加が社会課題となっています。こうした環境変化により、私たちの肌は紫外線や乾燥、大気汚染だけでなく、「熱」という外的ストレスにもさらされる機会が増えています。
近年の研究では、高温環境への曝露は、細胞レベルでのダメージを引き起こし、生物学的老化を加速させる可能性が示されており、「熱老化」という概念が注目されています。
一方で、再生医療分野で活用される培養上清(セクレトーム)は、その構成成分や作用機序が十分に理解されていないケースも少なくありません。2017年に当社は、再生医療研究で培った知見を活かし、ヒト脂肪由来間葉系間質細胞の培養上清を独自技術で低分子化したペプチド化セクレトーム「ステムCM」を開発しました。ステムCMは、培養上清をそのまま利用するのではなく、品質管理、安全性評価、成分解析、作用検証までを一貫して行ったスキンケア原料です。網羅的な成分解析により、多数のペプチドを同定しており、多様な成分が複合的に働くことで皮膚へ多面的な作用をもたらすと考えられています。本原料に対して更なる研究を行い、網羅的な遺伝子発現解析やヒト皮膚を用いた試験を通じて、ステムCMが皮膚にどのように働きかけるのかを明らかにする研究を進めています。今回、ステムCMの抗炎症機能に着目し、熱ストレスによる皮膚ダメージへの影響を検討しました。

3.結果
結果1 網羅的遺伝子解析により、ステムCMの多面的な抗炎症作用を確認
ヒト表皮細胞にステムCMを処理し、網羅的遺伝子発現解析(RNA-seq)を実施しました。その結果、防御応答や細胞恒常性維持に関与する遺伝子群の発現増加が確認されました。一方で、炎症や自然免疫応答に関与する遺伝子群の発現低下が認められました。これらの結果から、ステムCMは単一の炎症因子を抑制するのではなく、多面的な炎症制御作用を有する可能性が示されました。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44879/586/44879-586-7abf8320d8f39616cdf14fada236b737-932x720.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


結果2 ステムCMが熱ストレスによる炎症関連因子の遺伝子発現を抑制することを確認
ヒト表皮細胞に熱ストレスを負荷し、炎症関連因子であるIL-6の遺伝子発現を評価しました。その結果、熱ストレスによりIL-6の発現上昇が認められましたが、ステムCMを添加することで、それらの発現が抑制されることを確認しました。IL-6は炎症反応を代表するサイトカインの一つであり、本結果からステムCMが熱ストレスによって誘導される炎症反応に働きかける可能性が示されました。
また、本結果は結果1で確認された多面的な抗炎症作用が、熱ストレス環境下でも発揮される可能性を支持するものです。熱ストレスによりヒト表皮細胞では炎症関連因子IL-6の遺伝子発現レベルが上昇し、ステムCM処理によりその上昇が抑制される傾向が認められました。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44879/586/44879-586-525eef37f250674557a8a80328f55955-968x720.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



結果3 ヒト皮膚を用いた試験で、熱ストレスによる老化関連変化を多面的に抑制する可能性を確認
倫理委員会の承認を経て臨床現場を通じ入手したヒト新鮮皮膚を用いた試験において、37℃の通常条件、43℃で2時間の熱ストレス条件、ならびに熱ストレス中にステムCMを処理した条件を比較しました。
熱ストレスを付与したヒト皮膚では、DNA損傷応答の指標であるγ-H2AXの増加、細胞増殖の指標であるKi-67および核膜構造の指標であるLamin B1の低下が認められました。これらの変化は、熱ストレスによる老化関連変化を示す指標と考えられます。一方、ステムCM処理群では、γ-H2AXの増加が抑制され、Ki-67およびLamin B1の低下が改善する傾向が認められました。
以上より、ステムCMは熱ストレス負荷下において、DNA損傷応答、細胞増殖低下、核構造変化といった複数の老化関連変化に対し、多面的に抑制する可能性が示唆されました。熱ストレス(43℃・2時間)により誘導されるγ-H2AXの増加およびKi-67、Lamin B1の低下に対し、ステムCMの同時処理によりこれらの変化が改善傾向を示すことが確認されました。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44879/586/44879-586-a9e02dd507d2dcb188b9f19d7ebc09dd-1235x720.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



4.今後の展望
本研究成果により、ステムCMが熱ストレスによる皮膚ダメージに対して、炎症関連遺伝子の発現抑制、DNA損傷応答の抑制、細胞増殖低下の改善、老化関連変化の抑制など、多面的に働きかける可能性が示されました。
猛暑や熱帯夜が当たり前となる気候変動時代において、肌を取り巻く環境は大きく変化しています。これからのスキンケアには、紫外線対策だけでなく、「熱」という環境ストレスへの対応も重要になると考えられます。ロート製薬は今後も、ステムCMを単なる再生医療由来素材としてではなく、品質・安全性・有効性を科学的に説明できるスキンケア原料として研究を深化させてまいります。今後も、「Connect for Well-being & Longevity」のもと、ロンジェビティ研究を推進し、皮膚細胞のストレス耐性や健やかさを支える研究を進め、環境変化に適応した次世代のスキンケア価値創出を目指します。


<用語説明>
※1 培養上清(セクレトーム):細胞を培養した際に得られる培養液から細胞成分を除いた上澄み液のこと。細胞が分泌した成長因子、細胞外小胞(エクソソーム)など、多様な生理活性物質を含む。これらの分泌成分全体は「セクレトーム」と呼ばれ、組織修復や炎症制御などへの関与が報告されている。本研究で用いる培養上清は、ヒト脂肪由来間葉系間質細胞を培養して得られたものである。近年、再生医療分野だけでなく、スキンケア分野においても肌の健やかさを支える素材として研究が進められている。
※2 ステムCM:ロート製薬が独自開発したペプチド化セクレトーム原料。ヒト脂肪由来間葉系間質細胞の培養上清(セクレトーム)を独自の酵素技術で低分子ペプチド化したスキンケア原料であり、品質管理、安全性評価、成分解析および作用検証を行っている。培養上清中の生理活性物質を低分子化することで、スキンケア素材としての活用を目指して開発された。
※3 熱老化:高温環境や熱ストレスへの曝露により、細胞レベルでダメージが生じ、生物学的老化に関連する変化が進む可能性を指す概念。スキンケア分野では、紫外線や大気汚染に加え、温度を含む環境要因への対応が注目されている。
※4 IL-6:炎症反応に関わる代表的なサイトカインの一つ。皮膚においても、外的ストレスなどにより発現が変動することが知られている。
※5 γ-H2AX:DNA損傷応答の指標として用いられるタンパク質。DNA二本鎖切断などの損傷が生じた際に増加することが知られている。
※6 Ki-67:細胞増殖の指標として用いられるタンパク質。細胞が増殖している状態を評価する際のマーカーとして広く使用されている。
※7 Lamin B1:細胞核の構造維持に関わるタンパク質。細胞老化に伴い変化することが知られており、老化関連マーカーの一つとして用いられる。

プレスリリース提供:PR TIMES

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