日本政府、中東地域での人道状況の悪化に対応するためUNICEFに150万米ドルの緊急無償資金協力の実施を決定
UNICEF東京事務所
2026年7月1日 東京発
中東地域で100日以上続いている軍事攻撃や暴力により、この地域に暮らす何百万もの子どもが身体的な危険や心理的な苦痛にさらされています。日本政府は、レバノンとパレスチナの人道状況に対応するため、国連児童基金(UNICEF)に対し150万米ドルの緊急無償資金協力を実施することを決定しました。本資金協力により、UNICEFは子どもを含む最もぜい弱な人々に対し、水と衛生分野に重点を置いた緊急支援を展開することができます。
レバノンでは、軍事衝突が再び本格化した3月2日以降、1,200人以上の子どもが命を落としたり、けがを負ったりしています。また、77万人を超える子どもたちが、暴力や喪失、避難に繰り返しさらされ、多くの子どもは、戦闘と不発弾の危険のため、現在も自宅に戻ることができません。基本的なサービスへのアクセスは限られ、特に安全な水と衛生に関しては、インフラの損傷や需要の急増、水道施設の稼働能力の低下により、深刻な影響が生じています。
一方ヨルダン川西岸地区では、2026年3月が過去20年間で最も多くのパレスチナ人が入植者の攻撃で負傷した月となり、建物の破壊も続く中、子どもたちはあらゆる必須サービスへのアクセスを制限されています。政治的・経済的に不安定な状況が長期にわたって続き、水と衛生の設備の老朽化やぜい弱な施設管理がすでに問題となっていた中、避難民の増加や設備の破壊によって、安全な水と衛生へのアクセスがさらにひっ迫した状況に陥っています。
今回の日本政府による資金協力は、人道危機の中でも子どもたちの健康と尊厳、レジリエンス(回復力)を守るために欠かせない、安全な水と適切な衛生設備の確保に活用され、これは政府が掲げる「人間の安全保障と尊厳」の概念に即すものです。具体的には、レバノンでは集団避難所における水と衛生インフラの復旧および緊急給水、ヨルダン川西岸地区においては、ポンプ、給水網、および給水システムの改修・修理・設置と、損傷または機能不全に陥った避難民キャンプの下水道管および関連設備の交換を行い、1万4,573人の子どもを含む計3万4,000人が支援の恩恵を受けます。UNICEFは、子どもたちにとって必要不可欠な支援を確実に届けるため、現地政府や日本政府をはじめとしたパートナーと連携しながら活動を展開していきます。
■ UNICEFについて
国連児童基金(UNICEF)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190以上の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。
※UNICEF国内委員会が活動する32の国と地域を含みます
※UNICEFの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ UNICEF東京事務所
UNICEF東京事務所は、ニューヨーク本部直轄の国連機関事務所として、日本政府からの政府開発援助(ODA)による資金協力や、国会議員、国際協力機構(JICA)、非政府組織(NGO)等との連携を促進しています。
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