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若者流出に歯止めを 山梨県、賃上げへ39団体で共同宣言

山梨県

若者流出に歯止めを 山梨県、賃上げへ39団体で共同宣

Uターン就職率は過去13年で最低水準                               県・市町村・経済界・金融機関・労働界が「オール山梨」で連携へ


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山梨県(長崎幸太郎知事)は6月23日、甲府市内で「経済の持続的発展と賃金水準向上に向けた共同宣言式」を開催しました。

背景にあるのは、物価高騰や人手不足が続く中、若者の県外流出や担い手不足が深刻化していることです。令和7年の調査では、県外の大学等に進学した学生のUターン就職率は21.8%と過去13年間で最低水準となり、20~24歳の県外転出も1480人に上っています。こうした状況を踏まえ、県は賃金水準の向上を単なる労使間の課題ではなく、地域経済の持続性に関わる重要課題と位置づけ、企業、働く人、行政、関係機関が連携して取り組む姿勢を示しました。

共同宣言には、山梨県経営者協会、山梨県商工会議所連合会、山梨県商工会連合会、山梨県中小企業団体中央会、県内金融機関、連合山梨、県内全市町村、山梨労働局、山梨県など、計39団体が参加しました。

労使関係団体、行政等関係者ら約100人が参加した式典で長崎幸太郎知事は、物価高騰や国際情勢の不安定化により経済の先行きが不透明となる中、実質賃金の低迷が働く人々の生活実感や将来不安に影響していると指摘しました。そのうえで、「頑張れば報われる社会」を実現するためには、企業、働き手、行政がワンチームとなり、持続的な賃金水準の引き上げに取り組む必要があると訴えました。
第1部のトークセッションでは、長崎知事、村上信行・上野原市長、山陽精工株式会社の白川太代表取締役社長、UAゼンセン山梨県支部長で連合山梨会長代行の松長浩子氏が登壇し、法政大学経営大学院教授で日本総合研究所客員研究員の山田久氏がコーディネーターを務めました。

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第一部のトークセッション
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コーディネーターの山田氏


長崎知事は、若年層の県外流出について「山梨県が今直面している一番大きな問題」と述べ、賃金水準の低さが若者の流出を加速させているとの認識を示しました。また、賃上げを企業の努力だけに委ねるのではなく、行政が企業と働き手を支えることの重要性を強調しました。

村上市長は、東京・神奈川に隣接する上野原市では、通勤圏内にある都市部との賃金差が人材流出に直結している実情を紹介しました。市職員が東京方面の自治体へ転職する例にも触れ、若者や子育て世帯の流出が地域経済と人口減少の悪循環につながっていると危機感を示しました。

白川社長は、物価高騰や原材料費上昇の中で、企業が賃上げ原資を確保することの難しさを率直に語りました。一方で、「山梨県には風が吹いている」と述べ、古いビジネスモデルを見直し、DXやAI、ロボットなども活用しながら、働きやすい環境づくりと付加価値の向上を進める必要があると語りました。同社の理念である「自分の子供を就職させたい会社」にも触れ、従業員が力を発揮できる環境づくりが結果として持続的な成長と賃上げにつながるとの考えを示しました。

松長氏は、UAゼンセンの春闘結果として、正社員、パートタイム労働者ともに賃上げが進んでいる一方、物価上昇に追いつかず、実質賃金の低下が生活不安や消費の停滞につながっていると指摘しました。また、働く人自身も学び、スキルを高め、生産性向上に貢献していく必要があると述べ、労使が対話を通じて職場環境の改善と賃上げに取り組む重要性を訴えました。

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左から長崎知事、村上市長
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白川社長、松長氏

トークセッション後、参加団体は「経済の持続的発展と賃金水準向上に向けた共同宣言」を行いました。宣言では、企業が生産性向上や高付加価値化を進め、その成果を賃金として還元すること、働く人が学び続け、挑戦することで価値創出に取り組むこと、行政が企業と働く人の取り組みを後押しすることを明記しました。さらに、地域全体で連携し、賃上げを支える経済の好循環を生み出し、「頑張れば報われる社会」の実現を目指すことを確認しました。
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宣言を読み上げる長崎知事

第2部では、山田久氏が「持続的成長を実現する賃上げ戦略―企業・働く人・地域でともにつくる好循環―」をテーマに講演しました。

山田氏は、物価上昇や人手不足を一時的な現象ではなく、企業経営の前提が変わったものとして捉える必要があると説明し、そのうえで、従来の値下げ競争から脱し、商品やサービスの価値を高め、適正価格で提供することが持続的な賃上げの鍵になると指摘しました。また、個別企業の努力に加え、地域の企業同士が連携し、人材育成や販路開拓、価格転嫁に取り組むことの重要性も強調しました。

企業は互いに適正な価格転嫁を認め合い、働く人は能力開発に努め、行政は認識共有の場づくりや環境整備に取り組むべきだと述べ、共同宣言の意義に通じる認識を示しました。

山梨県では、今後とも働く人の生活を守ることと、地域の産業・企業を支えることの両立を図りながら、企業、働く人、行政が一体となって、賃金水準の持続的な向上と地域経済の好循環づくりを進めていきます。

開催概要

日時:令和8年6月23日(火)
場所:シャトレーゼホテル談露館 クリスタル(山梨県甲府市)
参加者:約100人
参加団体:経済団体、金融機関、労働団体、県内市町村、山梨労働局、山梨県など計39団体

主なプログラム詳細

【第1部】
・知事あいさつ
・トークセッション「経済の持続的発展と賃金水準向上に向けて」
・共同宣言式
【第2部】
・トップセミナー「持続的成長を実現する賃上げ戦略」
 講師:山田久氏
 法政大学経営大学院教授/株式会社日本総合研究所客員研究員

プレスリリース提供:PR TIMES

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記事提供:PRTimes

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