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「物価高倒産」、上半期は556件発生 「人件費」要因が急増 「建設業」は3割増と増加目立つ 「ナフサショック」起因の倒産、年後半増加も

株式会社帝国データバンク

「物価高倒産」、上半期は556件発生 「人件費」要因

「物価高倒産」の動向(2026年上半期)


[画像1: https://prtimes.jp/i/43465/1380/resize/d43465-1380-347543-pixta_140885957-0.jpg ]


株式会社帝国データバンクは、法的整理(倒産)となった企業のうち、原油や燃料、原材料などの「仕入れ価格上昇」、取引先からの値下げ圧力などで価格転嫁できなかった「値上げ難」などにより、収益が維持できずに倒産した企業を「物価高倒産」と定義し、集計分析を行った。


SUMMARY
燃料や原材料などの「仕入価格の上昇」を価格転嫁できない「値上げ難」などにより、収益性が悪化した「物価高(インフレ)倒産」の増加が続いている。2026年上半期(1-6月)における「物価高倒産」は556件発生し、前年同期(449件)から23.8%・107件増加し、半期としては集計を開始した2018年以降で最多を更新した。このうち、6月は113件発生し、単月でも過去最多だった。


[注]
集計期間:2018年1月1日~2026年6月30日まで

「物価高倒産」、上半期は556件発生 過去最多を更新
燃料や原材料などの「仕入価格の上昇」を価格転嫁できず、収益性が悪化して経営が行き詰まる「物価高(インフレ)倒産」の増加が続いている。2026年上半期(1-6月)における「物価高倒産」は556件発生し、前年同期(449件)から23.8%・107件増加し、半期としては集計を開始した2018年以降で最多を更新した。このうち、6月は113件発生し、単月でも過去最多だった。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43465/1380/43465-1380-986d72de7ad66bec788f65a3f08bd5d8-580x508.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


上半期に発生した「物価高倒産」を要因別(重複含む)にみると、最も多いのは「原材料」要因の倒産で255件を占め、上半期全体の45.9%を占めた。前年同期(198件、+57件・+28.8%)を大幅に上回り、過去最多だった。次いで多かったのは「人件費」(145件)で、前年同期から29.5%・33件増加し、「原材料」同様に過去最多となった。人件費由来の物価高倒産は、2024年から急増し、要因別では「エネルギー」(106件、構成比19.1%)を上回った。最低賃金の引き上げによる増加のほか、中小企業でも採用確保や人材の引き留めで賃上げを進めているものの、人件費増加分を価格転嫁などに反映できず、事業継続を断念したケースも近年発生している。包装資材(86件)は、前年同期から微増となった。物価高倒産は、仕入コスト増に加えて労務コスト・供給制約起点へシフトする傾向もみられる。

なお、足元で進む「ナフサ供給不足」が決定的な要因となった物価高倒産の発生はなかった。

「建設業」は3割増と急増ぶり目立つ
上半期に発生した「物価高倒産」のうち、最も多かった業種は「建設業」で151件を占めた。前年同期(118件)から約3割の増加となり、半期として過去最多を更新した。「建設業」では、ウッドショックや円安による資材高、職人不足などの人手不足を受け、2024年5月(32件)をピークに単月で10~20件台の推移が続いていたが、ナフサ供給難による資材高や価格高騰が表面化した4月以降に増加し、26年6月に単月で最多となる36件が発生した。また、建設業における物価高倒産の要因別集計では、鋼材や木材、コンクリートといった資材費の高騰による「原材料高」由来の倒産が65件を占め、建設業全体のうち約4割を占めた。足元で急速に悪化する「ナフサ供給不足」による影響は確認できなかったものの、従前から続いたウッドショックや物価高の影響による建築資材の価格高騰に加え、若手職人の不足と高齢職人の引退などが重なったことで現場作業員が不足し、外注費の高騰のほか「人件費増」による倒産もみられた。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43465/1380/43465-1380-8f5108bbbf4cb0b9d290a36d951f60e0-517x493.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


「建設業」で発生した上半期の物価高倒産のうち、特に多いのは「総合工事」(72件)で、なかでも戸建て住宅や集合住宅などの新築施工を主体とする「木造建築工事」(42件)が多くを占めた。木造建築工事における半期の物価高倒産としては、2024年上半期(44件)に次ぐ2番目に多い件数となった。左官工事など「職別工事」は65件となり、半期ベースとしては過去最多だった。

次いで多かったのは「小売業」(118件)で、前年同期(90件)からは31.1%の大幅増となった。「製造業」(103件)は、2024年上半期以来、2年ぶりに半期で100件を超えた。製造業のうち「鉄鋼業、非鉄金属・金属製品製造業」(16件)は前年同期比7割超の増加となったほか、「食料品・飼料・飲料製造」(27件)も3割を超える増加率を記録した。

「不動産業」(11件)は、半期で初めて10件を超え、過去最多を更新した。他産業と異なり、不動産業では建築コストの上昇を受けて物件価格の引き上げを行っているものの、ローン金利の上昇などでエンドユーザーの購買意欲が振るわず、販売棟数の減少などで事業に行き詰まるケースがみられた。

物価高倒産、「ナフサショック」起因に年後半増加も
中東情勢の急激な悪化に端を発した原油の供給不安やナフサ(粗製ガソリン)の調達難から、石油化学製品を中心に価格の高騰や限られた在庫の獲得競争といった形で影響が顕在化してきた。6月末時点ではナフサ供給難に伴う物価高倒産の発生は確認できなかったものの、価格面の影響は既に表面化しており、足元では石化製品の価格高騰に、恒常化する人手不足や賃上げによる人件費増、借入金利の上昇が重なるなど、企業収益を圧迫する要因は複合化している。

過去のコストショックの事例をみると、2021年に発生したウッドショックでは、木材不足や価格高騰が木造建築工事業者の倒産として表面化するまでに約3年を要しており、コストショックは一定のタイムラグを置いて倒産急増につながる特徴がある。樹脂成形・プラスチック加工、包装資材、塗料・インキ、塩ビ管や断熱材など樹脂系建材、印刷といった建設業・製造業を中心に、円安進行による輸入物価の上昇も加わり、売り上げの上昇分を上回るコスト高で事業が行き詰まる「増収型」の物価高倒産が2026年後半から本格的に増加する可能性があり、今後の動向を注意深く見守る必要がある。

プレスリリース提供:PR TIMES

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記事提供:PRTimes

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