スペースデータ、干ばつ危機を再現する「DROUGHT CRISIS SIMULATOR」をリリース
株式会社スペースデータ

台風・豪雨・洪水・落雷・豪雪に続く対応拡大。干ばつによる貯水量の低下から大規模停電に至る複合危機の連鎖を、デジタルツイン空間で時系列に解析・予測
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株式会社スペースデータ(本社:東京都港区、代表取締役社長:佐藤航陽、以下「スペースデータ」)は、宇宙AIプラットフォーム「SpaceBrain(スペースブレイン)」のレジリエンス領域「Geo-Resilience(ジオ・レジリエンス)」の新たなシミュレーションとして、干ばつに起因する水・エネルギー複合危機を対象とする「DROUGHT CRISIS SIMULATOR(ドラウト・クライシス・シミュレーター)」をリリースしました。
「DROUGHT CRISIS SIMULATOR」は、エジプト・アスワンハイダム(ナセル湖)を題材に、干ばつによる貯水量の低下が水力発電出力の低下、そして大規模停電へと連鎖していく一連の危機を、時系列スライダーの操作にあわせて解析・可視化する危機対応ダッシュボードです。貯水率・水位・発電出力・停電率などの各指標と、湖面・市街地を映す2つのビジュアルパネルが同一の時間軸上で連動して変化し、水とエネルギーをまたぐ複合危機の全体像を直感的に把握できます。
開発の背景
気候変動に伴う干ばつの長期化・広域化は、水資源の問題にとどまらず、エネルギー供給の問題へと直結します。水力発電への依存度が高い地域では、貯水量の低下がそのまま発電出力の低下となり、計画停電や大規模停電を通じて市民生活・産業活動に波及します。
こうした「水→エネルギー→社会」の連鎖は、ウォーター・エネルギー・ネクサスと呼ばれる相互依存関係として知られています。貯水率・水位・発電出力・停電率といった複数の指標が時間差を伴って同時に変化するため、単一の指標を追うだけでは危機の全体像を捉えることができず、とりわけ専門家以外の関係者が時間軸に沿って直感的に理解することは容易ではありませんでした。
スペースデータは、衛星データの解析と地球規模(プラネタリースケール)のデジタルツイン技術を強みとし、「Geo-Resilience」において台風・豪雨・洪水・落雷・豪雪を対象とした災害リスク評価に取り組んできました。今回、その対象を緩やかに進行する干ばつと、そこから波及する水・エネルギー複合危機へと広げ、危機の連鎖の構造をひとつの画面で再現できるようにしました。防災・減災に関わる関係者の状況認識と共通理解の形成を支援することが、本機能の狙いです。
「DROUGHT CRISIS SIMULATOR」の主な特徴
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- 干ばつから大規模停電までの危機シナリオを時系列で再現:「平常→干ばつ進行→貯水率低下→発電制限→エネルギー切れ→大規模停電」の6段階のシナリオステッパーと連動し、6日間の危機シナリオをボタンまたはスライダー操作で自由に行き来できます。貯水率・水位・発電出力・停電率・影響人口・干ばつ深刻度といったすべての指標が、同一の時間軸上で同期して推移します。- 湖面後退・湖底露出のリアルな可視化:衛星画像から水域をピクセル単位で自動判定し、Chamfer距離変換(各画素の岸からの距離を高速に求めるアルゴリズム)で湖の「深さマップ」を生成。干ばつの進行に応じて浅い岸側から湖底を段階的に露出させ、湖面の後退を滑らかに表現します。3D地形ビューに切り替えると、水面の下降を立体的に確認できます。- 市街地の灯りが消えていく停電の可視化:航空写真から市街地の画素を「街灯・窓明かり」として抽出し、点灯・消灯を描き分けることで、停電率の上昇とともに街の灯りが消えていく様子を表現します。パン・ズーム操作による俯瞰・詳細の切り替えや、広域の停電影響マップの段階表示にも対応します。- 実績と予測を重ねた発電出力チャートと残時間カウントダウン:現在時点までの発電出力の実績カーブに、直近の傾きから先行きを外挿した予測カーブを破線で重ねて表示します。発電可能残時間はカウントダウン形式で表示され、危機の切迫度を時間の感覚として共有できます。
解析を支えるアルゴリズム
「DROUGHT CRISIS SIMULATOR」では、正規化した時間軸上ですべての指標を一元的に導出する状態関数を解析の中核に置き、貯水率・水位・停電率は危機の転換点を折れ点とする区分線形モデル、水力発電出力は危機の進行とともに急落する非線形カーブとしてモデル化しています。貯水率から正規化した干ばつ深刻度(severity)は共通パラメータとして湖面・市街地・チャートの各表示系に伝播し、発電出力の予測カーブは直近実績の傾きにもとづく線形外挿でリアルタイムに再計算されます。貯水量・平年同期比・発電可能残時間といった派生指標も同一の状態関数から一貫して算出されるため、時間軸上のどの時点でも、すべての指標とビジュアルが矛盾なく同期する決定論的な設計となっています。
「連鎖を見通す」状況把握へ
干ばつのように緩やかに進行する危機では、対応の検討が本格化した時点で、すでに取り得る選択肢が限られていることが少なくありません。「DROUGHT CRISIS SIMULATOR」は、危機を単発の事象としてではなく「連鎖」として見通す状況把握のかたちを提示し、どの段階でどの指標に変化が現れるのかを、関係者が時間軸に沿って共有できるようにします。スペースデータは、対策の検討・訓練・広報・教育の場で、関係者が同じ絵を見ながら議論できる環境の提供を目指します。
今後の展望
スペースデータは今後、ダム運用主体の公表値や衛星による水位観測、気象・配電・人口統計といった実測データとの接続、数値標高モデル(DEM)にもとづく実地形の再現、時系列衛星画像による干ばつ前後の比較など、「DROUGHT CRISIS SIMULATOR」の高度化を段階的に進めます。さらに「Geo-Resilience」全体として対象とする地域・ハザードを広げ、水・エネルギー・生活インフラをまたぐ複合危機の可視化と評価を通じて、政府・自治体・インフラ事業者の防災・危機管理、そして社会全体のレジリエンス強化に貢献してまいります。
なお、「DROUGHT CRISIS SIMULATOR」のサービス内容の詳細や、デモンストレーションのご希望については、下記のお問い合わせフォームよりご連絡ください。政府・自治体・インフラ事業者など、防災・危機管理に取り組む組織からのご相談を受け付けています。
株式会社スペースデータについて
株式会社スペースデータは、「宇宙を誰もが活用できる社会へ」という思いのもと、宇宙とデジタル技術の融合によって新たな産業や社会基盤を創造するテクノロジースタートアップです。
地球・宇宙環境を精密に再現するデジタルツイン技術を活用して、宇宙から都市開発、防災、安全保障まで、次の未来を支えるデジタルプラットフォームの構築を目指しています。さらに、宇宙ロボット・宇宙ステーションの運用基盤開発を通じて、宇宙社会の実現に向けて取り組んでいます。
スペースデータの公式サイトでは、「NEWS」にて最新の取り組みや発表をご紹介しています。
詳細は
https://spacedata.jp/news をご覧ください。
社名:株式会社スペースデータ
代表:佐藤航陽
所在地:東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15階
資本金:15億1300万円
事業内容:宇宙開発に関わる投資と研究
HP:
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記事提供:PRTimes