【中小企業の物価高への対応実態】約7割が原油価格高騰等による物価高の悪影響を受けていると回答。価格転嫁を実施している企業のうち、コスト上昇分の8割以上を価格転嫁できている企業は2割にとどまる。
株式会社フォーバル

~BLUE REPORT[8月号]「中小企業の経営状況の変化への対応<1>」を発行~
株式会社フォーバル(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:中島 將典、以下「フォーバル」)が運営するフォーバル GDXリサーチ研究所は、原油価格高騰等による物価高が中小企業経営に及ぼす影響と、その対応実態を調査した「BLUE REPORT[8月号] 中小企業の経営状況の変化への対応<1>~原油価格高騰等による物価高への対応実態~」を2026年7月17日(金)に発行いたします。
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近年、中小企業を取り巻く経営環境は大きく、また急速に変化しています。コロナ禍からの経済活動正常化後も、ウクライナ情勢や中東情勢に起因する原油価格の高騰に加え、円安基調のもとでの輸入物価の上昇も相まって、構造的なコスト高が続いています。この物価高は長期化の様相を呈しており、価格転嫁を十分に進められなければ、経営を脅かすリスクにもなり得ます。
また、社会全体で賃上げの機運が高まるなか、中小企業においても持続的な賃上げへの対応が避けられません。人手不足も慢性化しており、賃上げは人材確保の面からも重要な経営課題となっています。こうした状況を踏まえ、中小企業においては、物価高への対応、持続的な賃上げ、人手不足下での生産性向上という複数の課題に同時に向き合うことが求められています。
今回のレポートでは、そのうち「原油価格高騰等による物価高」を取り上げ、全国の中小企業経営者1,653人を対象に調査を実施しました。その結果、原油価格高騰等による物価高で経営に悪影響を受けている企業は69.3%に上り、物価高が中小企業全体に広く影響を及ぼしていることが明らかになりました。
●本レポートの詳細は、こちらをご参照ください。
URL:
http://gdx-research.com/wp-content/uploads/2026/07/bluereport_202608.pdf
■原油価格高騰等による物価高で悪影響を受けている企業は69.3%
※「大きく悪影響を及ぼしている」、「ある程度悪影響を及ぼしている」の合計
・原油価格高騰等による物価高は約7割(69.3%)の企業経営に悪影響を与えています。特に建設業、製造業、卸売業、小売業、運輸業・郵便業では影響を受ける企業が8割を超えており、原材料費・燃料費・輸送費などのコスト上昇が事業に直結する業種ほど、影響が大きいことがわかりました。
■原油価格高騰等による物価高への対策で最も多いのは「製品・サービスへの価格転嫁の実施(値上げ)」
・原油価格高騰等による物価高への対策として最も多かったのは「製品・サービスへの価格転嫁の実施(値上げ)」で36.1%となりました。あわせて、経費・固定費の削減、光熱費・燃料費の節約、仕入価格の見直しなど、コストを抑える対応も多く見られます。一方で、約2割(18.4%)の企業は特に対策を行っておらず、対応状況には差があることがわかりました。
■価格転嫁を十分にできている企業は20.5%
※コスト上昇分の「80%以上」価格転嫁できている企業
・物価高への対応として価格転嫁を実施している企業のうち、コスト上昇分の「80%以上」を価格転嫁できている企業は20.5%にとどまりました。「50~80%未満」を合わせても38.2%となる一方、50%未満または「まったく転嫁できていない」と回答した企業は49.6%と約半数に及び、コスト上昇分を十分に吸収できていない企業が多いことがわかりました。
■原油価格高騰等による物価高で悪影響を受けている企業は69.3%
※「大きく悪影響を及ぼしている」、「ある程度悪影響を及ぼしている」の合計
原油価格高騰等による物価高について、「大きく悪影響を及ぼしている」が16.5%、「ある程度悪影響を及ぼしている」が52.8%となり、合計で69.3%の企業が経営に悪影響を受けていることがわかりました。特に建設業、製造業、卸売業、小売業、運輸業・郵便業では、悪影響を受けている企業の割合が8割を超えており、仕入れ価格や原材料費、エネルギーコスト、輸送費などが事業活動に直結する業種ほど、物価高の影響を強く受けている傾向が見られました。
具体的な影響として最も多かったのは「原材料費・資材調達費の上昇」71.7%で、「燃料費の上昇」45.0%、「物流・輸送費の増加」27.9%と続きました。物価高の影響は、直接的なコスト増加にとどまらず、「顧客の購買意欲の低下」17.6%、「受注・販売機会の減少」17.5%、「設備投資の遅れ・見送り」9.8%、「資金繰りの悪化」8.2%などにも波及していることがわかりました。
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■原油価格高騰等による物価高への対策で最も多いのは「製品・サービスへの価格転嫁の実施(値上げ)」
物価高への対策として最も多かったのは「製品・サービスへの価格転嫁の実施(値上げ)」36.1%で、次いで「経費・固定費の削減」28.3%、「光熱費・燃料費の節約」20.7%、「仕入価格の見直し」19.7%となりました。一方で、物価高による悪影響を認識していながらも「対策は行っていない」と回答した企業も18.4%存在しました。
価格転嫁を行っている企業に、コスト上昇分のうちどの程度価格転嫁できているかを聞いたところ、「80%以上」と回答した企業は20.5%にとどまりました。50%未満または「まったく転嫁できていない」と回答した企業は49.6%と約半数に上り、価格転嫁を実施していても、コスト上昇分を十分に吸収できていない企業が多いことが示唆されます。
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■価格転嫁を十分にできている企業は20.5%
※コスト上昇分の「80%以上」価格転嫁できている企業
十分に価格転嫁できていない理由としては、「顧客・取引先の離反が懸念されるため」48.1%、「取引先・発注元との価格交渉が難しいため」46.8%、「業界の慣習や契約条件により、値上げが難しいため」28.2%が上位となりました。
また、中小受託取引適正化法(通称:取適法)の認知度については、「知っており、他の人に説明できる」9.8%、「知っているが、説明できるほどではない」40.0%となり、認知している企業は約半数にとどまりました。価格交渉や適正な価格転嫁が円滑に行われる環境を整備するためには、取適法に関する情報を中小企業へ十分に周知・浸透させるとともに、社会全体での理解促進や支援体制の構築が重要と考えられます。
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■まとめ
本レポートでは、原油価格高騰等による物価高が中小企業経営に与える影響について、その影響度合いや具体的な影響、企業側の対策、さらに価格転嫁の現状と課題などに関する調査・分析を行いました。 原油価格高騰等による物価高の影響については、「大きく悪影響を及ぼしている」と「ある程度悪影響を及ぼしている」を合わせると69.3%となり、約7割の企業が経営に悪影響を受けている結果となりました。特に建設業、製造業、卸売業、小売業、運輸業・郵便業では悪影響を受けている企業が8割を超えており、原材料費や燃料費、物流・輸送費などの上昇が事業活動に直結する業種ほど、影響を強く受けていることがわかりました。
物価高による具体的な影響としては、「原材料費・資材調達費の上昇」が最も多く、次いで「燃料費の上昇」「物流・輸送費の増加」が続きました。コスト面での影響に加え、顧客の購買意欲の低下や受注・販売機会の減少、設備投資の遅れ・見送り、資金繰りの悪化など、売上や将来投資にも影響が及んでいることがうかがえます。物価高への対策としては、「製品・サービスへの価格転嫁の実施(値上げ)」が最も多く、経費・固定費の削減、光熱費・燃料費の節約、仕入価格の見直しが続きました。一方で、悪影響を認識しながらも「対策は行っていない」と回答した企業も一定数存在しています。
価格転嫁については、物価高への対策として最も多く実施されている一方で、価格転嫁を実施している企業のうち、コスト上昇分の「80%以上」を転嫁できている企業は20.5%にとどまりました。50%未満または「まったく転嫁できていない」と回答した企業は約半数に及んでおり、価格転嫁を実施している企業であっても、コスト上昇分を十分に吸収できていないケースが多いことが示唆されます。十分に価格転嫁できていない理由としては、「顧客・取引先の離反が懸念されるため」や「取引先・発注元との価格交渉が難しいため」が上位となり、顧客や取引先との関係性、業界慣習、契約条件などが壁となっていることがうかがえます。
物価高は今後も中小企業経営に影響を及ぼし続ける可能性があり、企業側にはコストの見える化や価格動向の把握、価格交渉に向けた準備、業務効率化や生産性向上への取り組みが求められます。加えて、中小受託取引適正化法(通称:取適法)の認知度は約半数にとどまっており、価格転嫁をしやすい取引環境の整備に向けて、制度の周知や社会全体での理解促進も重要です。中小企業が物価高の影響を過度に自社で抱え込むことなく、適正に収益を確保しながら持続的な経営を続けていくためには、企業自身の取り組みに加え、国や専門機関による情報提供、支援策の拡充、取引環境の改善が必要になると考えられます。
日本に存在する法人の99%以上を占める中小企業。この中小企業1社1社が成長することこそが日本の活力につながります。中小企業が成長するための原動力の1つにGreen(グリーン)とDigital(デジタル)を活用し企業そのものを変革するGDX(Green Digital transformation)があります。
フォーバル GDXリサーチ研究所は、中小企業のGDXに関する実態を調査し、各種レポートや論文、報告書などをまとめ、世に発信するための研究機関です。「中小企業のGDXにおける現状や実態を調査し、世に発信する」をミッションに「中小企業のGDXにおいてなくてはならない存在」を目指し活動していきます。
▽詳細は下記URLよりご覧ください。
https://gdx-research.com/
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