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2024年4,000億ドル、2019年以降年6%成長―デジタルがスポーツの収益と観戦体験を変革【A.T. カーニー】

KEARNEY

2024年4,000億ドル、2019年以降年6%成長―デジタルが

地域別広告、生成AI、スマホ配信で新たな収益源を開拓―商業化とファンが参加・視聴しやすい環境の両立を提言


A.T. カーニー株式会社(東京都港区、日本代表:針ヶ谷 武文)は、スポーツ産業のデジタル変革と新たな収益モデルを分析した論考「スポーツテック革命――ゲームチェンジャーたち」(英題:Game changers: the sports tech revolution)を公開しました。
本稿では、放映、スポンサーシップ、広告、チケット、スポーツベッティングなどからなる世界のスポーツ産業が、2024年に推計4,000億ドル規模となり、2019年以降年6%のペースで成長してきたと指摘しています。スマートフォン視聴、クラブやリーグによる消費者への直接配信(D2C)、地域別広告、生成AIが、収益機会とファン体験の双方を変えています。
一方、デジタル化を収益拡大だけに使えば、過度な商業化によって中核ファンを遠ざけるおそれがあります。本稿は、ファンの属性、好み、コンテンツ利用状況をデータで理解し、革新と伝統、収益成長とファンが参加・視聴しやすい環境を両立することが、持続的な成長の条件になるとしています。


2024年4,000億ドル、若年層のスマホ視聴と直接配信が拡大
若年層では従来型テレビから離れ、D2C型ストリーミングやモバイル中心の視聴へ移る動きが進んでいます。スマートフォンはスポーツコンテンツの主要な入口となり、クラブやリーグはベッティング、ゲーム要素、仮想現実(VR)・拡張現実(AR)などを組み合わせ、試合の前後も含めたファンとの接点を収益へつなげようとしています。
コンテンツの幅も広がっています。eスポーツ、パデル、ピックルボールなどの新競技、女子リーグ、短時間で楽しめる動画が国際視聴を後押ししています。報告書によると、パリ2024大会は約50億人に届き、東京2020大会の30億人を上回りました。サウジアラビアの戦略投資や、インドのモバイル中心の視聴も、世界市場の拡大を支えています。


図表1 スポーツ産業の規模とデジタル収益の主要指標
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/46861/120/46861-120-d77a56cde8935465f00fecf1b897cf61-2400x1260.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



地域別広告と生成AIが、同じ試合から新たな収益を生む
デジタル広告の重ね合わせ技術では、同じ試合でも視聴地域に応じてスポンサーを変えられます。たとえばフランスや米国の視聴者と、日本や中国の視聴者に異なる広告を表示し、テニスコートの表面や自動車レース会場の芝生など、これまで使われていなかった場所も広告枠にできます。こうした技術は、イングランド・プレミアリーグ、ラグビーワールドカップ、ATPツアー、マスターズ・ゴルフなどで活用されています。
ライブスポーツはリアルタイムで見られ、視聴者が途中で離れにくい貴重なコンテンツです。会場内・放送広告とスポンサー収入は2024年に600億ドル超と推計されています。視聴地域ごとに広告内容と言語を変えることで、権利保有者や放送事業者は広告枠の量と価値を高められます。
制作・配信でも、選手追跡、スローモーション、審判目線の映像、クラウド制作、低遅延通信が新しい観戦体験を生んでいます。生成AIは選手分析や戦術づくりに加え、ハイライト制作や個別コンテンツにも使われています。2025年全豪オープンでは、Tennis Australiaが生成AIを使い、ハイライト映像向けの多言語音声解説を作成しました。ゲーミング・ファンタジースポーツ市場は250億ドル超の収益を生むと見込まれています。


図表2 デジタル技術がスポーツビジネスを変える4領域
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/46861/120/46861-120-d32d5ed29aa320416398208f98d61d15-2400x1320.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



収益化の前提は、ファンを理解し信頼を損なわないこと
デジタル革新は大きな収益機会をもたらす一方、スポーツが文化や地域社会に根差していることを忘れると、過度な商業化でコアファンを遠ざけるリスクがあります。クラブやリーグには、ファンの属性、好み、関わり方を分析し、誰に、どの内容を、どの接点で届けるかを設計することが求められます。NBAはソーシャルメディアやYouTubeのアルゴリズムを使い、視聴者層ごとに内容を調整しています。
クラブと権利保有者は、放送事業者やSNSとの競争が強まる中、自らコンテンツを制作し、ファンへ直接届ける動きを進めています。ACミランはメディアスタジオと社内チームを整え、独自コンテンツをより早く制作・収益化できる体制を構築しました。重要なのは、技術の導入自体ではなく、投資家とファンの双方に実際の価値を生むことです。
本稿は、スタジアムで観戦する場合も、スマートフォンで配信を見る場合も、スポーツ体験は今後さらに双方向で個別化されるとしています。その際、伝統や参加しやすさを損なわず、ファンとの長期的な関係を保つことが、持続可能な収益モデルの土台になります。


新たな資本とスター選手が、クラブの商業価値を短期間で動かす
スポーツの所有構造も変化しています。欧州5大リーグのサッカークラブの39%は民間または政府系ファンドと関係し、北米のチームへのプライベートエクイティ投資は2,000億ドルを超えています。クラブ、投資家、放送・配信事業者、ベッティング企業などが従来の役割を越え、コンテンツとファン接点を自ら持とうとしています。
個人選手の影響力も拡大しています。リオネル・メッシのインテル・マイアミ移籍後、クラブのInstagramフォロワーは100万人から600万人へ急増し、クルス・アスルとのデビュー戦チケットは二次流通市場で1,000%上昇しました。本稿は、スター選手が試合だけでなく、チケット、物販、配信、ファン参加を動かす商業的な存在になっていると指摘しています。


論考について
- 論考名:「スポーツテック革命――ゲームチェンジャーたち」(英題:Game changers: the sports tech revolution)
- URL:https://www.jp.kearney.com/issue-papers-perspectives/game-changers-the-sports-tech-revolution


監修者
- 松岡 洋平 シニアパートナー
京都大学教育学部卒。多様な事業立ち上げ経験および15年以上にわたるマーケティング経験と金融・暗号資産/ブロックチェーン/web3/AIの融合が強みであり、メディア・エンターテイメント業界を中心に、web3戦略、新規事業戦略、DXなどを支援。
米戦略ファーム、ネット生保立ち上げ、米アパレル日本法人副社長、ユニコーンスタートアップ、上場企業におけるサッカークラブや出版社のM&AおよびPMI、最大手SNS企業における暗号資産×フィンテックプロジェクト、デジタル庁におけるマイナンバーのマーケティング担当等を経てA.T. カーニーに入社。
web3スタートアップにも籍を置き、上場企業の社外取締役も務めている。


A.T. カーニーについて
A.T. カーニー(グローバル・ブランド名:Kearney)は、100年にわたり世界有数の経営コンサルティングファームとして、Fortune Global 500企業の4分の3以上をはじめ、世界各国の政府機関に信頼されるパートナーであり続けてきました。40カ国以上に拠点を展開し、私たちの最大の強みは「人」にあります。インパクト・ファーストを掲げ、独創的な発想と実行力をもって、顧客企業が直面する最も困難な課題に挑み、変革の実現をともに推進します。日本には1972年に進出し、あらゆる主要産業のリーディングカンパニーに対し、戦略策定から変革の実行まで一貫した支援を提供しています。詳しくはWebサイトをご覧ください。www.jp.kearney.com

プレスリリース提供:PR TIMES

2024年4,000億ドル、2019年以降年6%成長―デジタルが

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