少年たちは親に逆らい自由を求め街を出た─台北版「スタンド・バイ・ミー」誕生! 国際ブッカー賞、日本翻訳大賞受賞の台湾文学の新たな金字塔『台湾漫遊鉄道のふたり』を見出した注目翻訳者の最新作、好評発売中!
株式会社小学館

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台湾のとある都会の片隅、夜市と花街で名を馳せる猥雑な下町で、僕ら3人── 僕、翊亞(イーヤー)、阿煌(アーホァン)は育った。12歳の夏休み、僕らは廃屋の敷地にそびえるマンゴーの樹にツリーハウスを造り、大人たちが禁じた境界線の向こうを眺めながら、この街から脱出する秘密の計画を立てた。
時が経ち、暗号学を教える大学教授の職を失い、幼い娘の世話に専念する僕の元に、ピアニストとして名声を得ていた翊亞の訃報が届く。「こんな日が来るのを俺はとっくに知ってた」阿煌の言葉をきっかけに、僕は暗号を解くように、過去の記憶を手繰り始める── 。
記憶とはこんなに不完全で、暗号のように時間をかけて解読するしかないのだ。登場人物の内面の変化が街の歴史と重なり、物語は静かなうねりとなって読者の心をさらう。小説的おもしろさに満ちた傑作長篇。
── 翻訳者・天野健太郎
本作は、記憶をめぐる物語だ。三十代半ばとなり、生活条件的には悪くはないものの、どこか鬱屈した日々を送る現在の「僕」が、人生で最も古い記憶、少年時代のある強烈な事件の記憶、そこから今に至る間に起きた幾つかの出来事の記憶を掘り起こそうとする。だが、そんな時の「僕」は常に疑いを抱く── この記憶は、本物だろうか? それは自分の想像によって改変され、捏造された虚偽の記憶ではないのか? こうして、「僕」は記憶の正確性を検証すると同時に、起きてしまった取り返しのつかない出来事の持つ意味や、当時の自分がした、あるいはしなかった行動についても煩悶しはじめる。
このように書くと、本作は暗く自省的な作品ではないかと誤解されるかもしれないが、決してそうではない。
喪失やノスタルジーを主軸とする作品ではある。だが、全編に編み込まれた独特のユーモアとおかしみが、読者にセンチメンタルな気持ちに浸る暇を与えない。そして味わい深い登場人物たちの言動や、今からひと昔ほど前の猥雑さと活気に満ちた台湾の街の姿が、読む者の頭の中に台湾映画の映像のように立ちあがり、物語世界の中に引き込んでゆく。
── 三浦裕子 ※本書「訳者あとがき」より
【編集者コメント】
呉明益『歩道橋の魔術師』翻訳者 故・天野健太郎氏と、国際ブッカー賞&全米図書賞受賞作 楊双子『台湾漫遊鉄道のふたり』を見出した翻訳者・三浦裕子氏が、日本読者にお薦めする傑作長編です。アジア文学の新たな可能性を本書にてお確かめください!
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『記憶とツリーハウス』
著:何致和 / 訳:三浦裕子
定価:2,530円(税込)
四六判392ページ
2026年8月5日発売 小学館
ISBN:978-4-09-356752-7
https://www.shogakukan.co.jp/books/09356752
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何致和(か・ちわ)…… 1967年台北生まれ。国立東華大学大学院創作・英語文学修士課程修了、輔仁大学で比較文学の博士号取得。出版社の編集などを経て、現在、国立台北芸術大学大学院領域横断的文学創作専攻〔文学跨域創作研究所〕の副教授。短篇小説集『失去夜的那一夜』、長篇小説『外島書』『地鐵站』(日本語版『地下鉄駅』及川茜訳、河出書房新社)などの著作で、寶島文学賞、聯合報文学賞、台湾文学金典賞などを受賞。
【翻訳者プロフィール】
三浦裕子(みうら・ゆうこ)…… 仙台生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。出版社にて雑誌編集、国際版権業務に従事した後、2018年より台湾・香港の本を日本に紹介するユニット「太台本屋tai-tai books」に参加。台湾・香港作品の翻訳、記事執筆、版権コーディネートなどを行う。訳作に、呉明益『海風クラブ』、楊双子『台湾漫遊鉄道のふたり』『四維街一号に暮らす五人』、林育徳『リングサイド』、ライ・ホー「シャーロック・ホームズ」シリーズ、捲猫『台湾はだか湯めぐり北部篇』、呂嘉俊『美味しい香港の湯気は消えない』などがある。『台湾漫遊鉄道のふたり』で第10回日本翻訳大賞を受賞。
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▶何致和×中島京子 「記憶は街に宿る」
『記憶とツリーハウス』著者来日&刊行記念イベント
日時:2026年9月4日(金)19:00~
場所:本屋 B&B
(世田谷区代田2丁目36−15 BONUS TRACK 2F)
※くわしくは下記のサイトをご覧ください。
https://bookandbeer.com/event/20260904_thm/
▶何致和×川本三郎「まだ見ぬ台北を歩く」
『記憶とツリーハウス』著者来日&刊行記念イベント
日時:2026年9月5日(土)14:00~
場所:台湾文化センター
(港区虎ノ門1−1−12 虎ノ門ビル 2F)
※くわしくは下記のサイトをご覧ください。
https://peatix.com/event/5116328
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プレスリリース提供:PR TIMES




記事提供:PRTimes