株式会社環境管理センター
室内試験で、高濃度PFOA汚染土壌から地下水への広がりを抑制できる可能性を確認
株式会社環境管理センター(本社:東京都八王子市、代表取締役社長:水落憲吾、以下「当社」)は、ジオラフター株式会社(本社:千葉県市川市、代表取締役社長:片岡正史)ほか1社と共同で、環境省が実施した「PFOS等の濃度低減のための対策技術の実証事業」に参加し、当社が提案した対策技術の実証結果が環境省ホームページに掲載されましたので、お知らせいたします。
環境省では、令和8(2026)年6月5日に「PFOS等の濃度低減のための対策技術集」を公表しており、あわせて、本実証事業で検証した各技術の報告書も掲載されています。
1. 背景・経緯
PFASは、有機フッ素化合物の総称であり、そのうちPFOSおよびPFOAについては、製造・輸入等が原則禁止されるとともに、水道水における水質基準値、公共用水域および地下水における指針値等の整備が進められています。近年、国内外でPFOS等の濃度低減のための対策技術が提案される一方、国内における対策の実施例は限られていることから、環境省により本実証事業が実施されました。
当社は、本実証事業において「汚染中心濃度に対応した超低負荷型PFAS固定化等技術」を提案し、実証を行いました。
2. 当社技術の概要
本技術は、PFAS汚染土壌を対象とした、汚染土壌を場外へ搬出せずに現地で処理する原位置浄化技術です。活性炭等を用いてPFASの溶出を抑制する安定化処理を行うとともに、地表面付近にセメント等の固化材を用いて、雨水等が地中へ浸透しにくい状態にする固化・難透水化処理を実施します。
従来の掘削除去のように、汚染土壌を掘り出して場外へ搬出する対策とは異なり、現地での処理を基本とするため、施工時の環境負荷やコストの低減も期待されます。
3. 実証結果の概要
今回の実証では、高濃度PFOAに汚染された土壌を対象に室内試験を実施しました。その結果、活性炭を用いてPFOAを土壌から水に溶け出しにくくする処理(安定化処理)により、PFOAの溶出濃度を大幅に低減できることが確認されました。また、地表面付近を固め、水がしみ込みにくい状態にする処理(固化・難透水化処理)により、水の通しやすさを示す透水係数が低下し、雨水等の地中への浸透を抑制できることも示されました。
特に、安定化処理のみを行った場合、地下水へ移行するPFOAの算定量(移行フラックス)は、無処理の場合と比較して約9,000分の1まで低減できることが確認されました。さらに、安定化処理と地表面の固化・難透水化処理を組み合わせた場合には、約1,100万分の1まで低減されることが示されました。
これらの結果は、本技術が、PFOAの溶出濃度を低減するだけでなく、雨水等の浸透抑制と組み合わせることで、地下水へ移行するPFOAの量を大幅に抑制できる「フラックス制御型」の原位置対策技術となり得ることを示すものです。
なお、本成果は、本実証事業で使用した土壌および室内試験の条件で得られた基礎的なデータです。実際の現場では、汚染の状況、地下水位、地盤条件等により効果が変動する可能性があります。そのため、実際の適用に当たっては、施工現場の条件を踏まえた事前確認および検証が重要です。
4. 今後の展開
今回の結果を基に、PFOS単独汚染やPFOS・PFOA複合汚染への適用性、配合条件の最適化、pH条件が活性炭の吸着挙動に及ぼす影響、長期的な溶出挙動および移行フラックスの変動評価について、さらなる検証を進めてまいります。
今後も、PFAS汚染対策に関する調査・分析、技術評価、対策検討、施工支援等を通じて、環境リスクの低減と持続可能な社会基盤づくりに貢献してまいります。
関連リンク
● 環境省「PFOS等の濃度低減のための対策技術集」の公表について(添付資料、18~23ページ)https://www.env.go.jp/press/press_04977.html
● 環境省「PFOS等の濃度低減のための実証事業」実証結果報告書(S3)
https://www.env.go.jp/water/pfas/jisshou-report.html
■株式会社環境管理センター 概要
・名称:株式会社環境管理センター
・本社所在地:東京都八王子市散田町三丁目7番23号
・代表者:代表取締役社長 水落憲吾
・事業内容:環境調査・分析、環境コンサルティング、廃棄物・資源循環関連サービス、アグリ事業ほか
・資本金:8億8,539万円
・設立:1971年7月
・ホームページ:https://www.kankyo-kanri.co.jp/
記事提供:DreamNews
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