「もらいうつ」という言葉を聞いたことがありますか? 産後うつ、介護、不登校、8050問題など。“支える側”が倒れてしまう心の連鎖を精神科医が解説!
方丈社

うつ病の人に寄り添い続けるうちに、支える側まで心身の不調を抱えてしまう現象を「もらいうつ」と名づけ、そのメカニズムと予防法を精神科医・高橋一志氏が臨床事例から解説する新刊『もらいうつ』が9月1日発売。
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『もらいうつ』カバー
皆さん、「もらいうつ」という言葉を聞いたことがありますか。おそらく、ほとんどの人が「初めて聞いた」と答えるのではないでしょうか。それも当然で、これは精神医学の正式な診断名ではありません。けれども、なんとなくイメージは伝わるのではないでしょうか。
風邪をうつされたときに、「風邪をもらってしまった」というように、誰かのうつを、自分が「もらってしまう」。といっても、うつ病はウイルスによる感染症ではないので、医学的な意味で人にうつることはありません。
うつ病の人に寄り添い続けるうちに、感情の共有によって、支える側まで心身の不調を抱えてしまう。本書ではこのような現象を「もらいうつ」と名づけました。株式会社方丈社(東京都千代田区)は、そのメカニズムと予防法を精神科医・高橋一志氏(東京女子医科大学准教授、医学博士)が解説する書籍を2026年9月1日に刊行します。
本書には「誰かを支えよう」とした結果、自分自身がうつ状態に陥ってしまった人たちが数多く登場します。産後うつになった妻を支える夫。うつ病になった母親を支え続けた娘。休職した社員の業務を引き継いだ同僚。部下の相談に親身になりすぎた上司など。
「もらいうつ」は特別な家庭だけに起こるものではなく、現代社会のあらゆる場面に広がっています。共通しているのは、いずれも相手を思いやる気持ちが強い人だという点です。だからこそ自分の不調に気づかないまま無理を重ねてしまい、気づけば支える側まで疲れ果てて共倒れになってしまうのです。
うつ病は「気分が落ち込む病気」と思われがちですが、実際にはイライラや攻撃的な言動として現れることもあります。ある産後うつになった女性は、夫にきつく当たるようになり、寄り添い続けた夫も強いストレスから抑うつ状態に陥り、休職寸前まで追い込まれてしまいました。相手の苦しさが強い言葉として向かってくれば、受け止める側の負担はさらに増します。
著者は、「もらいうつ」は同居する家族だけに起こるものではないと指摘します。離れて暮らす親子やパートナー、職場の同僚や上司であっても、「心の距離」が近ければ影響を受けることがあるといいます。物理的な距離ではなく、心の距離が近いかどうかが鍵になるのです。
うつ病と診断された人には、治療も、休養も、周囲の配慮もあります。一方で「支える側」に回った人たちは、診断を受けているわけではなく、休むきっかけもないまま日常を続けることになります。
家族であれば「支えるのは当然」と思い込み、職場であれば「自分が代わりに働くしかない」と抱え込む。そうして不調が表面化しにくい立場に置かれていきます。
本書が光を当てるのは、まさにこの「見えない層」です。うつ病は、本人だけの問題ではない。支える人もまた、静かに消耗していく――そうした現実を、著者は豊富な臨床事例から描き出します。
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では、どうすればいいのか。本書のカバーには「寄り添うけれど、寄り添いすぎない 自分までうつにならない生き方」というメッセージが掲げられています。
著者は、うつ病の原因を一つに決めつけることはできないと説きます。家庭や職場、人間関係、本人の気質など、さまざまな要因が複雑に絡み合って発症するからこそ、「犯人探し」ではなく、その人を取り巻く状況全体を理解することが回復への第一歩になるといいます。
本書では、どんな人が「もらいうつ」になりやすいのか、なぜ共倒れが起こるのかを心理学・精神医学の視点からひも解きながら、ストレスマネジメント、生活習慣の整え方、感情との向き合い方、相談先の活用法など、今日から実践できるセルフケアを具体的に紹介しています。
支える人が自分の心を守ることは、決して自分本位なことではありません。支える側が健やかであることが、支えられている人の回復にもつながっていきます。家族やパートナー、管理職、人事担当者、医療・福祉・教育関係者、介護や子育てに携わる方へ。「もらいうつ」という新しい視点から、うつ病との向き合い方を見つめ直す一冊です。
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書名:『もらいうつ』著者:高橋一志
発売日:2026年9月1日
出版社:方丈社
定価:1,650円(税込)
仕様:四六判並製・200頁
ISBN:978-4-910818-44-3
HP:
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高橋 一志(たかはし・ひとし)東京女子医科大学准教授、医学博士。1969年、秋田県生まれ。秋田大学医学部医学科卒業。秋田大学医学部精神科入局。横手興生病院、由利組合総合病院などを経て、Emory University School of Medicine に留学。帰国後、東京女子医科大学神経精神科に勤務。現在、東京女子医科大学八千代医療センター心身医療科科長。日本医師会認定産業医として、働く人の健康を守り、安心して働ける職場環境づくりにも力を注いでいるほか、2025年7月から神田室町こころクリニックでも診療にあたっている。
プレスリリース提供:PR TIMES



記事提供:PRTimes